FREE

からお金を生み出す新戦略

ロングテールを語ったあの人が、FREEについて語りました。
というわけで、あちこちで話題になっていたので、私も。


ダイレクトレスポンスマーケティングを真剣に勉強してきた人であれば、とくに真新しい感じはしないのかも知れません。
けどそんな人でも、世の中の動きが、こんなにも早く加速するとは思っていないかも知れません。
●メモしたところ
・逆さまにできるビジネスモデル
本来ならお金をもらえることをしているのにお金を払っている人にとっての教訓。
トム・ソーヤーの冒険の話。
「面倒くさい仕事を、うらやましい仕事だと思い込ませて、その仕事を代わる。
 ・・・だけでなく、その特権を譲ることの対価を得る」
・ダンバー数
人間のコミュニティで各メンバーが強い絆で結ばれたままでいられる構成員の上限数。
しかし、バーチャル世界やオンラインの社会ではこの数に変化が起きるかも知れない。
・今日、市場に参入するもっとも破壊的な方法は、
 既存のビジネスモデルの経済的意味を消滅させること。
 つまり、既存ビジネスが収益源としている商品をタダにする。
・それまでお金を払っていたものが無料になると、質が落ちたと感じやすい。
 でも、最初から無料だったものは、質が悪いとは思わない。
ex) テーブルにおいてある無料のケチャップ、グーグルの検索エンジン
・ノーベル経済学賞に輝くロナルド・コースは、
 企業の存在理由を、グループ内やグループ同士で交わすコミュニケーションに
 かかる間接コストを最小にするためだと説明した。
 ここでいうコミュニケーションとは主に、誰がどの仕事をしているか、
 誰が信用できるかなど、情報を処理しなければならないときの認知作業を指す。
 → ということは、いずれ企業の存在理由はなくなってしまうかも知れない。
・潤沢な情報は無料になりたがる。希少な情報は高価になりたがる。
・料金を請求できる何かほかのものを見つける。
 通話に課金をしない。電話を利用することに課金する。
 パブにおけるおしゃべりには課金しない。ビールの代金をとる。
・ソフトウエアが無料なら、サポートを売る。
 電話が無料なら、遠くの労働力と能力をその無料電話を使って届ける。
・直接収入という計測できる価値を縮小させて、集合知という計測できない価値を大きく増やす。
・マズローの欲求段階説は情報にもあてはまる。
 基本的な知識や娯楽への欲求
 →自分自身のことや自分を動かしているものについて学ぶ
 →受け身の消費者から、創作に対する精神的報酬を求める能動的に作り手へ
・グーグルが検索家エンジンのアルゴリズムを修正することは、
 FRB議長の仕事とさほどかわらない。
 なぜなら、オンラインにおける貨幣は、評判(リンク)と注目(トラフィック)
 なのだから。
・私たちが20年前に抱いていたプライバシーの程度と、
 オンラインで育ってきた世代のそれは同じではない。
・海賊行為は重力のようなものだ。
・フリーは魔法の弾丸ではない。無料で差し出すだけでは金持ちにはなれない。
 フリーによって得た評判や注目を、どのように金銭に変えるかを
 創造的に考えなければならない。
・あるモノやサービスが無料になると、価値はひとつ高次のレイヤーに移動する。
・ビジネスの機能がデジタルになりリスクが小さくなると、
 企業文化は「失敗するな」から「早めに失敗しろ」に変わる。
 → 逆にいえば、コストが気にならないぐらい最小化されない場合は、
   早めに失敗 などしてはならない。
・ウェブ2.0企業に対するアドバイスは、
 ユーザー全体に対する有料ユーザーの割合は5%を損益分岐点にすることだが、
 望ましい割合は10%だ。
・初期の書い手は、他のユーザーを大量に呼び寄せるため、LTVは高い。
・ムーア自身は2007年に、自身の法則が2020年には壁に突き当たるとも予言している。
・フリーで勝負するには、情報の仕入れもフリーかそれに近づけて
 コストを下げない限り、どう考えてもフリーで勝ちまくる企業の利益率に
 せまるのは難しいのではないか、という疑問が残る(監修・解説者)

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