考えるための道具、もっていますか?
丸腰で、仕事はできない。
あなたのアタマとカラダを『アイデア工場』に変えるとっておきのシンキング・ツール、教えます。
博報堂の企画マンが書いたもの、ということで、
手にとってみた。
フォトリーディングとマインドマップのすばらしさとマンダラートの使い方に、
発想を展開させるための、基本的な情報のinput, outputの方法が説明されたもの、
という印象。
自分としては、アイデアマラソンという習慣と、
アイデア → 企画 というところが、いいなと思った。
また、企画という仕事は、コピーライティングと似ていて、
でも少し違ったスキルなのだな ということを、感じた。
●重要なマインドセット
・「わがまま→思いやり」という順番。まず自分の思いがあって、その思いを社会に適合させていく順序が大切。最初から相手に合わせてしまうと、出てくるアイデアがショボくなります。
・わたしたちは「企画屋」になりたいのであって、「企画書屋」になるのではありません。ちまたの本では時として企画書としての体裁にばかり目が向いているので、要注意です。
・あなたの企画を実現させるために企画書、そしてプレゼンテーションを通じて、相手の頭の中で企画をビジュアライズさせたいのですが、そのための中心ツールは、やはり言葉。すぐれた小説は、言葉だけで本当に豊かなイマジネーションを生み出します。コピーライティングとはちょっと違う言葉のチカラで、プレゼン相手の頭の中に「絵」を描いてください。
・本を読むことは疑似体験をすることです。アイデアや企画を考えるためには、誰かの身になり代わってみることが大事でした。多くの本に接することは、そうした疑似体験のバリエーションを拡げ、自分以外の視点、視座を持つことの近道でもあります。
読書の意味なんかも、こういう点で考えると、
はつきり理解できる。
●企画とアイデアの違い
・「アイデアは企画の素である」アイデア=企画、ではないと考えています。ある一つのアイデアがそのまま仕事上でも通用するということは非常に稀です。アイデアに完璧さは不要であると思います。
・アイデアをフィージビリティスタディ(実現可能性の確認)したもの、それが企画
自分の中で、アイデアがアイデアのまま眠っているものが多いことに気づいた。
多分、先に実現可能性ばかりを気にしてしまって、フィージビリティスタディのプロセスを意識しすぎているか
逆に5W1Hに落とすところが足りず、放置されているかだ。と思った。
●テクニック他
・カラーバスは、注目する視点をいつもと違うジャンルで絞ると発見の幅が広がることを教えてくれる考具ですね。当たり前ですが「色」だけだと飽きます。次は「形状」「位置」「音」…なんでもいいです。
・「ああ、なるほど」なんて格好つけたいのですが、恥ずかしさをこらえて「それって何がどうなることなんですか?」と愚直に聞いて、名前の裏にある機能そのものの動きを理解しようとします。
・どうやらわたしたちがこれまで受けてきた教育はかなり一直線的なパラダイムに支配されているようです。順番をしっかり守るパターン。しかし「考える」という知的作業は、その反対。行きつ戻りつすることが頻繁に起こります。行きつ戻りつの試行錯誤がない企画もまたパワーがないのです。
・わたしたちは、すでに知っていることだけからしか、何かを考え出すことはできません。知らないことは思い出せない、のです。
・オズボーンのチェックリスト
1) 転用したら? 現在のままでの新しい使い道は?
2) 応用したら? 似たものはないか? 真似はできないか?
3) 変更したら? 意味、色、動きや臭い、形を変えたらどうなる?
4) 拡大したら? 大きくする、長くする、頻度を増やす、時間を延ばすとどうなる?
5) 縮小したら? 小さくする、短くする、軽くする、圧縮する、短時間にするとどうなる?
6) 代用したら? 代わりになる人や物は? 材料、場所などを代えられないか?
7) 置換したら? 入れ替えたら、順番を変えたらどうなる?
8) 逆転したら? 逆さまにしたら? 上下左右・役割を反対にしたら?
9) 結合したら? 合体、混ぜる、合わせたらどうなる?
・具体的に置き換えるのテクニック 同じ文字数でも具体的に書くだけで、より深く理解できるようになります。
だいたい自然にやっていたことではあるけれど、
とくにこのオズボーンのチェックリストは、手帳にはさんでおくといいかも知れないし、
また、これは子どもとの遊びに応用したら楽しいと思った★
●その他
・実務においては、アイデアは企画になってないと「使えない」のです。グラフィック広告のアイデアはカンプ(ダミー素材などを使って具体的な絵に起こす)、CFのアイデアはCFコンテ(数コマに分かれた絵コンテ)やVコンテ(ダミーを使った仮の映像)に。イベントのアイデアは企画書とパース(予想図)に、こちらと相手の双方が共有化できるようにアイデアの具体化を行う作業が必要になります。
ITの世界ではこれが甘い。
だから、やり直しとかゴミシステムが大量にできてしまう。
●アイデアマラソン
・アイデアマラソン 一案一行で結構です。アイデアは記録してください。アイデア貯蓄の金利は、そんじょそこらの金融機関もびっくりですよ!
・思いついたアイデアは、誰かに話しましょう。そしてあなたのアイデアを題材にした対話を重ねてください。そのやりとりがすでにフィージビリティスタディになっています。対話を通じてあなたのアイデアが様々な角度から検証されていきます。その中には自分では気がつかなかった視点が必ずあるはずです。
これは早速実行だ。
今まで、湧き出るアイデアをどうまとめたらいいのか結構悩んでいた。
一行でいいと考えるとわかりやすい。
ひとつのフォーマットを例示してくれたのは、とても嬉しい。
これを参考に自分のスタイルではじめてみようと思った。