最後の授業

ぼくの命があるうちに
The Last Lecture
Really Achieving Your Childhood Dreams

ちょうどこの本を読んでいる途中に
兄が救急車で運ばれたと、病院から職場に電話が。
結果的に兄は命に別状がなかったわけだけど、
電話では一切の情報を教えてくれないので
その日は最悪の事態を覚悟した。
意味深過ぎて、忘れられない一冊になった。


⚫️どう育ってきたか

・あなたの子供が自分の部屋の壁を塗りたいと言いだしたら、僕に免じて、やらせてあげてほしい。きっとうまくいく。家を売るときの査定は忘れよう。僕があと何回実家に帰ることができるかは、わからない。でも、いまでも帰るたびに父がつくったベッドに寝て、あのクレイジーな壁を眺めながら、両親が壁に絵を描かせてくれたことを思いだし、自分は幸運だと満足しながら眠りに落ちる。
・僕の両親は倹約家だった。多くのアメリカ人と違って、他人をうならせるために何かを買ったりせず、自分たちのための贅沢は何もしなかった。ただ、ワールドブックだけには、当時としはかなりの金額をはたいた。僕と姉に知識という贈り物をくれたのだ。付録の年鑑もとり寄せていた。
・自分に夢を見る自由を与えよう。あなたの子供の夢を応援しよう。そのために、ベッドに入る時間が過ぎていても、ときには大目に見てあげてほしい。

自由にやらせてあげたい。
親のエゴで子どもの夢と可能性を奪いたくない。
無限の可能性を、無限のリソースを子どもに与えたい。
このポイントさえ守っていれば、あとはすべて枝葉だとも言える。
余命わずかな人が書くものというのは、
ほんとうにほんとうに、本質をついている。
⚫️残される子どもたちのために

・「ずいぶん時間がかかったけれど、ようやく気づいたの。自分に言い寄ってくる男性がいたら、気をつけることは簡単。彼の言うことはすべて無視して、彼のすることだけに注意すればいいの」そのとおりだよ、クロエ。
・クロエが僕をまったく覚えていないかもしれないことは、わかっている。まだ幼すぎるでも、彼女にはじめて恋した男性が僕だったことを感じながら、成長してほしい。父と娘の関係については、大げさに言われすぎだとずっと思っていた。いまはそのとおりだと言いたい。ときどき彼女に見つめられると、僕は涙が止まらなくなる。
・話の最後に、僕と子供たちが一緒にいるビデオをたくさん撮っておかなくてはいけないと牧師は言った。僕たちがどんなふうに遊んで、笑い合ったかという記録だ。何年もたってから、触れ合って一緒にいる僕たちを見て、子供たちは安らぎを感じるだろう。さらに、ジェイに僕の愛の記録を残す具体的な方法についてもアドバイスをくれた。「感情の保険の掛け金をいまのうちに、気持ちが元気なうちに払っておけば、これから先の負担が軽くなる。より安らかな気持ちになれる」
・僕が思う親の仕事とは、子供が人生を楽しめるように励まし、子供が自分の夢を追いかけるように駆り立てることだ。親にできる最善のことは、子供が自分なりに夢を実現する方法を見つけるために、助けてやることだ。だから、僕が子供たちに託す夢は簡潔だ。自分の夢を実現する道を見つけてほしい。僕はいなくなるから、きちんと伝えておきたい。僕がきみたちにどんなふうになってほしかったかと、考える必要はないんだよ。きみたちがなりたい人間に、僕はなってほしいのだから。

私も、余命を宣告されたわけではないけれど、これをしておきたい。
ランディパウシュと同じ思いを持っている。
日々ものすごいスピードで成長していく娘と息子をみると、
その時のその娘、息子は一瞬であり、もういないのだという感じがして、
とても寂しくなる。きっと、独立して家を旅たっていくのも、あっという間なのだ。
だからこそ、死別ではなく幸せな離別のために、準備をしなくては、と思う。
⚫️夢をかなえるためのMindset

・僕の病気について知ったシャトナーは、カーク船長の写真を送ってくれた。そこにはこうサインしてあった。「勝ち目のないシナリオがあるはずはない」
・経験とは、求めていたものを手に入れられなかったときに、手に入るものだ。
・まずは頼んでみよう。「もちろん」という返事が返ってくる場合は、あなたが思っているより多い。
・「きみはセールスマンの才能があるから、企業に勤めたらセールスマンとして働かされるだろう。どうせセールスマンになるなら、それだけの価値のあるものを売るんだ – 教育をね」あのときの助言に僕は生涯、感謝している。

情報ビジネスではなく、コンテンツビジネスと言われてきた。
そして今、コンテンツビジネスから教育ビジネスへ、と時代がかわってきている。
この意味で、彼は私のロールモデルなのかもしれない。
⚫️コミュニケーション

・「引き受けてくださってありがとうございます」と、僕は手紙に書いた。「同封のクッキーはお礼です。ただし、批評がすむまで食べないようにしてください」これには教授たちの顔もほころんだ。電話をかけてしつこく催促する必要はなかった。教授たちの机にはクッキーの箱がある。それを見れば、自分が何をしなければいけないかわかった。念押しのメールを送るときも簡単だ – 「もうクッキーは食べましたか?」クッキーはすばらしいコミュニケーションの道具になる。仕事をきちんと片付けたあとは、甘いごほうびにもなる。
・適切な謝罪には三つの要素がある。
1.自分はまちがったことをした
2.あなたを傷つけたことを申し訳なく思っている
3.この状況を改善するためにどうすればいいか
・自分が謝罪しても相手が謝罪しないときはどうすればいいかと、たずねる学生もいる。そんなとき、僕は彼らに言う。「きみにはどうしようもないことだから、きみが悩む必要はない」あなたと同じタイミングで相手謝罪する気持ちになってくれることは、まずないだろう。忍耐強くなることだ。僕は大学でずっと、ある学生が謝罪した数日後に、仲間の機嫌が直るという場面を見てきた。忍耐は理解されるし、報われるのだ。

クッキーの話は、とてもいいなと思った。
自分の人生にも、すぐに取り入れよう。

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