見逃さないで!子どもの”心のSOS”
上の子は、まだこれから5才になるところだけど、
今までのことを考えたら、10代なんてあっという間なんだろうな。
読んで思ったのは、
10代でも3才でも原則は何もかわらない
ということだった。
●子どもの相談
・10代の子どもは、あまり親に話しをしてきません。親と話をするより、友達と話をしているほうが楽しいからです。それはそれでいいのです。無理にこちらから、話を聞きだそうとする必要はありません。しかし、子どもも、ごくたまに、親に話を聞いてほしい、と思うことがあります。そういうときには、いくらこちらが忙しくても、しっかり聞く、ということです。話を聞くことに限らず、10代になると、親に求めることが少なくなります。でも、ゼロではありません。ごくたまに、助けを求めてくることがあります。そのときに、しっかりこたえる、ということです。病気になったら、病院に連れていく。学校や部活で本当に必要なものは、いちいち恩着せがましく言わずに、ちゃんと買う。子どもとの約束は、ちゃんと守る。
・10代の子どもが、親に頼み事をしてくる、ということは、よほどの事情があるのです。ですから、そういうときは、こちらは徹夜をしてでも、真剣にこたえる必要があるのです。
・子どもと一緒に生活できる時間は、せいぜい、あと数年です。思春期を過ぎれば、病気とか何かの事情がないかぎりは、もう、子どもに、してやれることは仕送り程度で、ほとんどなくなってしまいます。最後の親の務めだと思えば、もう一踏んばりできるのではないでしょうか。ところが、肝心なときに、親に拒否されたり、無視されたりすると、子どもは、「親に何を言ってもしかたがない」と思ってしまいます。
・もし子どもが何か相談してきたり、相談したそうなそぶりを見せたりしたときは、時をおかず、しっかり話を聞く。そのときに、子どもに「おまえも悪いんだろう」とか、「おまえが弱いからいけないんだ」とか、「おまえの被害妄想じゃないか」と本人を責めたり、否定したりしない。むしろ、「相談してくれてよかった」「言ってくれてありがとう」など、相談することがとてもよいことだった、というメッセージをしっかり伝える。
・また、「嫌だったら自分で断れ」「自分のことは自分で解決しろ」と最初から言ってしまうのもよくありません。自分でどうにもならないから相談しているのであって、そのように言うと、よけい無力感にとらわれ、二度と相談してこなくなります。
・お金で、子どもの歓心を買おうとするのは、間違いですが、必要なお金を渡すことは、子どもの信頼にこたえることだと思います。
10代になると会話が減っていくんだろうな。
なんだか寂しいけど、それが成長かぁ。
●心配な行動に対して
・「子どもを信じる」というのは、たとえ子どもが心配な行動や症状を出してきたときでも、何の理由もなしに、この子がこんなことをするはずがない、この子がこんなことをするのは、絶対にそれだけの理由があるはずだ、と信じる、ということです。これは、子どもがウソをつかない、ということとは違います。そういうときも、ウソをつくにはそれだけの理由が必ずある、と信じる、ということなのです。確かに、そのときにはその理由が何なのか、わからないときもあります。大人に信じてもらった子どもは、必ず信じられる子になる、信じあえる親子関係が育まれていく、ということです。
・40度の熱を出している人に、だれも「学校へ行け」とは言いません。骨折して、痛みでうんうんうなっている人に「走れ」とは、だれも言いません。ところが、こと不登校に関しては、疲れているのに、よけい疲れさせる、傷ついているのに、いやすどころか、よけい傷つける対応が後を絶ちません。これは、例えて言えば、40度の熱を出している人に、学校へ行けと言ったり、骨折している人に、走れ走れと言ったりするのに等しい行為だ、ということをまず知ってもらいたいと思います。ですから、どうしても学校に行けないとなったら、まずゆっくり休ませることが必要です。
・「二度と帰ってくるな」は禁句 ではどうするか、というと、この場合は、黙って、ご飯を食べさせる、そして、洗濯もするのです。親としては心配だと思いますが、本人が言いたくないことは、問いただしたりせず、あたりさわりのない会話あだけにします。そして、家に帰ったら、ほっとできる、気を遣わずに安心できる、そういう場所にするのです。
・子どもが、家出をして帰ってきたら、お父さんは、家で、子どもと顔を合わせたとき、一言、「心配したぞ」とだけ言う。それ以上、どこへ行ってきたのか、だれと一緒にいたのか、いちいち問いただしたりしない。
・そして、お母さんには、その晩、腕によりをかけて、ごちそうを作ってもらう。子どもも大きくなると、お母さんが手作りのごちそうを作っても、あまり喜ばないのですが、このときの、一切、子どもを責めることなく、ただ心を込めて作ってくれたごちそうは、もしかすると、子どもの心に伝わるかもしれません。
・子どもを非行や犯罪から最後に守るのは、ルールやしつけではなく、親から大切にしてもらったことから、自然と出てくる、「この親を裏切れない」という心です。
許すこと。
認めること。
受け容れること。
信じて待つこと。
きっと、大人相手でも同じだな。
●10代の友達 いじめ
・10歳を過ぎると、たとえ不安になっても、もう親には甘えられない、という気持ちが強くなります。そのときに、依存する相手が、友達です。ですから、10代の友達関係というのは、親に甘えたい気持ちを、友達に向けているのです。
・大人になれば、お互いに自立していますから、多少、拒否されても、人は人、私は私、と思えますが、10代はそうは思えないのです。こういう意味で、10代には友達関係が、心の成長にとって、いかに重要か、ということがわかると思います。逆にまた、友達関係を持てなかった、あるいは、いじめなどで、友達から拒否された子どもが、いかに強い不安を持ち、自立を妨げられるか、ということがわかっていただけると思います。
・いじめる子もまた自殺や、うつ病になりやすいというデータが出ています。
・いじめによるPTSD(心の傷による後遺症)は、戦争体験によるPTSDの症状にも劣らない、という報告もあるくらいです。暴力によって、一度でも死ぬような恐怖を味わうと、人間は抵抗する力を奪われます。
・子どもが「いじめられている」と相談してきたとき、何よりもまず伝えてほしいのは、「いじめられてるあなたは、ちっとも悪くないよ。悪いのは、いじめる子なんだよ。いじめてくるほうが絶対間違ってるんだよ」ということです。
・ちゃんと自己評価が確立して、大人になっている人が、不当な扱いを受けても、相手に対する怒りが起こるだけで自分に存在価値がないからだ、とは思いません。しかし、子どもの場合は、何よりも大切なのは親です。どんなに虐待を受けている子でも、親のことを悪く思いたくないのです。自分が大切にされないのは、親が悪いのではなく、自分に価値がないからなんだ、と思うのです。ですから、虐待を受けた人の心の傷を治す第一は
あなたは決して価値のない人間なんかじゃない
大切な人間なんだよ
と伝えることから始まるのは、そのためなのです。
●その他
・子どもが頼ってきたら、助けてやる。「自分でやる」と言ったら、やらせてみる。大人の都合で、突き放したり、かまいすぎたりしない
・「もっとこうしたら…」「どうしてこうしないの…」しかし、子どもを変えようと思っている、ということは、逆に言うと、「今のおまえではダメだ」と言っていることになります。知らず知らずに、子どもに、否定のメッセージを送っているのです。
10代に限らず、
それ以外のHappyAdviceにも何度も書かれていたこと。
原則はずっと変わらないということだろうな。