子育てハッピーアドバイス ようこそ初孫の巻

孫が幸せに育つために
祖父母だからできること

じぃじ・ばぁばはもちろんのこと、
ママの周りにいる全ての人が読んでおくべき一冊。
それから…
私の母は、明橋さん自身がこの本で
子育てハッピーアドバイスの基にあると明かしている、
平井信義さん「心の基地はお母さん」を読んでいた。
改めて、そんな母に育てられた自分は幸せだなぁと、あたたかい気持ちに思った。
子どものころ、本棚にあったそのタイトルを覚えていて、
大人になってから、自分で平井氏の著書を買いなおし、感動し、
次々と読んでいる。
それとは全く別のところで子育てハッピーアドバイスを知り、
これは平井氏の内容とほぼ同じだなと思っていた。
活字の苦手な妻とも、これならシェアできると思っていたら、
根っこは同じだったのかと、納得した。
私は、子どものメンタルについては、
平井信義さんとこの明橋さんの二人をモデリングしている。

●子育てハッピーアドバイスのベースにあるもの

・(抱きぐせはよくないなどの)このような考え方を広めるのに、大きな役割を果たしたのが、当時の育児書のベストセラー、『スポック博士の育児書』です。この育児書は、「大人中心の育児法」といわれ、大人の都合に子どもを合わせていく考え方が採られています。その後、しばらくスポック博士流の育児法が日本を席巻していましたが、それに大きな一石を投じる本が出版されます。それが、1984年に出された、平井信義著『「心の基地」はおかあさん』です。私は、この本を、娘が通っていた保育所の推薦図書として知りましたが、スキンシップや甘えの大切さ、反抗は自立のサインであることなど、私が精神科医として大切だと感じてきたこととまったく同じことが書かれていて驚きました。『子育てハッピーアドバイス』が生まれたのは、実は、この平井氏の考えと私の臨床経験が基になっているといっても過言ではありません。さらに1998年になって、重要な本が出版されます。それが佐々木正美著『子どもへのまなざし』です。私はこの本を後になってから知りましたが、この本を読んで改めて、赤ちゃんの要求を満たすことの大切さ、じゅうぶんな依存があって自立に向かうことなど、これまた私の臨床経験とぴったり一致することが書かれていることに驚き、また勇気をもらいました。

心の基地はお母さん をはじめとして、平井信義さんの著書は、
ハッピーアドバイスシリーズとともに、私のバイブルだ。
関連を知らずに、佐々木正美さんの本も、読んだ。
おそらく、自分が
依存→自立(→相互依存)というプロセスを示してくれた
チャックスペザーノのビジョン心理学を好きなことも、
彼らの流れと、つながつている。

●要点

・人生の思うようにならないことを乗り越えられる子どもに育てるためには
 ・すべて子どもの言いなりになることではなく、やるべきことはやらせる、ダメなことはダメという、きちんとした枠組みを伝えること、
 ・それに耐える子どものつらさを、手を出さないでじっと見守る辛抱、
 ・そして、子どもの気持ち(感情)は、ちゃんと認める、という共感の力

●自立の前提にある信頼関係

・子どもが親から離れて遊べるのは、いつでも親が見ていてくれるという信頼感があるからです。少しでも離れたら、親がどこかに行ってしまうのではないかと思ったら、子どもが親から離れられないのは当然でしょう。
・「お母さんなんか嫌いだ」と言える子どもというのは、そのように言っても、お母さんは決して自分を見捨てない、とう安心感を持っている子どもだといえます。母子の基本的な信頼関係がじゆうぶんにできている証拠です。
・子どもは、家族みんなの苦しみをいやす、大きな力を持っています。子どもの力が、家庭を変えるのです。そして、その力を引き出すかどうかは、このケースのように、子どもの出してくる症状を、みんなの問題として引き受けるかどうか、にかかっているといえるでしょう。

ラポールが前提にある。
そのうち明橋さんは、家族療法のバージニアサティアあたりが書いているあたりまで
踏み込んだ内容を、書いてくれるのかも知れないなと、思う。

●誤ったかかわり方が生むもの

・指示待ち人間が増えた、といわれる理由 子どもがこのようになるのは、多くの場合、理由ははっきりしています。それは、小さいときから、「あれしなさい」「これしなさい」と指示、命令で動かされ、子どもも忠実にそれに従ってきたことによります。言うとおりにしなかったら、「子どもは黙って、大人の言うことを聞いていればいいの!」「それ見なさい、言うことを聞かないからこんなことになるのよ」と、子どもなりの判断が否定されると、さりにこの傾向は強まります。これが続くと、子どもは、自分で考えても、否定されるだけ、失敗するだけなので、考えるだけムダ、と思います。そして、下手に自分で考えるより、大人の言うことをそのまま聞いていたほうが、楽だし、傷つかずに済む、と思うようになります。そして、自分の頭で考えることを放棄します。
・叱りすぎている親は、親自身が叱られ続けてきた人です。そういう人が、子どもをほめられるようになるには、まず親自身が、じゅうぶん周囲から認められ、ほめてもらう必要があるのではないかと思います。

昔のその教え方は、
「サラリーマンとして一生ひとつの会社で勤めあげる人生」
の時代向きの考え方でもある。
自己責任の時代では、指示待ちなんてしていたら、
あっという間に食えなくなってしまう。
ということは、幼少期の子どもとの接し方も、
変えていかなければならないということを意味している。
答えを教えるのではなくて「どうしたらいいと思う」とか
失敗という言葉の意味を、挑戦や実験と認識して説するようなあり方を、
もっと進めて生かなくてはならない。

●常識の変化

・昔は子育ての常識、と思われていたことが、ここ二、三十年で大きく変わったことも一つや二つではありません。
・鼻血は、キーセルバッハ部位といって、鼻の穴の出入り口近くから出血することがほとんどです。正しい止血は、少し前かがみの姿勢で、しっかり小鼻をつまみ、出血部位を圧迫することです。血がのどに落ちてきても、飲み込まずに吐き出してください。昔は「首の後ろを空手チョップでたたくと止まる」といわれたものですが、効果があるとは思えません。「上を向かせなさい」というのも、流れてくる血でむせてしまいます。

どこかの時代で知識のupdateがストップしてしまった親の世代。
自分はそうならないように、したいなと思う。

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