老子と道教

老荘思想の最良の手引き

●この本への問い
タオイズム、学問的にはどんな風に説明されているのか?
西洋人からみる老荘ってどんな風に見えるのか?
TAOを読んだ流れで
これを手にとってみた。


●目にとまったところ
(p105より)
道が失われて徳が生じ、徳が失われて仁が生じ、人が失われて義が生じ、義が失われて礼が生じる。
礼は道の輝き、混乱の始まりにすぎない。
(p79より)
道のごとく、谷のようであれ。
自分が道のように男性と女性、陰と陽、すなわち普遍的存在であることを知れ。
ただ、この二つの潜在的能力のうちでは女性的なものを選択せよ。
なぜなら見かけはどうあれ、女性的なものの方がより有用だからである。
(p203解説より)
『老子』が聖書に次いで最も数多く英訳された外国書だということに驚いて・・・
●知ったこと
・老子と荘子のより詳しい関係、およびその違い。
・中国は孔子の国 はあやまった先入観であること。
・方位学にも、儒者な方位学と、道家的な方位学があると、気付いた。
自分は少し、儀礼中心の儒者的な方位学の見方をしていた。
改めよう。
●思ったこと
老荘のそれは、不言による師弟のあり方や身体技法においてタントラにとても近い。
また、イメージを使うより、直接的に原初の光(道)に没入し二元論を超越しようとする意味で、ゾクチェンに近い。
●こんな人にお勧め
タオイズムや仙道に興味をもったけど、
怪しげな本を読む前に、まず学術的な見解や歴史背景をしっかり知りたい人

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