前回の「女は男のどころを見ているか」の続編という位置づけ。
ただし、とくに大きな関係性は、ないように思う。
著者の岩月氏は、感情的と思える断定表現の多用とオーバーな一般化 をするので、批判する人も多い。
実は私も、さすがにこの本については前半の30頁で読むのをやめようかと思った。
が、最後の「蜘蛛の巣作戦」のところを読んだときに、この本の価値がわかった。
この本で私は、以下の知見が得られた。
1. ダメ女とイイ女を見分けるポイントとその理由
2. ネガティブな女性(著者のいう怒れる女性)の思考パターンとその仕組み
3. 女性のネガティブな「コントロール」は無意識に行われるという事実
4. 感情の張りつけ という 女性特有の感情の動きについて
この本は、とくに男性がネガティブに感じる女性の側面にフォーカスして書かれている。
署名のタイトルは無視した方がいいだろう。
●子育てへの影響
・さて、怒れる女性(母親)が子どもを叱る場合、「あなた、そんなことしていいと思っているの?」という発言の本音は、「あなた、そんな社会的に悪いことをして、いいと思っているの?」ということではなく、「あなた、私を不快(または不安)にさせて、いいと思っているの?」という意味でいっていることが非常に多いものです。もっと極端に言えば、「私を不快にすることは悪いことなのよ。そんな悪いことをしていいと思っているの?」という意味で言っているのです。
・一般に女性は、社会的な善悪と自分の個人的な感情を根拠にした善悪とを混同してしまうところがあります。自分の快 – 不快を中心に思考しているので、そこから導き出される結論にはどうしても私情が入ってしまうのです。
・男性であれば、多くの人が「コイツは嫌いだけど、会社に必要な人材なので採用しよう」ということをします。個人的な好き嫌いよりも、会社の利益を優先させるのです。しかし、女性にはこれがとてもむずかしいのです。
・もっとも苦手なのは、評論家や学者に対して、「コイツは個人的に嫌いだけど、コイツの言っていることは真実だし、当を得ている。だから、コイツの言うやり方でやってみよう」という発想ができないことです。女性は、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」式の世界で生きているのです。
●女性は感情をリアルに反芻できるが、男性はこれができない
・女性は、きのう食べた料理のおいしさ(快感)を、まるで今食べているかのように思い出しては、おいしかったなぁ、と楽しむことができるのです。きのう彼とキスをした快感を、まるで今キスをしているかのように正確に思い出しては、気持ちよかったなぁと、きのうの快感をもう一度体験することができるのです。
・女性が言う「私のこと、思い出してくれた?」という質問は、「私と一緒にいたときの快感をリアルに反芻してくれた?」という意味です。女性は、自分にできるのだから、当然、男性にもできるものと思い込んで期待しているのです。でも、感情を記憶することも苦手で、かつ、それをリアルに思い出して追体験するように快感を味わうことも苦手な男性は、女性がするような思い出し方はできないのです。愛していないからできないのではなく、もともとできないのです。
●女性が男性に怒る理由
・困ったことに、女性は、自分が男性の心のメカニズムを知っていますので、男性もまた自分たち女性の心のメカニズムを知っているだろうと勝手な期待をすることがあります。女性は自分の都合次第で男性をニブイと怒ったり、女性と同じような気遣いがないと怒ることがあるのです。自分の都合や気分でものごとを解釈してしまうために、「男って、ホントに無神経な動物ね!」「女の子なら、絶対こんな失礼なことをしないのに!」と怒ることがあるのです。わかっているのならそんな無神経な態度をとらないでほしい、と不満に思っているのです。
・しかし、真実は、男性は意図的に意地悪をしているのではありません。無神経なのでもありません。女性の心がよくわからないために、知らずに、女性の気持ちを魚でするようなことをしてしまっているのです。
●うつ症状の根本原因(潜在意識レベルの真犯人)
・うつ状態になるなど、被害だけがあって加害者が見あたらない場合は、自分が接した女性を疑うべきです。それも、もっとも被害者に見える女性を疑うべきです。怒れる女性は、男性が考える以上にパワフルで邪悪な戦略家だからです。
●男性が女性の年齢にこだわる理由
・男性は、妻や恋人から自分の趣味や美学を応援してもらったら最高に幸せを感じるからです。女性の想像以上に男性はうれしいものです。ところが、女性が三十歳を越えると、これをしてくれなくなる傾向が強くなります。つまり、三十歳は、「彼の色に染められたい女」から「彼の色で染められたくない女」に変わる年齢なのです。「どうして私があなたの趣味に合わせなければいけないの?」「男女平等でしょ」といい始めるお年頃なのです。
・こういう女性の態度は、多くの男性にとっては悲しいものです。なぜなら、否定されたように感じるからです。男性は、女性に合わせてもらえないと傷つく生き物です。じわじわとイライラしてきます。
・以上の理由から、男性は、精神的に若い女性、つまり柔軟性のある女性を好むのかも知れません。若い女性のほうが良き応援団になってくれる確率が高いと判断している可能性があるのです。
●女性が無意識・無自覚に行う五つの心理操作
1. 感情の張り付け
2. 感情の繰り返し(反芻)
3. 解釈や趣味の変更(1と2を使った価値観の180度変更)
4. 記憶の改ざん(書き換えおよび消去)
5. 巧妙な言い訳