難関中学合格率NO.1驚異のノウハウ
この前呼んだSAPIXカリキュラムに続けて、
その前に前提として書かれた本を手にとってみた。
この二冊を読む中で、中学受験の実体を知って、
中学受験というものに対する考え方が、変わった。
単に知識の暗記を問うのでもなく、
重箱の隅をつつくような役に立たない問題解法テクニックを知っているかどうかでもなく、
ものを自分の頭で考えることのできる人材の養成に、役に立つ学習のように見える。
親がどう考えているかは別として、
少なくとも、学校側が求める人材という意味では、
自分が子ども時代の中学受験とは、意味がかわってきているようだ。
たとえばこんな問題。
「マスコミは第4の権力と言われているが、民主主義におけるマスコミのあり方について述べよ」
「阪神淡路大震災では長田区が壊滅的な被害を受けて、長時間火災が続いたが、そのときの報道の仕方についてどう思ったか、100字以内で書きなさい」
など。
その他拾ったところ
●教え方の工夫
・子どもが自分なりの解答を出すところを、もう一分待てる講師が本当の教え上手です。あと一分待てば子どもなりに考えがまとまるのに、その一分が待てずに教えてしまう保護者のなんと多いことでしょう。
・たとえ子どもが間違った答えを言っても、ベテラン講師は直ちに否定しません。子どもが、なぜその答えを出したのか、子どもの言い分をまず聞きます。聞いてから、こういうふうに解いたほうがいいんじゃないかとヒントを与えるのです。そして、また待ちます。子どものプライドを傷つけず、婉曲に反論できるのがベテラン講師です。
・生徒に考えさせて結論にもっていくことには時間がかかりますが、家庭で一人ではできない勉強です。少人数で討論形式だからこそ、可能な授業です。
・記述式の問題では、知識があるにもかかわらず答案が書けないという子どもがいます。知識は武器ですが、自分で使いこなして、新しい考えを生み出せる力がないと、中学入試には対応できないのです。でも、サピックスの授業に慣れていると、もっている知識を総動員してあらゆる角度から考えて書くことができるようになります。
自分は兄弟がいたから、自然と討論をすることが多かった。
娘に兄弟ができるまでは、自分が話し相手になりたいと思った。
答えを与えるのではなくて、引き出す。
教育においても、ファシリテーションの技術が重要なのかと、
再認識した。
●注意すべきこと
・読書量は、国語ができるかどうかにあまり関係ありません。本を読むのが好きなのに、国語の成績が悪い子はたくさんいます。単に文字を追うような読み方をしていては、登場人物の心情を何字以内に説明せよといった入試問題には対応できません。意識的に読んで書く訓練をしなければ、点のとれる国語力は身につかないのです。
・家庭でできる国語力のつけ方
生活体験を豊富に積ませる
書いて伝える習慣をつける
・社会が苦手な子 = お母様が社会が苦手な子ですね。
・理解 3年生では原理は追究しません。驚きや喜びを感じてもらうことを大切にしています。子どもたちの関心や興味を引き出すようなカリキュラムにしています。
・中学受験は、「親と子の二人三脚レース」と言われます。サピックスでも、親が子どもの勉強の面倒を見てあげて、子どもの長所・欠点を把握してほしいと父母会でアドバイスしています。それだけに過保護・過干渉になりすぎて、中学校に入学してからも手取り足取り面倒を見てもらわないと何もできない、心身ともに幼い子に育ってしまう危険性もあります。
自分が陥りやすいミスを事前に発見できた感じだ。
・読書は前提・必要条件であって十分条件ではないのかな。
点に結びつけるにはinputだけでなくoutputも必要ということになる。
・また、生活体験や、親の側の意識も大切。
・まずは知識を入れるより興味を引き出すことが先決。
・勉強の仕方を教えるといいつつ、過干渉にならないように注意。
●その他
・叱った後は必ず握手をしてから帰します。怒っても、その日のうちに笑って帰られるようにする。こうして生徒との信頼関係を築くのです。
・90年代半ばには、中学受験をする子の割合は首都圏では5%程度でした。それが2004年には14.8%にも上っています。
・サピックスの中位といったら、ふつうの学校では最上位の成績です。
自分も、小学校・中学校時代は、学校の授業が退屈でしかたなかった。
当時はまだSAPIXはなかったにしても、その全身であるTAPでもいいから、
そういうものの存在を知っていたら、違っていたのにと、思う。
無理にやらせる必要はないけれど、
物足りないと感じている子どもにどんどん機会を与えるのは、悪いことではない。
陸上や野球で記録を出すことに燃える子どもも、
テストで記録を出すことに燃えるこどもも、
興味の方向性が違うだけで、やっていることは同じなのだと思う。