戸籍を読み解いて家系図をつくろう

自分の生きた証・家族の歴史をまとめよう
この本で「家系図」ができた!

3月から戸籍を調べ出して、そろそろろまとめ。
まとめる前に、読み方のわかりにくいところを理解するために手にとった。

何十枚もの戸籍/除籍謄本を眺めていれば、
慣れと共通する記述からの推測で、ある程度の意味が読めるようにはなってくる。
その推測が、正しかったんだと確信できたことがうれしい。

●戸籍のつながり

・つながりのある戸籍は必ずお互いを指し示し合っています。ですから、つながりのあるところがお互いを指しているか、確認する必要があります。

とくに、自分がどいうしてもあまりよくわかっていなかった、
 「改正」の意味と理由
 「編成」の意味と理由
の二つがとても詳しく書かれていたので、よかった。
戸籍のとりこぼしがあるのではないかという不安があるんだけど、戸籍謄本それ自体のつながりと構成を理解できたので、これでもう、とりこぼしの有無を、自分自身で検証できるようになった。具体的には、改正原のとりこぼしがないかどうか直系尊属が含まれるものなのに、とれていないものがないかどうかなど、再確認してみようと思う。
また、p86~89の説明によって、編成と全戸籍除籍の場合の原因表記の意味が理解できたし、コンピューター化される前の最近の戸籍でも、「妻」に縦棒で朱抹される理由がわかった。(夫が死んだ場合)

●気になっていたところ

・行政書士に依頼すると、自分で入手するより広い範囲の戸籍が手に入るのか?→NO 家系図作成が目的の場合は、手に入れることがでこるのは、自分が手に入れられるのと同じ範囲の戸籍

やっぱりこういうのは自分でやるべき。
掛け軸や毛筆筆耕を使うなどの保存方法をこだわる場合を別にすれば、
少なくとも江戸末期までの調査なら自分でできてしまう。
本五冊ぐらい読めば、十分。

●基礎知識

戸籍謄本→コンピュータ化後の戸籍全部事項証明書
戸籍抄本→コンピュータ化後の戸籍一部事項証明書

・数字の記載については、戸籍法施行規則31条に、「年月日を記載するには、壱、弐、参、拾の文字を用いなければならない」と定められています。したがってねほとんどの場合、年月日、時刻については、「壱(壹)」、「弐(貮)」、「参(參)」、「拾」が使用されています。例外的に、「一」、「二」、「三」、「十」、「廿」、「丗」「元年」が使われていることもあります。なお、「仝」が使われることがありますが、これは「同」の旧字です。

<戸籍で使われる単語>
受附、届出、発送、送付、消除、申請、再製、改製、編製
出生、死亡、婚姻、養子、縁組、離縁、相続(相續)、家督、隠居
分家、廃家(廢家)、絶家、復籍、拒絶、再興、分籍、失踪、協議、裁判
廃戸主(廢戸主)、廃嫡(廢嫡)、入籍、離籍、除籍、廃除(廢除)、復姓
親権、認知、嫡出子、私生児、否認、無効、取消、転住(轉住)、転籍(轉籍)、後見

こういうのも、手書きで文字がつぶれている場合の解読にとても役に立つし、
p220のひらがなの旧字表もうれしい

●保存方法について

・インクには染料系と顔料系があり、顔料系のほうが保存性がよいといわれています。ゲルインクといわれているのは顔料系です。ただし、顔料系には無機系と有機系があり、有機系の顔料は耐光性の低いものが多く退色しやすいのです。黒は間違いなく無機系ですが、カラーのものは無機系とは限りませんので、家系図では避けておくのが無難でしょう。
・インクジェット・プリンタでは、顔料インクを使えるものも増えてはいますが、主流は染料インクです。インクジェットプリンタで顔料インクを使う場合を除いて、プリンタやコピーで印刷したものに保存性はあまり期待しないほうがよいかもしれません。
・次世代までデータを引き継ごうと考えるならば、「継続性」が大きな基準となります。祖父とあるいはネットワーク・サービスが継続するだろうかとということです。

単純に、磁気ディスクより紙がいいといって印刷をするのはいけないということか。
インクにまで気がつかなかった。これは知っていてよかったこと。
また、専用ソフトよりもExcelやTextデータのような汎用形式の方がいいというこの話は、
家系図に限ったことではないなと思った。

●その他

・ジェノグラフィック・プロジェクト
・直系血族および同居の親族は助け合わなくてはならない(民法730条)
・廃家 : 廃する「家」がその戸主が新たに作った家でない場合(家督相続で戸主になった場合)は、裁判所の許可が必要でした。

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