知の技法

東京大学教養学部「基礎演習」テキスト

東大の教養学部の「基礎演習」のサブテキストとして編集されたもの、ということみたいです。
●この本を手にしたきっかけ
むかし、兄からもらった。


●ひろった部分

私たちの知の課題は今や、すでに剥き出しになった裸形の「真理」に、いかに繊細に触れうるかという問いに移ってきているように思います。そのとき求められるものは、「明晰さ」よりはむしろ「繊細さ」です。
組織成立の3条件
・コミュニケーション
・共通目的
・協働意欲
論文として成立するためには、以下のどれかを含んでいる必要がある
a) 発見
b) 発明
c) 統合/関連
d) 批判/再解釈
コミュニケーションのすれ違いプロセス
 聞き手も自分と同じ情報を持っているに違いないという錯覚
→聞き手が知らないことを話さねばならない
→調べてはみたもののこんなことぐらい聞き手は知っているはずだ
→相手が知らないことを話さなければ
→自分自身がまだよく理解していないことを話す
→わけがわからなくなる
ある現象に対して、異なるレベルで別の説明が可能なとき、それぞれの説明は並存できる。
それを対立関係でとらえようとすると意味のない議論に陥る。
この場合、主張や意見を戦わすことをやめて討論を整理する作業に入るべき。
代替仮説がでた場合は、より普遍性の高い仮説を採用していく。
重要なことは、
論争では、自説を繰り返すだけではなく、
相手の主張に含まれる価値をどこまで評価するかを名言すること。
プレゼンや発表や講演のあとに「何か意見はありますか」とい質問は無意味。
とくにありません という意見がかえってくるだけ。
そうではなく、「どんな意見を作りましたか」という問いが正しい。

その他、引用の註方式に関するルールなどもかかれていて、わかりやすかった。

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