女にいらだつ男 男にあきれる女

すれ違い会話に学ぶ心理学
こんなセリフ、どこかで聞き覚えがありませんか?
言葉のウラに隠された深層心理を徹底公式化。

Amazonの評価は最低と最高にわかれてるし、
すでに中古本しか存在しない。
けど・・・これかなり役立つと思う。
記帳な絶版本を入手した感覚。
似たようなシリーズのベストセラーはたくさんあるけど
これが今までの中で一番深い。

●男性のプライド

・一般に社会的地位が高い男性ほど、素直に相手から教えを請うたり、アドバイスを受け入れることができないものであるが、「自分はダメな人間なのかもしれない」というコンプレックスの裏返しとして、根拠もなく過剰にプライドが高い男性も多いから、やっかいなものである。
・具体的にどうすればいいかというと、「大丈夫だよ、一人でできるよ」と男性が強がりの態度を見せたときは、「もちろんできると思うわ」「うん、そうよね」「ええ、わたしもそう思うわ」と相手の強がりを黙って認めたうえで、「わたしにも何かできることないかな?」「一緒にやらせてくれない?」と相手の男性にうかがいを立てたり、「一緒にやりましょうよ」と積極的な提案をするのである。相手の弱みには最後まで触れず、プライドを傷つけることなく援助の手をさしのべることがポイントなのだ。決して、「あなたはダメな人だから、わたしが手伝わなきゃだめなのよ」とのメッセージを相手の男性に伝えてはならない。

これは確かにそう。
女性に言われると、過干渉の母親を想像させるというのも。
そしてこれがわかってない女性は、煙たがられる。

●男性の会話は勝負型・女性の会話は共感型

・…女性はそれでは満足できない。適度な合いの手をうち、あなたの相手の感情の動きがこちらにも伝わっていますよ、というメッセージで返してやることを女性はなによりも期待しているし、それなくしては会話が成立し得ないのである。勝負ではなく同調、優劣ではなく共感を求めているのだ。
・女の子は美容院に行くに当たって、すごく迷う時間が長いんですよ。そのお客さん一人ではなく、みんなの意見が入っているわけ。それを一瞬で「これはダメだ」と言ったら傷つく! そういう女性客の気持ちをわかってあげることが大事でしょうね。

女性との会話は、勝負型ではなくて共感型。
若い頃は、つい同性に話す感覚で会話をしてしまう。
普段は「顧客の気持ちに立て」と話しているビジネスパーソンでさえ、その程度だ。
ここがわかるのは、異性を顧客にもつ営業職の人くらいか。

●女性が重視する「関係性」

・ある調査によると、女性は初対面の相手と話すとき、会話中の時間のうち97%で”微笑んでいる”という。一方、男性は67%しか”微笑んでいない”。微笑みを浮かべて話せば、相手の緊張を解きほぐすだけではなく、好印象が得られる。さらに女性は無意識のうちに、より多くのアイコンタクトをする、表情による快適さ・楽しさを相手に示すことによって、相手に好かれたり、相手とできるだけ友好的な関係を作ろうとしていることも実験結果から明らかになっている。だから自ずと微笑んだり、相手に同意するうなずきのボディアクションが多くなっている。つまり、女性は男性よりも、相手に好印象を与える・巧みに衝突を回避する技術に長けているといえるのである。しかし、それが原因で怒るべきときに怒り、主張すべきときに主張できなくなってしまうという弱点もあるのだ。

アサーティブコミュニケーションが苦手な日本人は、
女性に限らず多くの男性も、この問題をかかえているんだろう。

●女性が言う「ごめんね」の意味

・たとえば、男女の口論などの場面で、女性が男性に「ごめんね」と言うとき、女性は相手の男性も「こっちこそごめん」と言ってくれるものだと思っている。しかし、その言葉を全面的な降伏としか受け取れない男性には、女性のセリフは”申し訳ありませんでした。負けを認めます”という意味に変換されて脳の中に入ってしまう。だから男性は、「だろ? だからオレが言ったとおりじゃないか」「そうやって最初から謝ればいいんだよ」「わかればいいんだよ、わかれば」「まあ、今日のことはいいから、次からは気をつけろよな」などと、”勝ち誇ったような態度”で女性に向かってしまうことになる。相手に一歩譲る気持ちを表したに過ぎない女性にとって、これはあまりに予想外の反応だし、まるで”悪者”にされてしまったようでさぞかし不快に感じることだろう。
・男性に覚えてほしいことは、女性が謝罪の言葉を口に出したとしても、”勝ち誇って”はいけないということだ。ちょっとした口論の場面では、女性は争いになったことを誤っているのであって、非を認めたのではない。その場の雰囲気が悪くなってしまったことに対してとりあえず謝っているのだ。そういう気持ちを無視して、「やっぱりお前が悪いんじゃないか」などと女性を責めれば、女性の気持ちを傷つけるか、泥沼の口論に発展する結果になる。

女性と喧嘩になったとき、つまり感情的になっているときに
この原則を覚えていられるかどうか・・・
これができる男性、かなりコミュニケーションレベル高い。
そして、そういえばこれは クレーム対応をしているときに学んだことだった。
コールセンターにおける「申し訳ございません」は、
それをいうと非を認めたことになり不利になるのではないか、という疑問があるけど、
それはちょっと違っていて、「申し訳ございません」は、あくまでも
「不快な思いをさせてしまったことを謝罪する」という意味なのだと。

●男女のすれ違い

・全般に男性は「事(things)」について話し、女は「関係(relationship)」について話すものだ。また、男性が会話の中で強調したいのは、自分が何を成したか、これから何をするつもりか、についてである。女性は自分のしたことやこれからすることに対してどう感じているか、どう思っているかを話したがる傾向がある。
・「考えがまとまったから話す」男性と、「考えがまとまらないからこそ話す」女性の違い、さらには、「愛しているからこそ弱みを見せたくない・迷惑をかけたくない」男性と、「愛しているからこそ聞きたい・聞いてほしい」女性の違いが生み出す悲劇なのである。

この部分は、女性顧客向けのビジネスをするときの、
プロフィールの書き方・自己紹介の仕方という意味で抑えておきたい話。

●例外

・ナンパ、誘い、口説き、ベッドイン…男が”弱者”を演じ、女性に対して下手に出る場面では、男性もタッグ クエスチョンを連発するのである。たとえば、ナンパの場面では、女性には男性を選ぶ権限がすべて与えられている。女性がノーといえばそれまでだし、男性は何としても女性に気に入られるような、少なくとも嫌われないようなやり方で接するのがルールである。ナンパの場面では男性の立場が圧倒的に低いのだ。だからこそ、「ねえねえ、ちょっとお茶しない?」とタッグ クエスチョンを使うのが有効なのである。いや、自然と使わざるを得ないというところだろうか。
・男性がタッグ クエスチョンを用いるのは、恋愛やナンパなどの場面だけとは限らない。たとえばウエイターや営業マン、サービス業に従事している人は、タッグ クエスチョンなしでは仕事ができなくなってしまうだろう。
・エモーションをグッと抑えてしまうのが男性会話の特徴だということを述べてきたが、じつはそんな男性も、ある局面では感情を炸裂させた会話ができてしまう。思ったままの気持ちをそのまま女性にぶつけることができる場面があるのだ。それは、セックスの場面である。それとは逆に、普段は感情に流されがちな女性であっても、ある話題に限っては男性以上に論理的に語る場面というのもある。それは、恋愛について話すときだ。彼に対する不満点があればひとつひとつ詳細に取り上げ、そのどんな点がどんなふうに気にくわないかについて、じつに細かく具体例を挙げながら説明できる。
「やっぱりさ、男って”頼りがい”だと思うのね。で、その”頼りがい”っていうのはさ・・・」
「うわー、ずっげえ、カワイイ!」「オォー! やっぱ巨乳がサイコー!」

例外の部分を理解するとわかるのだけど、
結局のところコミュニケーションスタイルの違いというのは
男女の性別の違いということではなくて社会的な立場の違いなのだ、という本質が見えてくる。
つまり、男女 というのは傾向としてそれはあるのだけれど、
その時々の関係性で、適用の仕方が変わってくるということ。

●「仕事と私」どっちが・・・

・「仕事が順調だからこそ、彼女との関係もうまくいく」と考える男性とは対照的に、女性はむしろ、「愛情生活にしっかり基盤があってこそ、仕事に集中して取り組める」という考え方をする傾向が強い。
・「仕事と私の両方を同じようにとれるはず(とってほしい)」「まずは私との関係を良いものにすれば、仕事もきっとうまくいくはず」という女性の思考パターンは彼にはあてはまらない。二者択一を迫られても困るばかりで、「それとこれとは別の問題なんだよ」との言葉が頭にのぼるばかりだろう。
・「私と仕事のどっちが大切なの?」
→「ほんと、ごめんな」(とりあえず寂しい思いをさせたことを謝る)
→「どうしてそんなふうに思うの?」(そうした質問をする理由を聞き、彼女の気持ちを十分)
→「悲しい思いをさせてごめんね」(悲しさを認める)
→「寂しくさせて、ごめんな」(寂しさを認める)
→「キミが怒るのも無理ないよな」(怒りを認める)
「最近きまってあげなかったね」「すまなかったね、仕事ばかりで」、そういう気持ちを持って、相手の悲しさ、寂しさ、怒りを受け止め、共感することが大切なのだ。

この話を初めてきいたのは、何かのローカル番組で、
黒川伊保子さんが話している映像で だった。
その時、目からウロコ 頭をガーンと殴られたような衝撃を受けたのを覚えている。
伊東さんが、その同じ話を書いていたとは。

●女性の悩みに対して

・女性の悩みは”絶対評価”である。誰が何と言おうと、ほかの誰がもっと苦しい思いをしてしようと、それと自分の悩みとは天秤に掛けられない。感情的になればなるほど、その傾向は強くなるだろう。悩んでいる自分だけを見てほしい、認めてほしいという願望が女性の場合は強いのだ。シミなど見なかったことにする、それぐらい大した問題ではないんだ、と言ってやるのが男の優しさの示し方だ。しかし、現にそのことで悩んでいる女性はまったく納得できない。客観的にシミが目立つかどうかという問題以上に女性が求めているのは「悩んでいる私を認めてほしい」「悩んでいる私の気持ちを否定しないで受け入れてほしい」という気持ちなのである。相対評価で「大したことない」などと言われると、自分の悩みを過小評価されたような、さらにそんなことで悩んでいる自分を否定されたような、バカにされたような気になってしまうのだ。
・決してアドバイス&説教モードに入ってはいけない。多少悩みの種類が違っていても、自分の経験を話して相手の悩みと同化させることも効果的だ。男性なら、「そんなこと気にするなよ」と言ってしまいがちだ。これでは、まったく話を聞いていない、共感していないことになってしまう。そうではなく、まずは「キミが悩んでいるのはわかるよ」という意味で、”悩んでいる私”を認めてあげることが大切だ。その後で、「でも、シミについては気にしなくても大丈夫だよ」というメッセージを伝えるのである。
・悩みを打ち明けたときにその場では笑い飛ばしたとしても、あとでちゃんとしたフォローとケアがあって、それに対して女性が信頼感を持つことができれば、男性はちゃんと評価される。実際に、女性たちからも、「言葉ではダメでも、行動で示してくれれば全然OK!」との声がたくさん聞かれた。言葉や気持ちのすれ違いで生じた誤解を埋めるのは、最後はそんな男性の行動力だったりするのかもしれない。

女性の話は、相対化してはいけないし、一般化してもいけない。
比較とか理論は脇において、とにかく対象それだけに没入すること。
ただただその事象だけに集中して共感する。

●セックス

・女性たちに取材してみると、「AVなんかを見るよりも、彼氏に肩を抱かれてうっとりしているほうがセックスしたい気持ちになる」「”好きだよ””愛してる”と言って見つめられると、すごく幸せな気分になって、抱きしめられたくなる」「ラブロマンスの映画のビデオを彼とソファで見ていて、ロマンチックなシーンが盛り上がると、そのままエッチになだれ込んでもOK!」という意見が多く聞かれるのだ。やはり女性にとってはセックスに至るまでの雰囲気やプロセスが、セックスそのものよりも重要視されるようだ。男性はまるでスイッチを入れるように、やりたくなったらいつでもやれる体勢だが、女性は好きでもない相手とはセックスしない、という根拠はここにある。

前にXから、
男性の性欲はON/OFFスイッチ
女性の性欲はボリュームつまみ
という話をきいたが、まさにそのことだ。

●その他

・店員に「どうでしょう?」と聞いてくるんです。そういうとき、購入を決意させる店員の答え方があるんですよ。「これは今人気がありますよ」「よく売れていますよ」と答えるんです。すると安心されるのか、「じゃあ、これにします」と、すぐに買って行かれることが多いです。男性客女性客を問わず、「売れてる」「今人気」というのが購入するとき決め手になるポイントです。
・女性を撮るとき、誉めれば何でもいいというわけではないですよ。まず、「キミは誰々に似てるね」という誉め方はNG。子どもや素人さんならそれでも喜ぶけど、プロのモデルに言ってはダメ。女のプライドというか、誰に似ていると言われるのはイヤなんでしょうね。私は私、自信を持ちたいという考え方があるからなんだろうと思います。そういう具体的な誉め方じゃなくて、もっと雰囲気的なものを誉めるといい。「キミは代官山のカフェとかで、一人お茶を飲んでてもサマになりそうな感じだね」とかね。ちょっとこそばゆいぐらいの表現がいいみたいですね。

代官山のカフェ・・・の話はよくわかる。
文学的なセンスのある男性はモテるということとも、つながるだろうな。

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