レバレッジ人脈術

人脈という言葉の本当の意味を理解したい人におすすめの一冊。
キーワードは「コントリビューション」。

●人脈の大原則=コントリビューション

・「誰を知っているか」ではなく、「誰に知られているか」
・一度会ったきりで縁が薄くなったり、単に名刺を持っているだけの関係は「人脈」とは呼べません。また、「いろいろ頼ったり、お願いしたりできる相手」でもありません。むしろまったく逆に、人から頼りにされるぐらいでちょうどいい気がします。
・人に会うときは、まず「この人に対して自分はどんな貢献ができるか」を考える。上から何かを「与える」のではなく、「この人に何か貢献しよう」「自分の持っている情報をシェアしよう」「自分が持っているバリューを提供しよう」という気持ちで接するわけです。
・人脈は、努力して広げるというより、コントリビューションを続けていれば自然に広がっていくものです。
・コントリビューション4つのレベル
Level1 : 情報
広く一般に出ている有益な情報を提供すること。雑誌の切り抜き、新聞記事など、メディア系の情報を提供することなど。
Level2 : プレゼント
相手に合いそうな本を見つけたのでプレゼントする、というレベル
Level3 : ノウハウ・アドバイス
特定の相手に何か聞かれて、具体的なノウハウ・アドバイスを教えてあげるのがこのレベル
Level4 : コネクト
相手の役に立つメディア・クライアントやパートナーになる人などを紹介するというレベル
・「会いたい」と思ったら即メール ただし大前提として、相手に会いたいと思ってもらえるような努力をする必要があります。それは何かといえば、前述のパーソナル・ブランディングに加えて、相手にどのようなコントリビューションができるのか、ということです。逆にいえば、もしコントリビューションできるものがないのなら、今アプローチもすべきではありません。そういうものができるまで、時期をあらためたほうがいいでしょう。

私はどうも「人脈」という言葉が好きではなかったのだけど、
この大原則を知って、そう嫌うものでもないという感覚になった。
人脈というのは、ただお酒を飲めば広がるというものではない。
お酒の場でも何でもいいけど、そこで、いかに相手の悩みをきいて、
それに対して自分の価値を提供できるかという話ができたか に尽きる。
もっと早くこの原則を知っておきたかったなぁとも思うし、
普通にまともに生きていたら、勝手に人脈が広がるから、とくに知る必要もないとも言える。
本当の意味で人脈の広い人、顔の広い人というのは、
それだけ多くの人に貢献している人ということに、なる。

●情報

・相手のことを知らなければダメだと痛感した私は、まず過去三年分の業界紙をすべて読み、業界の流れを頭にたたき込みました。そのうえで、見込み客をある程度絞り、売り込みを一切せず、とにかく情報交換に徹することにしたのです。そして、自分の情報を提供することで、相手からもっとリアルな情報を教えていただけることに気づきました。
・情報といっても、初期段階ではさほどレアなものである必要はありません。新聞や雑誌の記事や、読んだ本の内容などで十分です。その中から、相手に役立ちそうなものや、おもしろがってくれそうなものを選んで紹介する。「こんな記事がありましたよ」と現物やコピーを渡すだけでもいいでしょう。もっとも初歩的で簡単ですが、これも立派なコントリビューションです。
・情報提供にはルールがある
1)自分自身が常に情報収集を怠らないこと
2)自分の得意分野から提供すること
3)提供する相手は慎重に選ぶこと

今の時代、twitterやblogというレバレッジツールがあるから、
この基本ができている人は(たとえばDJおおいさんのように)
ものすごい数のファンがあっという間にできてしまう。

●パーソナルブランディング

・「会いたいと思われる人」になるための条件
1)インプット
まず絶対条件として、常にインプットする人間であること。
2)魅力的なプロフィール
・相手に「この人は何かおもしろそうだな」「会ってみたいな」と思ってもらえるようなプロフィールが必要です。そのためには、「私はこういうことをしています」「私はこういうことに興味があります」と言えるものを持つことです。この部分で相手と共通点がなかったり、あるいは興味・関心を持たれなければ、おそらく会っても話が合わないでしょう。その意味では、重要な出発点になります。
・仕事の話だけではなく、趣味や個人的に挑戦していることなども書き加えておくことです。それによって親しみやすさが出るし、印象にも残りやすくなります。共通の話題につながる可能性も広がります。
3)情報発信
ブログやメルマガを書いたり、本を出したり、新聞にコラムを書いたりしていること(マスに対するコントリビューション)
・世界遺産学検定…こういう勉強をするのは、単に情報提供のためだけではありません。勉強自体が楽しいということもありますが、ビジネスとはまったく違う次元で、人とのつながりをつくるチャンスを得られることも大きな魅力です。
・人に教えることができるものを持て(ワインアドバイザーの例) あるいは茶道のような日本文化に関係するものでもいいし、サッカーやラグビーなどのスポーツのコーチもおもしろいと思います。日本的なもの、世界中に愛する人がいるもの・スポーツなどを学ぶと、世界中の人とコミュニケーションを取れる可能性があるのです。こういうものを通じてコミュニケーションを図れる機会は、意外と少なくありません。

mixiの時代からこの意味が、よくわかるようになった。
この分野で私にもう一歩足りないものがあるとすると、
たぶんそれは、プロフィールの充実だろうと思った。

●紹介

・思わず「紹介したくなる人」
・まずコントリビューション・ベースの関係になっていることが大前提です。
・その人が何をやりたいのかがわからないと、誰にも紹介できません。

それから、「何をやりたいのか」の明確化はとても大切。
これもプロフィールに通じる。
私に広がりが出ないのは、ここがまだぼやっとしているから。

●コミュニケーション

・もし何らかの返事を求めるのなら、手紙ではなく、相手にとって負担の少ないメールで出すことです。
・手紙にはちょっとユニークな使い方もあります。先日、実際に会う前に手紙を送ってくださった方がいました。「今度のランチを楽しみにしています」といった短い文章ですが、その方らしいフォーマットが出来上がっていて、とても印象的でした。さらに、これには、二つのメリットがあります。一つは、もうすぐ本人に会えるのですから、返信を書く必要がないこと、もう一つは、会ったときにお礼とともに話題にすれば、会話もはずみやすくなるということです。
・年賀状も、ある時期からいっさい止めました。印刷した、通り一遍のものを送るという意味では、お中元やお歳暮と同じです。それなら「最近どうですか?」とメールを送り、お互い近況報告でもするか、あるいは電話して飲みに行く日時を決めてしまったほうが、よほど有効でおもしろいと思います。私が送らないのは、相手に自分と同じ思いをさせたくないからです。

私も二年前から年賀状をストップしているのだけど、何人か、まだ残ってしまっている。
本田さんも年賀状をやめたのだときいて、最後の詰めをしてしまおう。
背中を押してもらえた感じ。

●コミュニティ

・会を立ち上げる際、あまり厳密な理由は必要ありません。自分が取り組んでいることでもいい。何かの試験を受けるなら、同じ勉強をしている仲間でもいいでしょう。人の輪というものは、何らかの共通点があると溶け込みやすくなるものです。要は、自分で何らかの共通点をつくってしまえばいいわけです。それも、相当に強引でもかまいません。
・とにかく私は「二次会どうする?」という雰囲気が嫌いなので、一次会だけで三時間から四時間を確保し、「あとは適当に帰りましょう」という方針にしています。そのためには時間制限のない店を選ぶことが大事なのです。
・人が集まるためだけにパーティスペースを借りるとなると負担も大きくなりますが、オフィスと兼用なら、コストはそれほど変わりません。もちろん、お店のように大きなフロアである必要はありません。ちょっとしたスペースでいいのです。最近はケータリングサービスも充実してきているので、料理などで困ることもありません。

●メンター

・相手に”就任”を依頼するものではないでしょう。いわば「心の師」として、その人の本をすべて読んだり、講演会に何度も通ったり、何か決断を迫られたときに「あの人ならどうするか」と考えたりするものだと思います。いずれにせよ、メンターはこうして自分の心の中に描けばいいものであって、相手にそれを表明する必要もありません。まして依頼するものでもないと思います。ある程度の時間を経て、成果が見えてきた時点で、「じつはあなたが私にとってのメンターでした。おかげさまで、ここまでがんばることができました」と言えるようになることが、あなたとメンターとの理想的な関係ではないでしょうか。

ここも、人脈に対する考え方と同じで、
いま一つ気持ち悪く腹におちていなかった部分が、スッキリした。
具体的には、直接定期的に話せないと、何となくメンターと呼んではいけないような風潮が、
ちょっとしっくりこなかったのだ。
心の師、私淑。やっぱりそれでいいんだ。
今の自分のスタイルでいいんだとスッキリできた。

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