女装する女

10のキーワードで現代女性を読み解く。
リアルな女の実態がこの一冊に!

●この本を手にしたきっかけ
神田さんが勧めていたので。
そしてこの興味深いタイトルにもんん?とひかれて。


●読んでみて
この人の文章、とっても読みやすい。手にしたと思ったら、あっという間に読んでしまった。
もちろん、現代の世の女性のすべてが、ここに書かれている10のタイプそのままの紋切り型というわけではないだろうと思う。けど、女性に対する見方がかなり変わった。あらたに視点を得られた感じ。
とくに、腐女子やボーイズラブにはまる女性の心理分析は、とくに興味深かった。
・男同士の性愛という自分とは関係ない回路で表現される性の快感は、”自分の欲望を自覚する”ことの苦さ、重さからは決定的に自由
・明らかに自分自身が、ヤられる方の受け身の男性の嬉し恥ずかしの困惑やら快感やらの、表情、表現に欲情している。可能ならば、ガンガン美しい男を責めたててヒイヒイ言わしたい
●メモしたキーワード
・誘惑しつつも拒絶する
・仕事に打ち込みキーボードを打ちまくる手の先には、仕事とは全く関係のないムダな蕩尽としてのネイルがある。このゆとりの有る無しは、ストレス社会においては大きい。
 ネイルの輝き=「まあ、仕事は仕事。私は私だよね」というクールダウンの作用
       =「今はカイシャで一応、おとなしくしているけれど、本気出すと怖いよ」
        という虎と龍の刺繍が光るツッパリの学ランの裏地みたいな心理作用
・スピリチュアル雑誌「TRINITY」の存在
・20代、30代の女性が占い関係にどれだけお金を使っているか、といえば、月一万円~三万円という数字が多く上がってきた。衝動買いでつい毎月一枚は買ってしまう洋服の値段ぐらいと考えると別段不思議な金額ではない。
・占い・・・
「自分のことだけが100パーセント話題になり、他人が自分のことだけを考えてくれる占い時間」
・いわゆる自分探しをしている女性というものは、自分の欲望の在り方をきちんと把握できていないことが多い。
・セックス・アンド・ザ・シティの4人の男性遍歴数 : 現在日本の女性もこれぐらい
・欲望とどう付き合うかというその制御の方こそ、大人の女の最大ノウハウ
・プロの小説家にとっては読者はがきの一枚でも甘い蜜の味
・恋愛もセックスもギャンブルも、大人の快楽特権が「実はそんなにオモロイものでもなかった」ということがバレバレになった今、最後に残った最大消費タームは、子供とともに子供の時間を取り戻す楽しさ
・ほとんどの女性が「ごく普通の女性」という外見や言動のウラにかなり過激で本格的な欲望をひそませている。それを表に出さないのは、さんざん世間や男性の価値判断に翻弄され、傷つき、絶望してきたゆえの周到な「防御」であり、それがいつの間にか表向きは都合の良い態度となって出てきているにすぎない。
・女性が持っている潜在的・本能的なインサイト欲求を明らかにし、女性に向けた新しいマーケットのデザインを行うべき
などなど。

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