独身女性が、既婚男性と不倫関係にあって、そのまま男性が離婚して自分と再婚したような場合、今度は自分が、夫になった相手が誰か他の女性と不倫しているのではないかという不安にさいなまれることに、なる。男女が逆でも同じ。
あるいは既婚男性の立場からしても、自分が他の女性と不倫関係にあるから、妻や相手の女性が他の人とできているんじゃないか、そういう不安にさいなまれることになる。
結局、やったことはかえってくる ということの意味は、そういうことなのだ。
多くの女性は、「愛情がなければセックスはできない」と言う。だがそれは、「愛情がなければセックスはしたくない」ということであり、「できない」わけではない。世界中で最も古い商売と言われている娼婦の存在自体がいい証拠だ。彼女たちは特別な女性ではない。そこへやってくる男たちだって、最初から特定の女性に惚れてくるわけではない。肉体関係を通して擬似恋愛をするのであり、最初はあくまでも金の関係に過ぎない。女性は欲求や愛情がなくても、商売で男と寝ることができるからだをもっているわけだ。
幻想は捨てるべきだ。
会社から自宅へ帰る途中に彼女の家があるという男性は多い。男はめんどうくさがりやだから、正反対の場所に住んでいたら深い仲は続かないのかもしれない。
年下相手に浮気したのなら、肉体的な魅力で負けたんだと嫉妬する。
年上相手に浮気したのなら、成熟した人間性に負けたんだと嫉妬する。
相手の女性がどんなタイプであれ、嫉妬のあまり妻は自己評価を下げることになる。
これがどれだけ配偶者を傷つけることになるのか。
理解しておいた方がいい。
アメリカの心理学者リチャード・ハーリ博士によると、
夫婦が何故すれ違うのか、という心理的要因で、夫が妻に求めるものと妻が夫に求めるものが異なるからだと述べている。
それによると夫が妻に求める第一は、称讃の言葉、つまり、ほめて認めてほしいのである。あなたって立派ね、素敵ね、と言ってほしい。意外に思われる女性も多いかもしれない。しかし男性は本来自信がない生き物らしい。一方妻が夫に求めるのは、愛情を感じさせてくれる言葉や態度だという。この微妙なずれが様々な問題の引き金となる。というのは、結婚生活は相手のすべてがみえてしまうので、妻としてもいつも夫に「あなたって立派ね」と言っていられないからだ。不倫相手の彼女は日常生活を共にしていないし、いいところだけをみせあっているから、そうした言葉が簡単に言えたりする。自分に自信がなくなってきたストレスの多い男性にとって、不倫相手の称讃の言葉は一時の現実逃避になることもあるだろう。
逆にいえばこれが、夫や妻が婚外恋愛に走りたくなるかどうかのカギということになるのかも知れない。