超・上層教育

世界の富裕層がわが子に託すのは資産ではなく教育
いま富裕層のあいだではバイリンガル バイメンタル バイカルチュラル が必須条件
いま意識の高い富裕層はみな、
我が子を海外の「ボーディングスクール」で学ばせている

富裕層ではないので、スイスのボーディングスクールは難しいかも知れない。
けれど、国内のインターナショナルスクール、ちょっと興味あり。

●英語がかえる世界

・子どもたちはツールとしての英語をマスターするだけでも世界が変わるはずだ
・まずは英語をマスターして、英語でグーグル検索してごらん、と。そうしたら、日本語で検索していたときの何倍、何十倍者世界が広がっているから。世界がどんなに広いのか、実感できるから
・IT技術の発達によって世界が小さくなったと言われて久しいが、じはその話が通用するのは「英語が使える人」だけである。日本語のみでインターネットを使っている限り、真の意味でのインターネットを知ることはできない。

この「英語でGoogle検索」というのはほんとに同感だ。
技術関連の資料を探す時に、ほとんどが英文のものになってしまう。
これを避けていたら、必要な情報は永遠に得られない。
神田さんも、米国から情報をもってきた。
日本において英語を学ぶということがタイムマシンの意味を持つ現在だが、
数年先には、「未来をみるための」という意味ではなく、
「過去にとりのこされないための」という意味のタイムマシンになるだろう。

●ただし言語だけではダメ

・真の国際人であるためには「バイリンガル(多重言語)」に加え、「バイメンタリティ(多重精神)」と「バイカルチュラル(多重文化)」が必要なのだ。そして、これらを築いていくためには、10代なかばからの海外留学が一番である。
・日本では、いまだ英語ができるというだけで「国際的だ」とか「外資系で即戦力になれる」といった誤った認識を持たれるようだが、ル・ロゼに集うような生徒やその親たちにしてみれば「バイリンガルなんて当たり前」だし、それは学力ではなく「教養」レベルの話なのだ。

少なくとも、親である私がある程度理解していなければ、
子どもに、必要な環境やチャンスを与えにくくなってしまう。
やはりまずは私が、学ぼう。

●日本以上に学歴社会なアメリカの実態

・日本社会や日本の教育制度を論じる際に「日本は学歴社会だからダメなんだ」と批判する人がいる。しかし、実際にはアメリカのほうがはるかに厳しい学歴社会であり、それはほとんど「学歴差別」と言ってもいいほど徹底されている。アメリカの企業では、同じ企業であってもハーバード大卒の新入社員と、田舎の州立大学の新入社員とでは、初任給の時点で大きな開きがある。
・アメリカのエリート層たちは、「どこの大学を出たか」ということはあまり話題にしない。それよりも「どこの大学院を出たか」が問題なのだ。たとえば、ハーバード大学のビジネススクールを出たとか、イェール大学のロースクールを出た、といった経歴が重要視される。アメリカが学問の分野においても世界の頂点に立つことができたのは、この大学院制度の発明のおかげだとされているほど、画期的なものだった。
・アメリカは日本以上の学歴社会だ。特に企業は、その人がどのレベルの学位を持っているかによって評価し、給与を決定する。
・著名なハーバードの教授陣の多くは大学院で教えているのでわざわざ大学でハーバードには行く必要がない。できれば他の大学で学び、その後ハーバードの大学院に行けば二つの大学に強いつながりも築ける。これがプレップスクールの生徒たちの考え方でした。

このあたり、日本人はたぶんとても大きな勘違いをしているんだろうなぁ。
もちろん、米国的な学歴社会を真似するのが正しいわけでは、ない。
ただし、中国でもインドでも、恐らく同じ話になるような気は、する。

●サマースクール

・いきなり海外留学するのが不安だという人は、まずは各学校が夏休みに開催しているサマースクールに参加してみるといいだろう。学校の雰囲気を知ることもできるし、どんな先生たちがいて、どんな施設が整っていて、どんな国からどんな生徒たちが集まってくるのかも知ることができる。
・ただ気をつけておきたいのは、サマースクールがそのまま「その学校の日常」というわけではない、ということだ。
・一般的な期間は3週間から6週間。サマースクールはパーティーなとのアクティビティも豊富なので、たとえ入学しない場合でも、一生の思い出となってくれるはずである。

これ、ハワイの短期留学とか、やりたいことリストの一つだ。
夢地図に書いておこう。
身構えずに、楽しんでくるつもりでいくのが、一番よさそうだ。

●インターナショナルスクールという選択

・インターナショナルスクールは日本の文部科学省が認定した学校ではないので、ここを卒業しても日本での学歴を得たことにはならない。また、もともと外国人のためにつくられた学校なので、日本国籍を持ち日本語しか話せない子どもは、入学が認められないことが多い。しかしここ数年、幼児からの英語教育の大ブームが起こり、日本人をターゲットにしたインターナショナルスクールが次々につくられたので、比較的入りやすくなっている。とえいえ、それは振興のインターナショナルスクールに限った話しで、伝統校とされるインターナショナルスクールは、単にお金の力だけでは入れない。
<国際バカロレア資格に取り組む日本の学校>
清泉インターナショナル学園/東京
セントメリーズ・インターナショナルスクール/東京
Kインターナショナルスクール東京/東京
サンモール・インターナショナルスクール/神奈川
横浜インターナショナルスクール/神奈川

調べたら幕張にも、ある。
前提となるのは、年間200万円の学費と、親の英語力。
しかしこれを何とかしなければ、貧富の格差が遺伝してしまう。
なんとか、どうにか、したいところ。

●暁星国際学園「ヨハネ研究の森コース」

とにかく徹底的に本を読ませて「教養」を育てる。テストではなくレポートによって評価をする。生徒としてではなく「研究員」として扱う
・一斉授業を廃止し、細切れの時間割をなくすなど、教科単位に分離されてきたそれまでのカリキュラムを大胆に再編し、言語を根幹に据えながら、自然科学、社会科学、人文科学、情報科学の4分野による新しいリベラルアーツ学習を唱えている。
・知識から強さは生まれない。強い自信をつくるのは、ひとえに「教養」なんですね。

ヨハネという名前がついているあたり、クリスチャン系なんだろうか。
インターナショナルで、かつミッション系じゃないところ、ないんだろうか。
どこも、あちら系の学校はどこも教会とつながっているような気がする。

●海陽学園

学費は寮費や食費を含め年間300万円 ほかの私立の進学校は、ほとんどが東大をめざす受験教育で、結局、偏差値エリートができてしまいます。事業を継がせることを考えると、そんな教育では、もはや将来の経営者としては使いものにならないでしょう
・効率的、集中的に基礎知識を与え、拘束時間を短くしたい とし、高校一年までに高校三年の学習内容を終えるという。もちろん、英語教育には重点を置いて、卒業生に幅広い進学先の選択肢を与えられるよう配慮している。

これも興味深い。
東海地震の脅威がなくなれば、愛知もよさそうでは、ある。

●留学のタイミング

・「高校時代からアメリカに来ていればもっと共通の話題もできてもっと仲良くなれただろうな」ということだった。大学では自分も知りあう相手も大人の遠慮があったように思う。
・海外留学をするにあたって考慮しなければいけない一番大事なことは、留学する子ども自身が海外に留学したいと願っているか否かということだと思います。
・たぶん、どんな子どもにだって「外に出てみたいな」とか「新しいチャレンジをしてみたいな」と考える瞬間があると思うんです。親にできることがあるとすれば、そういう子どもの周期にしっかり目を配って、本人の気持ちが高まったときに思いきって背中を押してあげられるかどうか。留学するかしないかを決めるのは本人、親はその決断を後押ししてあげるだけなんですよ。
・夫婦仲がよく、また家族というユニットを大切にしている家で愛情を受けて育った子どものほうが、寄宿舎でひとりになったとき伸びやすい、という傾向があります。そしてこういう家庭では、中学生や高校生のうちにお子さんを海外に出してしまったほうが、より強い家族の絆が生まれるようですね。
・今回取材してみて興味深かったのは、現在国際舞台で活躍されている方ほど、早すぎる留学に否定的だった、ということである。純粋に語学だけで考えたら、8歳や9歳くらいで海外のボーディングスクールに入るのがベストなのでしょう。でも、それでは日本人としてのアイデンティティが育まれないまま、海外に出ることになる。そうすると、自分がどこの国の人間なのかもわからない、きわめて不安定な状態になってしまうんです。国際人である前に「日本人として」という意識がないと根無し草のようになり、ほんとうの意味での国際人には育たない気がします。

↓に書いたような日本文化を理解できた頃が、ちょうどよいのかも知れない。
いつの時代も、日本で活躍する人の多くはは、海外に学んでいる。

●日本人として日本文化を理解しているか

・歴史と文化を大切にするヨーロッパでは、日本のように長い歴史と文化をもった国を経緯と興味を持って接してくれます。ただし、その尊敬を受けるためには自国の文化に対する造詣が深くなければならない。わたし自身、なんでもないテーブルトークの中で三島由紀夫や谷崎潤一郎のかなり本質的な質問を振られることなんて、しょっちゅうあります。
・柔道や剣道、空手に合気道などの武道をやっておくと、海外に出たときには強いですよ。彼らはすぐに一目置いてくれるようになります。
・海外に出ても日本のことをほとんど話せない日本人は多い。せっかく相手が日本の文化に興味を持ってくれても、肝心の自分が日本のことをなにも知らないのである。
・ル・ロゼのように、国際バカロレア資格コースの授業をとっているインターナショナルスクールでは、スイスにいながらこれだけの日本文学を学んでいくのだ。質も量も、日本の高校生に十分匹敵する、あるいは凌駕さえするレベルであろう。もちろん、学ぶのは日本文学だけでなく、世界文学にもブックリストがあり、第一言語の授業ではそこからも数冊とりあげられることになる。
夏目漱石 こころ それから 三四郎
森鴎外 舞姫・阿部一族 雁 渋江抽斎
芥川龍之介 羅生門・花・芋粥
島崎藤村 破戒
志賀直哉 暗夜航路 和解
谷崎潤一郎 細雪
大岡昇平 野火
大江健三郎 個人的な体験 われらの時代
安部公房 砂の女
遠藤周作 沈黙
太宰治 斜陽
川端康成 雪国 伊豆の踊子
三島由紀夫 金閣寺
井伏鱒二 黒い雨
源氏物語 方丈記 徒然草 奥の細道 雨月物語 万葉集 古今和歌集
世阿弥の戯曲 谷川俊太郎の詩集 柳田国男 小林秀雄 吉本隆明
シェイクスピア ゲーテ カフカ カミュ トルストイ ドストエフスキー ガルシア・マルケス マーク・トウェイン アイスキュロス ソフォクレス

武道と日本文学、それからロシア文学 哲学
これらは全部、私自身がまず学びたいことでも、ある。。

●東大慶応早稲田という幻影

・いまは世界中の学校が「同じモノサシで」格付けされる時代なのだ。そのため、優秀な学生たちはできるだけ高く格付けされている大学に集中する。具体的には、ハーバード大学や、オックスフォード、ケンブリッジ大学、イェール大学やMITなどに集中する。東大が持っていた「日本一」の称号など、国際ランキングの前では何の役にも立たなくなる。
・おそらく「自分も公立校の出身だが、それなりの大学とそれなりの会社に入って成功できた」と反発される方も多いと思われるが、20〜30年前の公立校といまの公立校では、授業風景も生徒たちのレベルも、まったく違う。自分の時代の情報だけを頼りに、子どもたちの教育を判断するのは、非常に危険な考えだ。
・経済格差は教育格差に直結し、結果として格差が「遺伝」するようになってしまったのである。公立校が健全で、その機能をしっかりとはたしていた過去の時代には、ここまで明確な格差遺伝の図式は存在しなかった。日本の場合だと、むしろ子どもを甘やかさないために、わざと公立校に通わせる富裕層も多かったくらいだ。そして両親の経済事情に関係なく、勉強できる子が奨学金で東大に行き、出世して親孝行するといった美談も多かった。
・幼稚舎からの友人たちに共通していることは、身内同士の結束力がもの凄く強いということですが、一方でこれは中学・高校と進むたびに、外部から入ってきた生徒たちから「仲間にしてくれ」と近づかれる立場にあったため、自分から積極的に友人をつくる必要がなかったということでもあります。常に仲間が周りにいる環境で育っているだけに、知人のいない海外などではかなり脆い部分があるということは否めない気がします。…これは意外と語られることのない一貫教育高の罠である。

もう、SAPIXに行って有名私立に進学するとか、
頑張って慶応幼稚舎にいくとか、そういう時代じゃない気がする。
それぐらい勉強するのはもちろんかまわないけど、
ターゲットの設定を間違えたら、無駄な時間を過ごすことになる。
だからこのあたりは、本当に慎重に考えたい。

●ボーディングスクール

・世界の富裕層が子弟を送り込む名門ボーディングスクールは、主にイギリスとアメリカ、そしてスイスの3カ国に集中している。そしてスイスのボーディングスクールの場合、自国の生徒中心ではなく、世界数十カ国から生徒が集まってくるため、よりインターナショナルな教育環境が整っている。また、学校の規模がそれほど大きくないので、教師と生徒の関係が緊密になるというメリットがある。大切な一人娘を異国の地に送り出す親として、これは非常に頼もしい部分だ。
・名家の富裕層に育った子どもほど、そうした話題を慎むものである。親の収入を自慢したり、比べたりしているうちは、真の富裕層ではないのだ。ただし、これにプライベートレッスンや遠足、研修旅行などの費用を加えると、やはり年間1000万円は必要となる。
・私立学校を英訳するとき、単純に「プライベートスクール」と訳す場合と「インディペンデントスクール」と訳す場合がある。世界の名門ボーディングスクールは、「インディペンデントスクール」としての誇りを持っている。まさに政府から「独立」した存在である。つまり、国や自治体からの補助金をいっさい受けつけない。そのため、学校の教育方針を政府や宗教に関係なく、自由に決定できる。そして、教職員にも国が定めた教員免許など必要ない。学校側が教職員にふさわしいスキルがあると認めれば、どんな人材でも採用することができる。
・日本で学校を探す場合は、この「私学助成金の有無」をチェック項目に入れるのもいいかもしれない。
・ボーディングスクールへの留学は安心である。ボーディングスクールの寄宿舎は、学校の敷地内に建てられている。つまり、生徒たちはみな「学校のなか」に住むことになる。通学時や帰宅後の事件・事故を心配する必要はゼロに等しい。そしてこれはあまり知られていないことだが、世界の名門ボーディングスクールでは、先生たちもキャンパス内に住み込んでいる。このため、24時間、生徒をケアする、万全のセキュリティ体制がとられているのだ。
・「テン・スクールズでは、日本で考えられているよりもはるかに高度なカリキュラムが用意されています。卒業するころにはアイビーリーグ(8大学)で言う1〜2年クラスの勉強はこなしています」

留学させてあげられる学費が捻出できれば、
スイスあたり、いいなぁと思う。
でも子どもたち自身はどう思うのかな。

●その他

・類は友を呼ぶという言葉のとおり、子どもたちは自然と「自分と同じタイプ」の友だちをつくるのだ。娘が仲良くなったのは、いわゆる王侯貴族や世界的名家といったオールドファミリー層ではなく、ニューリッチ層の子どもたちだった。そして面白いことに、こうした傾向は親たちにも見られる。
・富裕層の5大ニーズ
1.資産防衛
2.教育・社会貢献
3.美容・健康・アンチエイジング
4.エンターテインメント
5.セキュリティ