恋とセックスで幸せになる秘密

なぜか恋愛がうまくいかない女性へ
自分を愛せるようになる7つの方法
「どうしたら幸せになれるか」が、きっとわかります。

未婚の若者も既婚者も、男と女のコミュニケーションについて考えるすべての人におすすめ。
おそらく心理学的な理論に基づくであろう深い洞察を、
それらの難しい言葉を一切使わずに、わかりやすーい言葉で説明。
著者はAV監督。これは買ってよかった。

この人は、岩月謙司さんが色々な本で言おうとしていたことを、
より洗練され磨き上げた言葉で、説明したくれた感じ。
交流分析やNLP、発達心理学について少し知っている人なら、
この方の言おうとしていることが(さらっと表現してるけれど)
実はどれほど深みのあるものかが、理解できるはず。

●恋と愛の違い→自己肯定との関係

・恋とは「欲望」です。愛するということは「相手を認める」ことです。つまり相手が存在していることを、心から「いい」と受けとめることです。あなた自身の損得勘定とは関係なしに。
・自己肯定とは「私は、このままでいい。無理しなくても生きていける」と、ありのままの自分を認めることです。ナルシシズムが「自分への恋」だとすれば、自己肯定は「自分への愛」
・「女としての幸せを得るために、恋をする」と苦しくなってしまうのは、あたりまえなのかもしれません。「恋をする」というのは、男性的な行為なのですから。

みとめるのか、もとめるのか。
それを異性に対して考えれば、恋 or 愛 になるし
自分自身に対して考えれば、ナルシシズム or 自己肯定(自己重要感・セルフエスティーム)になる。

●女性性と男性性

・なぜ女性は、他の女性の体に好意を持てるのでしょう?それは、女性も、母親から産まれたからです。
・男にとって「他人のチンコ」は敵。女にとって「他人のおっぱい」は美しい。
・男性の「心の中の女」は彼の母親がモデルであり、女性の「心の中の男」は彼女の父親がモデル
・男性の「心の中の女」は、彼に対して甘いのです。その男性が「絶対になれないような男」には憧れません。ところが女性の「心の中の男」は、その女性を平気で傷つけるし、すきあらば「その女性本人を支配しよう」とします。自分が「理想的な女」になれない苦しみを感じた時は「あ、私の中の男が、私を支配しようとしているんだな」と考えてください。
・「男らしい」ということは「見返りを求めず、他人のために自分の力を使うこと」です。男らしい人とは「他人に優しい人」のことです。それは「女らしい人」と同じです。
・「男であろう」とすることは「自分のナルシシズムを通すために、自分の男性としての力を使うこと」です。それは「女であろうとすること」と似ています。ヤリチンも「男であろう」としてたくさんの女性とセックスするのです。ヤリチンは男らしくはありません。
・男性が「女らしく」すると たとえば結婚してる男性が、家事や育児を積極的にやると 周囲から「男らしい」と言われて、それは彼の自己肯定につながります。
・(女性向けの「恋愛や結婚やセックスに関する記事」) : よく読んでみると、そこにはかならず「愛されるファッション」とか「恋する女性は美しい」とか「モテの極意」とかは書いてあるんですが、恋愛の相手を「愛することができる女になろう」とは、どこにも書いていないんです。

心の中の異性のモデルのために、
女性はとくに自己重要感を持ちにくい傾向があるということか。
これは子どもとの接し方を考える親としても理解しておくべきところ。

●恋の本質

・あなた自身を苦しめる感情は、「劣等感」か「さみしさ」か「怒り」か「罪悪感」の、4つです。その原因は、幼いころの親との関係にあります。
・恋愛関係とは、幼いころの親との関係(ひずんだ愛情)を「くりかえす」ことで「やりなおし」ていることが多いからです。
・恋愛の相手の出来事であなたが感じる「苦しい感情」は、じつは幼いころ、あなたが親との関係で「その時は幼すぎて、どうすることもできなくて」苦しかったのと同じ感情です。つまり、あなたは親との関係でうまく処理できなかったものを、いまの恋の相手との関係で「再び感じる」ことで、乗り越えようとしているのです。
・無理して「親を許そう」とは、しなくていいと思います。ただ、憎みつづけているということは、「求めつづけている」ということです。そうしている間はやはり「親に支配されつづけている」のだということを忘れないようにしてください。
・惚れっぽい人というのは「つねに、自分を変えてほしいと思っている人」なのです。…つまり「恋をしてしまった」ということは、あなたが「今の自分に満足していない」ということの証明です。自己肯定していない人が「誰かに恋をしてしまう」のは、ある意味とても自然なことなのです。
・相手がヤリチンだろうと草食系だろうとダメ男であろうと、恋をしてしまったあなたには、かならず「その時に、その恋をしなければならなかった理由」があります。あなたは、その時「その恋を、どうしても、せざるをえなかった」という自分の心の穴を、見なければならなかったのです。それが「あなたが、その恋をした」本当の理由です。
・どちらにせよ恋をしてしまった人は、やがて「人は、人を支配できない」ということを知ることになります。ふさがらない「自分の心の穴」がどんなかたちなのかを浮き彫りにするために、恋をしてしまうと言ってもいいでしょう。恋の本当の目的は「相手を得る」ことではなく自分を「わかる」ことにあるのです。

歳をとって恋をしなくなる人もいれば、いくつになっても恋をしたい人もいる。
それはもしかすると、心の成熟度や日常への感謝の度合いによるのかも知れない。
Studyが終わってしまうと恋をすることも、なくなる。

●親として理解しておくべきこと

・もし、この先あなたが子どもを産んで育てる機会がやってきたとしたら、彼らが小さい時に「肯定するクセ」をつけてください。子どもの存在を、まるごと認めてあげるんです。「甘やかして育てる=子どもの、まちがった言葉や行動まで許してしまう」こととはちがいます。「おまえは、ここにそのまま存在していて、いいんだよ」と肯定されつづけて育った子どもは、大人になってどんな状況になってもタフに生きていくことができます。それが、精神的に「恵まれる」ということです。
・感じてはいけない「ダメな感情」なんて、ないんです。感情に良いも悪いもありません。自分の感情を良いものか悪いものか「判断してしまう」のも、自己肯定から遠ざかります。自分の感情の炎に、水もかけず、かといって新しい燃料もくべず、湧きあがってくるものがおさまるまで感じきるのです。その方が早くラクになれるはずです。

このあたりは、ちょうどこの前ふりかっえった話につながる。
結果や能力をほめるのはダメなほめ方
努力や動機をほめるのはよいほめ方
ありのままの存在そのものをほめるのは最上のほめ方

●男性として理解しておくべきこと

・セックスの時は、相手の目を見る。「いま目の前にいるこの人とやっているんだ」と、おたがい自覚することで、つながりや信頼感を確かめあえる、ということです。いちばん気持ちいいのは、見つめあい、おたがいの名前を呼び、「愛してる」と言いあっても照れない相手とするセックスです。それがつまり「おたがい肯定しあえている」セックスです。
・女性が泣くのを目の当たりにすると、話も聞かずになだめたり、逆ギレしたり、逃げたりしたりする男性がいると思いますが、それは彼が「罪悪感を感じてる自分から逃げたい」から。「あなたを責めているわけじゃないから、泣き終わるまで、ただ側にいてくれないかな」と伝えてみてください。
・とつぜんキレて怒りだすのは、たいてい恋してる側 恋愛力関係で支配されている側 の人です。恋してる側は、恋しているからこそ日々の不満をガマンして溜めこんで、ある時とつぜん爆発してしまいます。そもそも「恋は、憎しみと同じ」なのですから、不満を溜めこんでいく日常は、ろくなことになりません。憎しみをぶつけるのではなく、憎しみが湧いてくる自分の「心の穴」を知ろうとしながら怒ってください。
 ◆相手に何をされた時に、どんな気持ちになったのか?
 ◆その時に、本当は何と言ってほしかったのか、何をしてほしかったのか。それは、なぜなのか?
に注目してみてください。自分の心の穴の形が、わかってくるはずです。
・二人の関係を前進させるためには、恋されている側が相手の怒りを受けとめて、誠実に真摯に「あやまる」ことが必要なんです。なぜなら恋してる側の「その怒り」にこそ「二人の弱点」つまり「おたがいの心の穴」が、うつしだされているからです。
・自分は恋されているからといって上から目線になるのではなく、相手の「怒り」が二人の関係のダークサイドをあらわしているんだということを理解しましょう。
・どっちが「正しいか、まちがってるか」「良いか悪いか」で判断することをやめましょう。
・あなたが「彼女を救いたい!」と思って、この本に書いてあることを彼女に語りまくったとしてもダメです。あなたは心の底で「彼女を支配したい」と思っているわけですから。

結局のところ「裸になって目をみる」ということは、
つまり正対して、しっかりと受けとめる、認める ということなのだろうと思う。
このことがすべてを物語っている。
男性の夜のあり方がそうなら、きっと服をきている時だって、
相手が泣いてもわめいても怒鳴っても、逃げ出さずにしっかりと受けとめることができるはず。
さらに深く考えていくと、セックスレスというものにも二種類あることがわかる。
日常のコミュニケーションで感情的なまっすぐなつながりがあるから必要があまりない場合と、
本当に冷めてしまっている場合と。

●結婚と出産と自己肯定の関係

・結婚すれば「恋」が自動的に「愛」に変わるというわけではないのです。
・結婚しても妊娠しても出産しても、やっぱり満たされない女性たちは、ずっと自己肯定できないままナルシシズムにとらわれつづけているのかもしれません。「何か」を求めつづけていることを心の底に隠しながら、世間の言う「幸せ」も求めて結婚してしまったのでしょう。結婚相手を、自分でも気づかないうちにバカにしたまま。
・「産めば幸せになれるよ」の意味 : 「いつまでもナルシシズムにとらわれていると、自己肯定できないよ」…確かに昔の社会では、女性は「いつまでも恋に恋してないで、結婚をして子どもを産んじゃえばとにかく忙しくなるし、自分が産んだ子どもというわけのわからないものを愛さざるをえなくなるから、ナルシシズムにしがみついてる暇なんかなくなり、それで幸せになりやすい」という傾向がありました。しかし今は、社会の状況が違います。「結婚・出産さえしちゃえば、ナルシシズムを捨てられる」というアドバイスは、悩める女性にとっての最後の切り札では、なくなってしまったのです。
・昔の女性の多くは、自分の方から恋をする機会や、恋で苦しみ必要が、なかったのです。もちろん、「愛した男に浮気され、嫉妬に苦しむ」ことは、昔もあったでしょう。しかし、当時の女性社会には「男は浮気をするもの」という共通の認識がありました。それは文字どおり「浮気」であって、家庭が壊れてしまって妻が自分の存在意義を失ってしまう怖れまでは抱かずにすんでいたのです。

現代で離婚が増えているのも、多くの女性が結婚に幻想を抱いてしまっているのも
その背景には、ナルシシズム(もっとシンプルに言えばエゴ)を掻き立て、煽り、賛美させ、
そのまま幻想によってだまして結婚と出産へ放り込むというメディアのあり方がある。
もちろん、そのメディアに踊らされてしまっている側もどうかと思うわけだけど。

●不毛な恋愛を呼び寄せてしまう理由

・つらく苦しい恋への道のりは、相手と出会う前に「自分自身を嫌うこと」から、すでに始まっているのです。
・自分を嫌いだから「愛してくれない相手」に興味を持っちゃう。
・あなたが人から「恋されるけど または、セックスは求められるけど 愛されない」としたら、あなたが「自分に恋をしていて、自分を愛せていない」からです。「自分自身に恋しているけれど、自分自身を愛していない人」は、相手からは「恋は」されますが「愛される」ことはありません。人間は、自分で自分をあつかっているようにしか、他人からあつかわれないのです。
・「人から大切にされない」ということは「自分を大切にしていない」ということ。
・ヤリチンはナルシストで、自己肯定していない。だから「俺に恋する女」を無意識のうちに最初から憎んでいます。今の「この程度の女としか、やれない自分」に不満だから、つねに他の女性にも手を出すのです。自己肯定してない女性は、彼が自分を愛さないからこそ、どんどん彼にハマっていき、それなのに彼が自分を愛さないことをくやしがります。そして、やがて何をやっても報われないとわかると、今度は彼を憎みはじめます。
・彼女に「恋されている」ヤリチンと、ヤリチンに「恋してる」彼女は、どちらも「相手を使って自分の心の穴を埋めようとしている」という意味で、同じことをしているのです。
・自己肯定してない女性は、男の「俺は、まちがっていない感」に振りまわされて、心のどこかに違和感があったり疑問や苦しみを感じたりしていても、まさか「彼の自己肯定がインチキだ」とは夢にも思わず、自分の感覚を無視してしまうんです。そして、さらに、自己否定をくり返し、おたがい無自覚な「支配・被支配の関係」に陥ってしまう。
・「なんとなくおかしい、何かがおかしい…でも、きっと私が高望みしてるだけだ」とか、「そんな贅沢を言う私が悪いんだ」という感覚があるとしたら、彼のインチキ自己肯定に振りまわされている可能性があります。「インチキ自己肯定」をしている男ほど、他人を「支配」したがるんです。そういう人は相手のことを支配できなくなると、こんどは相手のことを徹底的に否定し始めます。
・じつは「インチキ自己肯定している女」も、います。彼女は、自分の子どもを支配しようとするのです。
・「最初は優しかったのに、セックスしたら急に彼の態度が冷たくなった」「体の関係から始まったから、相手が私を好きかどうか、わからなくて不安」「ヤリ逃げされた」「セックスはしてるけど、私たちって、つきあってるの?」それは、彼女が自分の体やセックスを「恋愛のエサ」にしていたからです。「エサにする「」とは「自分を愛してくれない人に、愛させるための代償として体を与える」ことです。恋の相手の気を引きたくて。早く恋人同士になりたくて。将来の保障が欲しくて。精神的なつながりを持てないまま相手を自分の「心の穴」につめもうとして体の関係を持ち「セックスしたんだから、この人は私のもの、私はこの人のもの」と思いこんだことが、相手に伝わってしまっているからでしょう。
・「自分を安売りするな」ということは「自分を高く売った方がトクだ。実際の自分よりも価値があるように、みせかけろ」と言っているのと同じではないでしょうか。つまりセックスを「もっと上手にエサにしろ」と言っているようなものです。自分を高く売った結果つきあえたり結婚できたりしても、後々になって正体がバレて、彼が「釣った魚にエサをならない」状態に陥ってしまったり…。セックスで傷ついたのは「体をエサにしていたから」かもしれない。

メディアにあおられて成長できないまま人の親になった人が増える。
そしてその子どもたちは、男も女も、よりいっそう大きくて複雑、深い穴をあけたまま大人になる。
その悪循環によって、恋愛のあり方もさらに不毛になっていく。
これが、病んだ現代の仕組みなんだと思う。

●ナルシシズム

・「あたしB型だから」とか「私、けっこう嫉妬ぶかい方…」とか言うことで「自分のことがわかっている」と思うのは、タイプを分類して「私は、そういう人なんで、わかってぐたさいよ~」と相手に押しつけているだけです。
・罪悪感も劣等感も自己正当化も、ナルシシズム。
・なんちゃってМの女性が、マゾではないのに自分のことを「あたし、どっちかというとМ~」と思ってしまうのは、愛され願望が強く、しかも「まずは男性の支配下に置かれないと、愛される資格がない」と思いこんでいるからでしょう。

●草食系男子には2種類

1) 自分のことはだいたい自分でできちゃうし、子どもも欲しくないから結婚する必要がない。メンドクサイからしたくない。
… ある意味「自己肯定できちゃってる男性」なのかもしれません。ヤリチンともオタクとも仕事オタクとも仕事オタクともちがって彼らがガツガツしてないように見えるのは「心の穴とはどうやっても埋められないものだ」ということを直感的にわかっていて、あがくことを恥ずかしいと思っていたりするからです。
2) 本当は彼女が欲しいけど、こっちから好きになったり自分から行動を起こしたり、できない。
… 弱虫系男子 彼らも「自己肯定してない女性たち」と同じで「愛されたい、肯定されたい」のです。彼らが恋に消極的なのは、ナルシシズムが強くて「拒否されて傷つくこと」を怖れているからです。
・もちろん、まともな男性(自己肯定できている男)は、います。でも彼らは、前述の草食系男子(1)(女性を必要とせずに、自己肯定できている)か、そうでなければすでに結婚してるか彼女がいて、そのパートナーと「肯定しあう」ことで、「もう幸せになっている」でしょう。

きっと、この病んだ状況にきづいた一部の(それなりに成熟した)オトナの男性は、
深すぎる心の穴、大きすぎる心の穴を持つコドモな女性ばかりになって、嫌気がさしてしまう。
そしてずっと独身ということにもなってしまうのかも知れない。
他方、コドモのまま大人になってしまった男性は弱虫系へ。
二極化はどんどん進む。

●その他
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