まず、世界観を変えよ

複雑系のマネジメント
分析ではない。
洞察をせよ。

複雑系の本が復刊されました。
2010/4/7の出版記念講演を聴きに行ってきました。
その時に購入したもの。

経営と経営学は似て非なるものである。
「経営学」が、一つの企業活動を、財務、人事、組織、資材調達、生産、マーケティング、広報、情報システムなど、様々な分野に分けて「研究」する営みであるのに対して、「経営」とは、企業活動を、個々の専門分野に分けることなく、その不可分な全体を一つの「複雑系」として「実践」する営みに他ならない。
そうした経営者にとって、「マクロ経済」のレベルだけの議論や、「市場戦略」のレベルだけの議論は、「参考にはなるが、直接の役には立たない」のである。
近代科学の「方法論」の試みは、あたかも、創造的な画家の生涯の作風の変遷を、その若い時期の作風から予測しようとする試みに似ている。
自然現象において自己組織化が生じる三つの条件
1. 外部との開放性
2. 非平衡な状態
3. ポジティブフィードバックの存在
「核心的競争力」と「戦略的提携力」
これからの大競争の時代には、この「二つの能力」を同時に有した企業のみが市場での主導権を握ることができる。そして、大切なことは「同時に」ということである。「核心的競争力」だけを持っても、自社の弱みを補う「戦略的提携力」を持たない企業は、他企業からの「アウトソーシング」を主業務とする受動的な地位にとどまらざるを得ない。また、「戦略的提携力」だけを持っても、他企業に貢献する「核心的競争力」を持たない企業は、「提携コーディネータ」の地位にとどまらざるを得ないからである。
たとえばマーケティングにおいても、「ランチェスターの法則」や「セグメンテーション戦略」など、これまで一定の有効性を発揮してきた「法則」や「戦略」がある。しかし、これらは、あくまでも「現在の市場」の基本的性質を前提として成立しているものであり、もし「市場」そのものが進化し、その基本的性質が変わっていく場合には、これらの法則や戦略は有効性を発揮しえない。
「複雑系の知」が経営者に教えることは、「価値の多様性」を許容する企業文化こそが企業を進化させるということである。個人の進化についても同じことがいえると思った。
「変化」とは、それが起こる以前も以後も、基本プロセスに違いがなく、連続性を持っているが、「進化」とは、それが起こる以前と以後で、基本プロセスそのものが根本的に異なった不連続なものである。

 機械論パラダイムの構造 : Staticなとらえかた
 生命論パラダイムの複雑系 : Dynamicなとらえかた
MicrosoftがつくったOSのルールからNet企業がルールを変えて抜け出したように、
Googleがつくった検索のルールを変えて抜け出すにはどうしたらよいだろうか。

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