ジョイント式
理数系を目指す人へ 一年間の勉強量をわずか2カ月に凝縮する
素晴らしい成果を約束する受験技術の公開!
神田・ポールシーリィ系統以外のもみてみたくて読んだ。
思えば、初めて速読というものに興味を持ったのは、図書館で借りてきた
この人たちが書いた「左脳速読」という本で、確かあれは高校生の頃だった。
20年前に興味を持ったのに、未だに速読をしてない私。
そろそろやってみようかな。
この本は受験生向けに書かれたもので、
石井貴士氏の一分間勉強法などは、
フォトリーディング+これがネタなのではないかと思える。
古くからあるのは、こっち。
●原理
・目の順能力は極めて大きい 素人がバッター・ボックスに立ってプロの投手の投げ込むスピード・ボールを見分けようとすると、最初はビュンという猛烈な風音しか聞こえないが、ずっと見続けていると、そのうちに目がスピードに順応してきて、飛来するボールを認識できるようになる。また、ライフル銃の飛んでいく弾丸なども、視力さえ良ければ飛跡と直角の方向からならば見分けられるのだそうだ。今までそんな高速度で移動する物体を識別する必要性がなかったから、能力が眠っていたので、人間は本来、その程度の能力は、誰でも生まれながらに備えているのである。
原理を理解したら、方法論はいかようにでも工夫できる。
もっともベーシックなこの方法が、やはり信頼性が高い。
もちろん最近ではフォトリーディングが流行りだけど、全てはこの原理が基本。
●修得のコツ
・「文字は消えない」という潜在意識が速読を不可能にしている
・まず、理解よりも前進することを優先させよう 理解する前に先へ先へ進んだら、試してみれば即座にわかるが、脳裏に残像を残すような芸当はまったくできない。ところが、実際には、こういう読み方を我慢して続けていると、それまでは文字が消えないことに安心して、怠けていた読み取り理解する能力を加速させ、ある程度は残像を脳裏に残すこともできるようになるのだ。
・速読法においては「ラフ」が上達の秘訣
・欲をかくと潜在能力の加速にブレーキがかかる 多少でも「文章の意味や内容を、理解してやろう!」などという欲心を出してはならない。潜在意識を覚醒して、加速するのが目的の訓練であるから、文章の読み取りに注意が向かうと、そのことが大ブレーキになって視野が狭窄し、速読が上達しなくなってしまう。但し、読み取ってはいけない、という注意を堅苦しく考えすぎてもいけない。
・誤解を解くために念を押しておくと、速読法を修得すると、目にした文字をカメラで撮影した如く鮮明に記憶できるようになる、と思い込んでいる人が意外に多い。それは、キム式速読法が受講生集めのために宣伝した、誇大広告コピーに毒されているのである。ビスレ違った美少女が、生まれて初めて出会った人だったとして、スレ違ってから五分ぐらいして、その少女の容貌を明確に脳裏に再現することができるだろうか? それとも、「ああ、先刻の娘はキレイだったなあ!」という「印象の記憶」だけが残っていて、容貌そのものは思い出せないだろうか? 五分後でも再現できる、という人は映像的な記憶力が優れているから、訓練次第ではカメラの如く記憶するということも、不可能ではない。しかし、印象の記憶しか残っていないようだったら、いくら訓練しても、まずそこまで上達はしない、と思っていたほうがいい。それでも、速読法を修得することはできるから、心配には及ばない。
今まで、これを教えてくれる人がいなかった。
この、もっとも大切なことを!
それというのも、
速読は、瞬間的に残像を記録できるも魔法のようなものだという印象が
盛んに宣伝されてしまったのが原因だと思う。
内容理解をともなうことに焦る。→理解できずに挫折する
という循環に陥っている人は多そうだ。
●落とし穴
・これまでに発表されてきたキム式速読法、我々のジョイント速読法以外の速読法は、右脳の能力をフルに活用しなければ習得できないように、訓練プログラムが構成されていた。
・キム式速読法の修得率が低いのは、訓練プログラムの中に視野狭窄を起こす人からその条件反射を除去してやる訓練が、まったく含まれていないからである。速読法を修得するためには、文字を見ても反射的に視野が狭窄しないように訓練を積まなければならない。
フォトリーディングは、その傾向はないだろうか。
視野狭窄に対する対策が教えられているという点では一歩進んでてるかな。
でも、やってることは基本的に同じなので、
潜在意識の働きとその原理さえ理解してしまえば、
何式でもいいので、やれば誰でもできるような気がしてきた。
●識力とは 速読は魔術ではない
・訓練を忠実に実行してきて、小説などの軽い一般書籍は速読できるようになったが、なぜか参考書はちっとも速読できるようにならない、という不満を感じる人が出るに違いない。それは、ひとえに「識力」が低いからである。読み取り能力は、これまでの通常の訓練で充分に加速することができる。しかし、その文字が構成している文章、熟語、成句、単語などの意味内容を瞬時に理解し、概念を把握できるかどうか、となると別問題である。この瞬時の理解能力が識力で、文章のジャンルが異なれば、その難易度によって識力は変化する。つまり速読では、わからないものまでわかるようにはならない、ということなのだ。
・読む文章の内容によって速読するスピードに変化が起きるのは、馴染みのない言葉、専門的で概念の難解な言葉は今も述べたような理由で、その人の識力を低下させるからである。
これも、原理から考えれば頭絵のこと。
それなのに、速読=魔法だと誤解してしまった人は、
このことすら理解していない可能性がある。
そして、だからこそ「自分には無理だ」と思ってしまうのだ。
ほんとうはそうじゃないのに。
速読は、単なる潜在意識の活用/能力開発なのだと、
魔法じゃないんだ、誰でも修得できる純粋なスキルなんだと理解できた瞬間に、
速読はぐっと身近なものとなる。
魔術だと思うと、遠い世界のものとなってしまう。
●学習への応用
・索引コピーで速読訓練用教材を作ろう いずれ遠からず、わかる時がやって来る。それまで、とにかく専門語句の形だけは頭に入れておく、ということである。形に対する慣れを作っただけでも、ある程度まで参考書は速読できるようになる。
・別に「片端から暗記してやろう」などと考えず、読み流すことを受験勉強のウォーミング・アップと心得、速読方式で最初から最後まで(必ず毎日、その科目の勉強開始前に)眺め読みするのである。反復して流し眺め読みをしているだけで、まず一週間以内に専門語句の「形」が大脳に焼き付けられ、理解度の低い人でも、それなりに速く(つまり、わからなければわからないままの状態で)参考書を読めるようになる。
・理数系の科目における予習とは、理解するものではない。予習は予備知識をつけるだけに留め、長くても十分以内に切り上げるようにすること。そして、最大の比重を復習に注ぐ。
・自然科学では、こういう「全体的なイメージを掴む」ということが、非常に大事なだ。
この方法は、よいなと思った。
全体を俯瞰するのって本当に大事。
速読に限らない話だけど、もし、私が高校生の頃、
教師がまず全体を教えてくれていたら…
ととても残念に思う。
とくに男性脳にとっては、構造化されないままに
次から次へと新しいことを教えられるのは、
とても苦痛なのだ。
●その他
・公式というのは、将棋の駒の動かし方のようなものである。駒の種類が増えれば増えるほど、その動かし方を組み合わせた「定跡」パターンの数は増え、複雑化していく。まず何があっても勝たなければ(解かなければ)いけないのだから、単なる駒の動かし方を覚えるだけでなく、どう動かしたら勝て、どう動かしたら負けるのかの定跡(効率的な公式の組み合わせ方は何か)まで、きちんと覚えてしまわなければならない。
・「ウルトラ・ワンパターン」というと、「水戸黄門」と「遠山の金さん」が代表的なところだろう。しかし、生まれて初めて、ただ一回だけ「水戸黄門」なり「遠山の金さん」を見た人間はどう思うだろう。ワンパターンだと感じるだろうか? ただの一回では、パターンは見えず、何度も何度も見て途中の展開も結末も似たような感じになるからこその「ワンパターン」なのである。
この本を書くにあたり、
著者は和田秀樹氏をよく研究したんだろうなと思える。
・理科系を狙おうという受験生は、将来のことを考えたら、科目は物理と化学にするのが良い。たとえ、生物専攻コース、地学専攻コースに進む場合でも、受験の生物・地学と大学の専門課程で学ぶ生物・地学では範囲が違うから、入学後にカバーが利くが、物理を学んでいないと生物ではバイオテクノロジーに必要な最新のメカを使いこなすことができず、えらい苦労を背負い込むことになる。また、地学でも、地球物理学的な概念が理解できていなくては、知識が上滑りしてしまって、本物にはならない。化学も同様で、実験などで使う様々な薬品の本質的な性質を理解することができない。
・理科系の科目は、まず物理が理解できていなくては本質的には化学や地学が理解できず、また、化学が理解できていなくては生物や地学が理解しにくいようにできている。それは、現在の自然科学がどういう課程を通って発展してきたか、科学史的な流れを見てもわかる。
・力学は、最初から理解できれば、それに越したことはないのであるが、たいていは理解できないのだから、そういうものだとドライに割り切って、とにかく先を急ぐ、これが物理を得意にするポイントである。そして、グルリと全分野を一巡して力学に戻ってくると、その時には微分も積分も通過しているので意外にスンナリ、力学というものが見える。
受験技術としては、過去問を後の方で使うと言っていたり、
ちょっと使えない部分もあるけれど、
和田秀樹氏の手法をマスタープランにしつつ、
速読を適用するという使い方をすれば、かなりいいシナジーが生まれそう。
・菓子や清涼飲料水に含まれている糖分は、精製されているために急速に吸収されて血糖値を上げる。だから、口にして数分間は頭が冴えるような気がするのだが、血糖度の急上昇で血液の粘性も上がり、脳の毛細血管の通りも悪くなって、かえって弱い酸欠状態が引き起こされる。また、血糖度の急上昇に対して膵臓からインシュリンが分泌され、血糖度を引き下げる防衛反応も起こる。そうすると、反動で食べる前よりも血糖度が低い、低血糖状態にまで落ち込むことも起きる。酸欠と低血糖のダブル・パンチで、記憶力は減退する。だから、眠気覚ましのコーヒーや紅茶に糖分をタップリ入れるのも、駄目。
・顎を使うと筋肉が内部の血管をマッサージする格好になって首筋の血行が良くなり、血液が順送りされる格好で脳全体の血行もよくなる。
・頭痛は、脳細胞の結構状態が悪くなった時に引き起こされる症状の一つであるが、頭痛薬も効かないような悪性の慢性頭痛持ちの人も、年がら年中、顎を使う固い食品を摂取するように心がけていると、慢性頭痛から解法される。
・筆記用具は、握りの部分がスベスベと滑らかなものよりも、ザラザラと指先を刺激するようなもののほうが、運動野の血行量が増す度合が大きいこともわかっている。
この辺はまあ、基本。
頭痛持ちの私としては、そうだ、固いものを食べるとよいのか。
やってみよう。