新版 考える技術・書く技術

問題解決能力を伸ばすピラミッド原則

これはビジネスマンの基本だろうな。
数年前からAmazonのウィッシュリストに入ったまま、
時間がなくて読まなかった一冊。
卒業の意味で読んでみたけど、、、
ただ、やはり、もう今の自分には必要なかったかな。
シュガーマンに学ぶ方が早い気は、する。


●原則

・すべて読みての頭の中の作業をできるだけ楽なものにすることを目的としています。つまり、読み手は分析や論理思考についてほとんど訓練を受けていないので、たとえ自分の会社のことばテーマであっても、あなたの理解度とはかなりかけ離れたものであることが考えられます。あなたと読み手は、あなたの考えを理解するという点で決して同等のレベルにはないのです。

コピーライティングで学んだことと同じ。
読者が一切頭を使わなくてもいいように、想定できる疑問には全部答える、など。
●導入で書くべきこと = 疑問に答えること

・文書の最初から読み手をぐいぐい引きつけなければ、このQ&A式展開をもってしても読み手の関心を最後までもちこたえさせることができません。読み手を引きつけ続ける確実な方法は、ただひとつ、読み手が抱く疑問を見抜き、その疑問にずばり答えていくことです。
・書くことは読み手の知らないことを伝えることだと先に説明しました。読み手が知らないことを知りたいと思うのは、必要にかられてのことです。知る必要がなければ何の疑問も持たないでしょうし、逆もまた真なりと言えます。
・まず、「状況」の時間と場所を設定します。この「状況」の中で、何かが起きます。これを「複雑化」と呼びます。この複雑化によって読み手は「疑問」を抱き(あるいは、おそらく抱くはずであり)、それに対してあなたの文章が「答え」を与えるというパターンです。この古典的なストーリー展開・・・「状況」「複雑化」「疑問」「答え」・・・によって、書き手が読み手と「同じ場所」にたち、そこで初めて読み手を書き手の考えに沿って導くことができるのです。
・導入部は、伝えようとするテーマについて読み手がすでに知っていること、または知っていると思われることをストーリー風に語り、そうすることで、読み手の持っている疑問をもう一度思い起こさせて、本文にその答えが書かれているという期待を抱かせるのです。

これも、キャッチコピーが命であるということや、
一行目の仕事は二行目を読ませること、二行目の仕事は三行目を読ませること、
という話と全く同じだ。それを構造を考えながらやると、
感情的でありながら、さらに頭のいいわかりやすいレターが書けそうだ。
●サブキャッチで書くべきこと

・単に分類を表す見出しではなく、メッセージの中身を反映するような見出しをつけてください。つまり、「調査結果」や「結論」などという見出しは決してつけないようにしてください。このような見出しは、速読する人にとって何の役にも立ちません。
・我が社は3つの目的を持たねばならない / 組織には2つの問題がある / 5つの変更点を提案する・・・これを白紙の主張と呼ぶのは、ここには下部グループの中身が何も要約されていないからです。ここにはこれから展開するメッセージの「種類」が述べられているだけです。これは、読み手にとってはもちろんのこと、書き手自身にとっても致命的な問題です。

これ、よくやってしまっている気がする。
種類ではなくて内容を書く。
フォトリーディングにも耐えられるような表現にしよう。
もし難しければ、種類 : 内容 と
併記するところからはじめてもよいかも知れない。
●フレームワーク 状況→複雑化→疑問→答え

・ほとんどの文書は4つの疑問のどれかに答える
状況(主題に関して確認されている事実) / 複雑化(その次に起こった疑問へとつながる事柄) / 疑問
—————————————————————————————-
しなければいけない仕事がある / その仕事の妨げになるようなことが起きた / どうすればよいか?
問題がある / 解決方法を知っている / 解決方法を実行するにはどうすればよいか?
問題がある / 解決方法が提案された / それは正しい解決方法か?
行動をとった / その行動は効果がなかった / なぜ効果がなかったのか?

これは『顧客の悩みとは何か』を考えるための
とてもいいフレームワークだ。
この本、やはり価値が高い。
●提案書のフレームワーク

・「提案書」この種の文書は、コンサルティングの生命線とでも言うべきものですから、さまざまなコンサルティング会社によって、長年の間、いろいろな検討が加えられてきました。その結果、ほとんどの会社で以下のアプローチが用いられています。
状況 = あなたは問題を抱えている(問題状況を説明する文章をひとつか2つ)
複雑化 = その問題を解決するために、第三者へ打診することを決めた
疑問 = 我々は、問題解決のためにあなたが雇うべき第三者か?
この「疑問」に対するあなたの「答え」は、もちろん常に「イエス」です。この答えは通常4つのパートで構成されます。
1.我々は問題を理解している
2.我々は問題解決に適したアプローチを持っている
3.我々はこのアプローチを実施するにあたり、十分な経験を有している
4.我々の価格条件は納得のいくものである
・問題志向型の文書とは、一般的に以下の3つの基本質問のどれかに対して答えを出そうとするものです。どの質問に答えるかは読み手が事前に何を知っているかによります。
– 我々は何をすべきか?(解決策がわからない場合)
– 我々はそれをなすべきか?(解決策がすでに提案されている場合)
– 我々はそれをいかにしてなすべきか?または、あなはそれをいかにしてなすだろうか?(解決策がわかっており、すでに受け入れられている場合)

コンサルの提案書というのは、いわば我々が書くセールスレターだ。
世の中を動かすための社会起業家としてのパブリックスピーキングにも
このフレームワークは応用できる。
とてもいい感じ。
●問題定義のフレームワーク

・分析結果を伝える場合は、質問1と2への答えが文書の導入部になり、質問3〜5への答えはピラミッドの中に配置されるポイントになります。
– 問題を定義する
1.問題がありそうか?(あるいは改善の機会がありそうか?)
2.問題はどこにあるのか?
– 分析を構造化する
3.問題はなぜ存在するのか?
– 解決を発見する
4.問題に対し何ができるか?
5.問題に対し何をすべきか?
・問題定義のフレームワーク
– 問題の基本部分を図に配置する
– 問題解決という観点から現状の自分の立場を明確にする(解決策はすでに提案されているか? または、受け入れられているか?)
– 適切な疑問を定める
– 導入部が問題定義を反映していることを確認する
– ピラミッドが疑問に答えていることを確認する
・コンサルティングの提案書を書く場合など、情報が不十分なために、なぜ問題が存在すると考えるのか、その根拠を具体的に明らかにすることができない場合も多くあります。しかし、読み手が自分の構造やプロセスで何を不満に思っているかは明らかにできるはずです。この場合、「懸念される出来事」をよりはっきりさせようと無駄な努力を費やすのはやめ、単純に、直接R1へと進みます。

私はよくこの、無駄な努力 をたくさんしてしまうことで、
文章が冗長になることがある。気をつけなきゃ。
重要なことは、R1に進むこと。
●読み手が直面する7つの問題状況

7つの問題状況はかなり一般的なケースであり、このどれに直面しているかは、読み手が問題追求のどのステージにいるかによります。
<最も一般的な状況>
1.読み手がR1からR2へ移行する方法を知らない
2.R1からR2へ移行する方法をわかっているつもりだが、確信がない
3.R1からR2へ移行する方法をわかっているが、その解決策をどのように実行していけばよいのかがわからない
<一般的状況の変形>
4.読み手はR1からR2への移行方法を知っていると考え実行に移したが、その解決策は何らかの理由によりうまくいかなかった
5.いくつかの解決策を考えたが、そのうちのどれを実行すべきかがわからない
<一般的ではないがあり得る形>
6.読み手はR1をわかているが、解決策を生み出すほどR2を明確にすることができない
7.R2はわかっているが、いま自分たちがR1なのかどうかがはっきりしない

これも、顧客の状況を理解するための、
とてもよい分類法だと思った。
●選択肢とは

・よく上司は部下に、問題を分析して解決策を見つけなさいと言います。さらに、「選択肢もいくつか出すように」と付け加えることもよくあるでしょう。厳密に言えば、問題が適切に定義されている限り、問題解決への選択肢などというものはあり得ません。あなたが最終的に提案するものは、問題を解決するのか、しないかのどちらかでしかありません。この意味から言えば、選択肢は存在しないのです。上司が本当に言いたいのは、「もし完璧に問題を解決する答えが見つからない場合、実行可能なアイデアをいくつか考えてくれ」ということなのです。つまり、純粋に選択しを検討しなければならない文書とは、それらの選択肢がすでに読み手に事前にわかっている場合に書くものです。

人生の選択に迷う言うのも、結局はそういうこと。
問いの中に答えの種子が含まれている、という話があるけれど、
問題を適切に設定できれば、
人生の選択にも、悩まなくなるのだろう。
●演繹法を使うときの注意

・演繹的な理由づけを行う場合は、できるだけピラミッドの下層部での利用にとどめ、ポイント間に介在する情報量を最小限に抑えておくことが必要です。
・演繹的理づけでつなぐポイントは4つまでとする。および、「それゆえに」ポイントは2つまでとする。この両方はやろうと思えばやれることで、フランスの哲学者が得意とするところでしょうが、これをやってしまうとグループ化があまりにも重くなりすぎ、うまく要約できなくなってしまいます。適切な要約を作り上げたいと思うならば、演繹的グループ化は4つ以内のポイントに収めなければなりません。
・どのような場合でも、ただひとつの確証しかない場合には演繹的に対処するしかありません。

論理がぐちゃぐちゃしてくるときいうのは、
たいていこの基本に戻ると、すっきりできそう。
●構造化の基本

・自分の考えを整理しわかりやすく表現するためのテクニックが存在します。
– それぞれの行動をできる限り「具体的な」言葉で表現する
– グループ化を「明白な」因果関係で構成する
– 結果の記述は、一連の行動から「直接」得られるものを書く
・不明推測法 どこからスタートするかで、用いるべき考えが決まる
<演繹法>ルール→ケース→結果→ルール・・・
もし価格を高く設定すれば売上は低下するだろう→価格を高く設定した→それゆえに売上は低下するだろう
<帰納法>ケース→結果→ルール→ケース・・・
価格を高くした→売上が低下した→売上が低下した理由はおそらく価格が高すぎたためであろう
<不明推測法>結果→ルール→ケース→結果・・・
売上が低下した→売上が低下する理由のひとつは価格が高すぎるから→実際に価格が高すぎるかどうかチェックしてみよう

不明推測法というのは、仮説と検証をつかう科学的な思考法ということだろうか。
名前はともかく、自然にやっていることを論理的にまとめてもらった感じで、
すっきり。
●課題とは

・厳密に言えば、「課題」とはイエス・ノーで答えるべき質問形式を指します。イエス・ノー質問で表現するということは、我々の分析を具体的な最終物に方向づけるということです。具体的な最終物こそが、我々の問題定義の正しさを明確に証明(あるいは否定)してくれるのです。これらの表現修正の作業は、問題が解決したことをどのようにして確認するか、その具体化の試みだとおわかりいただけるはずです。
☓どのくらいの在庫投資が必要か?
○現在の在庫レベルは高すぎるか? 我々には現在のレベルの在庫が必要か?
・課題(Issue)という言葉はもともと法律用語の「係争」に由来しています。すなわち、ひとつのポイントに関して2つの異なる主張が争っており、そのどちらか一方のみが最終的に受け入れられることを意味しています。したがって、「どのようにして再構築するか?」などは課題とは言えません。そこには、「係争」がないからです。「機能を再構築すべきか?」は課題です。ここでは、すでに考えが十分に吟味されており、決定ポイントを生み出す段階にあることを意味しています。
・少なくとも言葉上の混乱を避けるために、顧客を悩ますようなトピックをリストする際には、「課題(Issue)」という言葉の代わりに「関心(Concern)」という表現を使うことをお勧めします。「課題」は、イエス・ノー質問の場合に限定して使うようにしましょう。

課題リストとTODOリストの違いがいまいちピンとこなかったのだけど、
このYES/NOで答えるべき表現でかけというところで、
非常にすっきり理解できた。感謝。

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