週末起業

週末起業については、「顧客からみてそのスタイルは覚悟が決まっておらず中途半端である」という批判的な見方もある。ウィークデーに対応してもらえないことに対する不安だ。私もずっとそう思っていた。しかしこの方法で成功している人がいる以上、そのよふうな不安やマイナス面を払拭して実行する方法、工夫のアイデアがあるのではないか?と思えてきた。それを探そうと思って、ページをめくってみた。


この本でもっとも印象に残ったのは、ココ↓

企業が新しいことをやるのは「黒字事業」が衰退したとき、その企業を支える次の「黒字事業」を育てておく必要があるからです。だからこそ「黒字事業」から十分キャッシュフローが得られるうちに、その利益の一部を新しいことに赤字覚悟で投じようというわけです。振り返って、これを個人に置き換えてみると「黒字事業」を「現在の勤務先」、赤字の「新規事業」を「週末起業」に当てはめることができないでしょうか?「新規事業」をはじめる度に利益の出ている「黒字事業」を切り捨てる経営者などいないように、新しいことをはじめるために「給与」という収益を上げている「勤務先の仕事」を、自ら切り捨てる必要などないのです。

このたとえは非常にわかりやすい。起業するために腹を括れなどと、あおりを入れる人も多いが、それは単に自分の商材を売りたいことが理由だったり、自分の手法が正しくそれ以外は存在しないという狭い見方をしているなど、ギャンブルに近い話だということ。

一般に米国の企業の場合、就業規則のなかに従業員が会社外で働くことを禁じる規定がありません。
(日本の場合は)ライフデザイン研究所(2002/1調査)によると、
・サラリーマンの3割が副業経験者で、1割が今でも副業をしている
・8割以上の会社が副業を禁止している
→家計防衛の為に会社に隠れて副業をしているという実態
ソニーの出井会長は、その著書「ONとOFF」のなかで、会社以外の人と交流して幅広い知識を身につけた人が、これからの知識社会で活躍する人材だと述べています。こういう人は話題が豊富なため、社内でも人を引きつけやすく、また発想力も豊かです。社外で蓄積したものが、本業の仕事にも還流して良い循環が生みだされるというのです。

日本も少しずつ従業員の自立を促がす方向に傾いているので、副業を許可するのは時間の問題だと思った。

経営コンサルタントは、医者や弁護士と同じように、自分から売り込みができない仕事といわれています。なぜなら、誰しも人気のある引っ張りだこの先生に、コンサルティングをお願いしたいと考えるからです。売り込まないと仕事がないような先生には、誰も仕事を頼みたくないというわけです。そのため、経営コンサルタントの顧客開拓とは、講演会の講師をしたり、雑誌に記事を載せたり、本を書いたりすることになります。

経営コンサルタントに限らず、ほとんどすべてのコンサルタントがこれに該当するのだと思う。評論家とか専門家という人も同じ。コンサルタントの集客については、よく理解しておく必要がある。

その分野が次の三点を満たすかどうかを考えることです。
1.やりたいこと
2.できること
3.時流に乗っていること
本業以外に事業をはじめるのですから、できるだけ趣味や好きなことなど「やりたいこと」を見つけましょう。日中は会社に勤めているという時間の制約のある週末起業では、好きなことでないと続かないものです。
どんなに「時流に乗っていること」でも、自分にできなければ意味がありません。また「自分にできること」でも、それが「好きなこと」でなければ、貴重な休みを犠牲にしてまでやる意味がありません。ところが、多くの人は起業のテーマを考えるとき、逆の順番で発想してしまうのです。つまり、まず「流行っていることは何か」から考えようとするのです。
自分の得意なことを見つけるために、次のような質問を自問してみましょう。
・「こんなことでお金をもらっていいの?」ということでお金を稼いだことはないか
・子どものころ、親や先生に褒められたことは何か
・クラブ活動では、どんな役割を果たしていたか
・かつてどんなアルバイトをやっていたか
・得意な科目は何だったか

確かに、自分も順序を間違えていたかも知れない。”1.やりたいこと”を無視すると、長続きせず、結局途中で投げ出したくなってしまう。ただしここでいう「やりたいこと」というのは、必ずしも「楽しい」とか「楽な」ということではないと思う。使命感であったり、他人からみると苦しいことでも、自分の心がそれによって満足できることという意味だということに注意が必要だと思う。

「起業=会社をつくること」ではなく「起業=業を起こすこと」なのです。「業を起こすこと」とは、世の中に役立つことをして、その対価としてお金をもらう仕組みをつくることです。

どうも、起業というとすぐに「社長」を想像する人が多いようだけど、社長はサラリーマンの場合もある。というより、創業者ではない社長の方が多いのではないか。それに、社長にならない起業家だってたくさんいる。起業したことがない人には理解できないところなのかもしれないなぁ。起業家は孤独だ。

不思議と独立してからは、以前の勤務先とは疎遠になってしまいました。もしあなたが「いずれ独立開業したい」と考えるなら、なおさら会社にいるあいだに週末起業をして人脈を築き、その人脈を大事にしておくことをお勧めします。

最大の同志は、ライバルだったりする。