王子様に出会える「シンデレラ脳」の育て方

今まで読んだ黒川さんの本の中で、
いちばんわかりやすく、いちばん納得できる本だった。
とくに、後半に出てくる
「男性脳プロトコル」
の説明が非常にすばらしい。


 
●浮気と選り好み

・生殖機会の損失が大きいほうが異性の選り好みをする。女が社会で活躍し、男が育児に参加する社会では、女性に厳しくなる可能性もある。
・ザトウクジラの世界では、授乳中のメス、妊娠休止中の出産経験のあるメス、出産経験のない若いメスの順に人気があるそうだ。研究者によれば、一個体が残せる子ども数が自然界の中では圧倒的に少ない哺乳類には、よく見られる人気ランキングだそう。
・鳥(ツバメ)でさえ浮気する。メスは、複数のオスと交尾を行い、複数の遺伝子セットが混ぜこぜになった卵を産んで温めている。

ツバメを歌詞にした歌があったが、その意味が今わかった。
クジラと人間は近いだろうから…人間の本質が少し見える気がする。
●出会い

・35歳以上の独身女性で、最近出会いがないと思うなら、行動範囲を広げる。合コンやお見合いパーティよりも、経営学講座とかITセミナーのような、まったく畑違いの男社会に足を踏み入れてみるのも手。

女性と男性を入れ替えて考えればよくわかる。
男性にとってのそれは、料理教室だったり、お茶やお花ということになるのかも。
●発情スイッチが切れる時

・オトナの恋で、女がいちばん不安なのは、「自分の」スイッチなのだ。残念だけど、恋は永遠じゃない。女の恋のスイッチは、一気に切れるのである。「こうなると、怖いのは、自分の気持ちだけね。」

●セロトニンの重要性

・寝る子は育つ→寝る子はモテる
・夜更かしと電子レンジとファーストフードが、現代女性の女力を奪った
・セロトニンは、朝日の中で身体を動かすと分泌される。このセロトニン、子どもの脳の発達にも重要である。将来お母さんになったら、午前中の外遊び、大切にしてあげてくださいね。
・このセロトニン、「やる気」の源でもあり、うつにも効果があるそう。

●女性が求める男性

・×たった三分で的確に問題解決してくれる男
 ○問題解決にはならないけれど、一時間じっくり、こっちの話を聞いてくれる男
 →女は、私のことをわかったくれた ような気がする
・女にハングリー精神はいらない。女に必要なのは快感のみである。よく寝て、手をかけられたおいしいものを食べ、ぬくぬくと暮らすと、直感力がはたらいて狩りに出る気になる、というのが女性脳だ。上司は、女性部下にやる気をみなぎらせたかったら、ハングリー精神じゃなく、おいしいものをおごってやることである。

かつての上司が、男性には厳しく女性には甘ぃなぁと思ったことがある。
女性に好かれたいからそんな対応をしているのではないかという疑問があった。
しかし、それにはこういう事情があったのかと知り、少し納得できた。
●女力を鍛えるために

・直感力を蘇らせるために、感情を素直に口にすることが大事。
 ○「悲しい」「さびしい」「おいしい」「嬉しい」
 しかし、積年の恨みや評価はダメ。
 ×「ずっといやだと思ってた」
 ×「これはダメ」「あれよりマシ」

現在形の形容詞で語ることが大事ということかな。
●男性脳プロトコル

・デートの最初の最低三十分…女は、寡黙であるべきである。もちろん、不機嫌な沈黙はダメ。目が活き活きとうれしそうに笑っていて、それでいて寡黙、という状態をキープして下さい。子どものいる人なら、「公園で無心に遊ぶ子どもを見つめる、うれしそうで、満ち足りた若い母親の目」といえばわかるかな?
・発話の最初の、わずかなためらい
たとえば、唇が「あ」のかたちをして、一瞬遅れて「あ」とい発音がくる。唇が「す」のかたちをして、一瞬遅れて「すき」という発音がくる。あるいは、唇が、なにかのかたちをつくったあと、ふと発話自体をやめてしまう。…竹内結子さんとか深津絵里さんが非常に印象的に、これをやる。
・愛しいてる の意味変換
  男性脳 : とりあえずくり返し君のところに帰る(来る)という約束
  女性脳 : 24時間、どの瞬間にも自分を最優先してくれる一生分の約束
 男性には「仕事と私、どっちが大事?」=「トイレと寝室、どっちが大事?」と同じようなもの。

ここがこの本のエッセンス。
再奥義ともいえる部分だと思う。
●その他

・たとえば、小さな子がパニックになって泣き止まなくなったら、私は大きな声で名前を呼ぶ。幼な子がはっと息をのんだら、その息を吐くときに、すっと抱きしめてやるのである。息を吐くときの抱擁は効く。たいていのパニックは収まってしまう。逆に息を吸う瞬間に抱きしめると、パニックは倍増するよ。
・成功した人たちに共通の性質
それは、大舞台へ無邪気に一歩を踏み出せる、という才能だ。自らめざした場所へ、何の躊躇もなく、無邪気に一歩を踏み出せる。その裏には、人の悪口を言わない、卑屈なことを口に出さない日常があるのである。

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