親の信頼がこどもを伸ばす
北欧につぐ子育て先進国ニュージーランドのNLPベテランコーチが0歳~15歳までのこどもの親に教えている
9つのファミリースキル
甘やかさない、叱り付けない あたらしい親子のかたち
昨日読んだアンソニーロビンスのNLPで、
子育てへの応用について考えていた。
ちょうど娘が、幼稚園に慣れられずによく泣いているので、
何か力になれないかと問いながら、読んでみた。
とくに「リフレクティブ・リスニング」と
「ハピネスオーナー・モデル」が、とても学びになった。
NLPの子育てにおける応用例がとてもわかりやすく説かれていた。
これは久々の教科書級の良書。
著者がドーマンの本も読んでいたらしいことに、共感を覚えた。
またあわせて、推測どおり、ゴードンの親業も、
NLPとの関連があるらしいことを知った。
以下、メモしたところ。
といっても重要なところが多すぎて全部引用するわけにいかないので、
そのうちのいくつか。
●ビリーフ
人はそれぞれ自分の地図を持っています。地図と世界は同じものではありません。世界はひとつでも、人によって地図(世界観)はさまざまです。
一方のマップがより現実的だということではなく、単に両者はちがう目的を持ち、異なる物事に注意を向けることを基本に作られているだけなのです。ですから、親のマップが正しいとこどもに証明することに囚われる必要はありません。実際、マップを比較することのもっとも有益な点は、二つのマップがつながりとなる共通点を見出すことです。
平たくいえば、こどもの視点に立つということ。
NLPは、このような考え方が「真実」であると主張しているのではなく、役に立つと考えます。
このあたりを理解できると、NLPがすんなり頭に入る。
●ペーシング
たとえ少しの間でも、こどもとただ息を合わせ、呼吸のリズムに合わせて背中をとんとんし、同じような声を使って話しかけ、いっしょに遊び、こどもがやりたいことを行う、そんな時間をすごすことを考えてみてください。
たまにやっているけれど、
夜、つきそって一緒に眠るということの意義をあらためて感じた。
●アンカリング
アンカースポット
あなたとこどもが休んだり眠ったりするところは、リラックスの場にしておきましょう。ベッドや布団のなかから強烈な内容のテレビ番組を見るというようなエネルギーの高い活動をさせないでください。寝床では口論する、対立を解決する、もしくは家計簿などをつけるのはやめましょう。寝るところは、純粋にリラックスの場にしておいてください。
罰を与える、行動をコントロールする、あるいは追いやるときの方法としてこどもに触れていると、触れるという行為を深いな心の状態のアンカーにしてしまい、パワフルでポジティブなアンカーとして使えなくなってしまうでしょう。
このあたり、とくに注意しなくてはいけないなと思った。
ネガティブなアンカリングほど、かわいそうなことはない。
●リフレーミング
こどもの気持ちや感情に責任を感じている親のこどもは、とりわけ心理的障害やうつになる傾向が強いことを、彼女のリサーチが明らかにしました。
助けを求めめていないときにこどもを監視し、本人の感情的な困難に対処してしまう親のことを「侵入的サポート」といいました。これは、こどもの幸せは自分の責任だと思っている親にありがちなことです。簡単にいうと、こどもの不幸せに罪悪感を覚え、鑑賞することで、先行きの事態を悪化させてしまいます。親が差し出がましいサポートをすればするほど、こどもは自分の力を使えなくなり、満たされなくなってしまいます。実際に「侵入的サポート」をしすぎてしまう親は、結局、困難や学ぶべきことについてこどもが考えることさえコントロールしてしまい、こどもの気持ちを否定し、そうすることで本人の力不足だという思いをいっそう深めてしまうのです。
解決策を与える、判断を下す、否定する、問いただすといった差し出がましい「助け」は、実際にチャレンジの主を混乱させてしまい、本人にとってうまくいく解決策を探すじゃまをしてしまいます。
チャレンジに向き合い解決策を発見するのを妨げる「障害」
1. 解決策をアドバイスする
2. 判断を下す
「結局、あなたがやっていることは…だと思う」という分析が含まれます。このようなメッセージは、その人がどれほど悪いかに関するあなたの考えを披露したにすぎません。批判的判断は、相手に恥ずかしい、バカにされた、傷ついた、頭にくるという気持ちを残しがちです。一般的に、人は何かを言い渡されるよりも、尊重され、理解されているときに自分にとってうまくいく解決策を見つけられるものです。
3. 否定する
4. 問いただす
「あなたは悪い子だから、いつも悪いことばかり起こるんだ」とこどもにいう親は、こどものうつ症状をトレーニングしているようなものです。「このつらさは一時的なもので、この状況だからそういう結果なんだ」とこどもにいう親は、幸せの思考スタイルをこどもにトレーニングしています。
困難や試練は一時的で特殊な状況によるものだといってあげることにより、親はこどもに楽観的な説明スタイルを教えることができる、とセリグマンはいっています。
ラポールの感覚が得られる前にリフレームを使ってしまうと、本人の必要な学びが否定されたことになるかもしれません。
あるこどもに関する研究により、抑制や強制のレベルが高い親のこどもたちは、自己懲罰、自殺、自己に合う傾向がより強く出ていることが示されました。また他の研究で、自尊心の低いこどもちたちの親の大くは、予想された通り、理由を説明するよりも罰を与えることが示されました。
ごほうびと罰は強制力というコインの裏表なのです。
二つの反省。目をさまされたこととして
・親が心配しすぎることにより、ネガティブ思考をこどもに与えていないかどうか。→ 反省
・ごほうびという「暴力的な強制、コントロール」をしようとしていないか。→ 反省
これら二つとも、こどもの人格を無視したひどい扱い扱いなのだということを、改めて感じた。
●I Messageにおける注意
「わたしメッセージ」の目的は、私が正しいということを証明するものではありません。
「わたしメッセージ」は、親である私のチャレンジを解決するためにこどもがやらなければならないことを伝える手段ではないと心に留めておいてください。
「わたしメッセージ」では、起きたことについて私の持論を展開することも、自分のガマンしている気持ちをぶちまける必要もありません。単純に、こどもがちゃんと耳を貸してくれるように、私が変えたいと思っていることを伝える必要があるのです。
ちょっと心理学を学ぶと、You Message ではなく I Message という話はきいたことがあるかも知れない。
しかし、その本質的な意味を理解せず、誤って理解している人のなんとおおいことか。
自分も気をつけなくては。
●対立の解消
・ウィン・ウィン対立解消法を利用する親を持つこどもたちは知能指数も高まり
・3歳以下のこどもがウィン・ウィン対立解消法に加わる場合は、少なくともガイドしてあげる必要があります。
・「強制的なパワー」を利用して相手の行動をコントロールしてダメージが生じてもそうする価値があると決断する状況はあるでしょう。トーマス・ゴードンは、以下がそのような状況だろうと示唆しています。
・「パパの役目は、君たちがお互いに相手の話を聞いて、二人が満足する解決策を見つけられるようにお手伝いすることだよ。だから、解決策を探して仲良くやるのは、君たちの役目だ。それが楽にできるようにパパがやり方を教えるね。二人ともそれでいいだろう?」
努力しているつもりだけど、できていないことがある。
また、ケースバイケースで強制的なコントロールを発動するのも、親の役目。
十分に身につくまで、訓練だなぁと思う。
●その他
ブライアン・ロイズとスザンナ・ケントは、自分たちのこどもの世話をしてくれているベビーシッターに、ウィン・ウィン対立解消法の考え方をもとにけんかに介入するための次のようなインストラクションを書きました。
私たちはアメ/ごほうび、またはムチ/罰をこどもに与えることは避けていますから、同じようにしてくれるとありがたいです。その代わりに、以下のやり方を順番に試してみてください。
乳幼児の保育についての適切な訓練をうけた幼稚園などは安心できるのだけど、
そうではなく、むしろ、こどもから見た祖父母などの自分の親たちと接する機会について、
インストラクションを書いてシェアしておくのは、よいアイデアだなと思った。
相手はシッターではないので、どういう形でシェアすべきかについて、工夫が必要だけれども。
●その他キーワード
・赤ちゃんはエネルギーが充電された状態で生まれてくるものの、取扱説明書は付いてきません!
・ミラーニューロン(鏡神経)
・リフレクティブ・リスニング
・コインを投げる
ジャンケンの意味がわからない年齢でも、
コインなら使えるなと、思った。