シュタイナー幼稚園の先生が教える子育ての大切なこと
夢をはぐくむ子育て
おうちでできるシュタイナー教育
ビッテ式やドーマンメソッドとは反対側に位置するようにみえるのが、シュタイナーとモンテッソーリ。両方の視点をおさえて、立体的に理解したいと思って、読んでみた。
以下メモしたところ。
●睡眠
> 最近、子どもの就寝時間が遅くなってきているようです。なぜ遅いのかというと、大部分の答えが、お父さんと一緒にご飯を食べたいから、帰ってくるまでテレビなどを見て起きて待っているということでした。でも、これはやっぱり子どもには良くないことです。お父さんにはお父さんの世界があって、子どもには子どもの世界があります。だからお母さんは、とにかく子どもの世界を守るために、ちゃんと八時半には寝かせて、10時間眠らせましょう。子どもの睡眠というのが、脳をつくるうえでいかに大切な行為なのかを認識しましょう。子どもの睡眠をベースにして、家族の一日の生活のリズムをつくるのがお母さんの役目なのです。お父さんに振りまわされないで、子どもの暮らしの基本を守ってあげてください。
→ここのところが一番印象に残っている。父親との時間を大切にすることと、子ども睡眠時間を大切にすることのジレンマ。バランスなのかもしれないけれど、子どもが本当に望んでいることは何なのか。それを見直す必要があるな。
●テレビをみない
> 今では日本小児科学会も、とくに二歳児まではテレビ・ビデオの視聴を控えるように提言を出しているほどです(2004年2月)。それはテレビ・ビデオをよく見る子どもの発達が遅れるという症例が現実に起こってきているためです。
> テレビなどを見てしまうと、子どもは大人と違い、その間はテレビに夢中になり、他のことができなくなってしまうのです。家族との会話もなくなり、興奮したり、映像のイメージが脳に定着して眠れなくなる子どもも出てきてしまいます。
幼児期はストリー性などもまだ理解することができません。
映像と言うのは、刺激が強すぎます。どんなにテーマがやさしいものでも、映像のリズムや音は、感性が鋭い子どもにとっては想像以上に刺激的です。
→テレビに子守をさせないで済むアイデアについても書かれていた。うちの子ももっともっとテレビから離したい….。
●静かな元気
> 一般的な幼稚園では、とにかく子どもたちが一日中、大声で騒いで、元気いっぱいですよね。先生もつい大声になっています。でもこの元気いっぱいという観念が、実はくせ者なのです。もちろん子どもたちは元気がいちばん。でも元気というのは大声を張り上げて、飛び回っていることだけではないのです。大声を張り上げなくても、子どもたちには静かに集中する元気な姿というのもあるのです。
> もともと、子どもの聴覚は大人のレベルとは違いますから、ちょっとしたまわりの声でも敏感に反応します。ですから子どもたちと会話するときには、すっと腰を落として、子どもと同じ目線になり、子どもの耳元でささやく程度で十分なのです。すると子どもも、そのレベルで落ち着いた反応をしてくれます。
お母さんたちが大声になったり、大きな音を立てたりすると、お子さんたちの耳には、お母さんの想像以上の大音量で響いていると思ってください。そんななかでは、子どもは興奮してしまって、平安な心の状態を見失ってしまいます。
> 朝の子どもたちはまだ夢のなかにいるようなものです。登園後も、午前中の子どもたちの意識はまだ活発になっていないので、園では基本的には室内遊びを中心にした自由遊びの時間にしています。
午後になると子どもたちもすっかり活発になっています。いちばん活動的になれる時間帯ですから、自然のなかで思いきり遊びます。
→元気の意味を取り違えなてはいけない。粗暴・大声というキーワードは要らない。集中と没頭も、元気な証拠なのだ。
●介入しないで見守る
> 子どもの世界には、まだ時間が無限にあるのでしょう。そして子どもたちはその世界に没頭できる素晴らしい力を持っています。私たち大人はそんなとき、むやみに解説めいた言葉などさし挟まずに、静かで、ひたすら没頭の時間を大事にしてあげましょう。
> 子どもの質問に答えるとき、概念的なことをくどくど説明する必要はありません。そういうときは、子どもの経験を捕らえるような、イメージを用いて答えてあげてください。
→「なんで」「どうして」がはじまったわが子。答え方がくどい説明にならないように、注意しなくては。ましてや没頭に介入するなんてことのないようにしなくてはならない。
●幼稚園生活とコミュニケーション
> 兄弟姉妹がいない家庭の場合は、たとえば公園などの遊び場で、年上のお子さんたちに、自分の子どもを「弟か、妹だと思って遊んであげてね」とお願いし、信頼して託してみることです。
> お母さんのなかには「教育ノートは魔法のノート」とおっしゃる方もいます。子どもたちが寝静まった夜、ひとりで子どもたちのことを思い、振り返ってそのことをノートに記すと、次の日の子どもたちがなぜかとっても落ち着いて安心した様子で園に向かうのだそうです。
> よく年少さんが「幼稚園に行きたくない」と泣いていて、ほとほと困り顔のお母さんたちを見かけます。実は、これは子どもの自然な姿なのです。お子さんが幼稚園に行かないといって子どもを怒るのは、お母さんが絶対にしてはいけないことですよ。三歳の頃というのはまだまだ本当に不安なのです。幼稚園は大きな建物で、それすら恐怖なのね。今まで小さな家でお母さんと相対でいたのが、まわりにいっぱい人はいるし、林のなかに自分一人がいるような、そういう感じですよね。
→幸い、娘のいく幼稚園は縦割りの導入や、無理に子どもを引き離さない方針など、シュタイナーをうたっているわけではないけれど、そのよさに近い要素がたくさんある。改めて安心できた。
●自然とのふれあい
> 芸術というのは、手段が進歩しないから尊いのである
> 「レミソラシ」で作る、終わりのないペンタトニックの曲は、子どもたちをやさしく包み、夢のなかにいるような感じを与えてくれます。
> 大切なのは、これらのおもちゃを、お母さんやお父さんが手づくりしている過程とその姿を見せるということです。子どもは、そのおもちゃができ上がるまでの過程のなかで、でき上がりを”待つ”ということを覚え、期待感を抱き、そしてでき上がったときの喜びを知るのです。そしてものの大切さや、そのものに対する愛情も覚えます。お父さん、お母さんが作るものは、子どもにとっては何でもいちばんなんです。
> 小さいときに地図を持って旅をすることをおすすめします。
→できることから、はじめてみたい。