Invisible Capitalism
貨幣を超えた新たな経済の誕生
経済学者が語らない資本主義の未来
なぜ、日本型経営が復活するのか
2009/8/6, 大手町の丸善本店に、この本の出版記念講演にいってきました。
私が田坂広志さん、もっとも注目している、そして尊敬している人の一人。
その、新刊です。
弁証法における、事物の螺旋的発展や対立物の相互浸透だけにとどまらず、融合でも統合でもなく、そもそも主客一体の概念にまで踏み入って論じられていることに、驚きました。
田坂さんは、弁証法によって、多くの人に受け容れやすく、そしてわかりやすく説明して下さいますが、私としては、大乗仏教における空(くう)の理論により、世の中を見つめるとどうなるのか、そんな視点でも、きっと見つめているのではないかと、思いました。
私はこれまで、
操作主義とは何なのか 操作主義をどう考えるべきか。
そのことをずっと考えていました。
それが、
この本を読ませていただいて、もやもやしていたものが、すっきりしました。
頭がクリアになりました。
すっきりしました。
ありがとうございます。
とくに、CS(顧客満足)のたとえが、とてもわかりやすかったです。
●思ったこと
事物の螺旋的発展について、注意というか、こんな見方もひとつ。
懐かしいと感じられるのは
「歩き続けて一段高いところに戻ってき人」
だからこそ言えること。
ずっとその場にとどまり続けて進化をしない人が
「ほら、結局また戻ってくるのだ」
という発言をするとしたら、それは大きな勘違い。
進化を拒むことと、「一段高いところに」戻ってくるのとでは、全く意味が違うのだということ。
田坂さんの書かれていることには、100%同意できます。
ただし、田坂さんの書かれた内容を曲解して、
すばらしい日本型経営、日本型資本主義という名の下に、
・「復古主義」「懐古趣味」に陥ってしまう とか
・欧米によい点までを切り捨てて、過去に逆戻りしてしまう などの
過ちをおかすことのないようにしなければ、ならないと思いました。
それにしても、田坂さんには、いつもInspireされます。
お話は、可能な限りおききしたいと思っています。
そうそう、
講演会、後ろの方の席に、いつも聞き手役をなさっている
藤沢久美さんもいらっしゃっていたようです。