野生のブッダ

古今東西の高度な思想の共通点が、よく理解できる。

ナムカイノルブさんの本といえば永沢哲さん。
この人いったい何者なんだろう。
そう思って、彼の著作を読んでみた。


●この本を読んで思ったこと、感じたこと
1 .量子力学に興味を持った。これについてを学ぶ必要がありそう。
2. 気になっていたチュウの瞑想とポワの観想法がかなり具体的に書かれていて嬉しい。
 p117に、チュウの行者によるポワの瞑想で使われる観想が書かれている。
3. 宇宙卵のトポグラフィー の項の著者と友人の手紙の往復の内容がとても興味深い。
 シャーマニズムとタントラの共通性についての対話。
4. 整体の野口晴哉という人と愉気という言葉を知った。日本にもこんな人がいたのか..。
5. イスラム神秘主義も、クンダリニーヨーガ・密教のツァンダリーについて説いている(共通性)
●いくつか気になったところ

森は、心をゆったりとリラックスさせ、三昧の境地にとどまる力を育んでくれるから、静寂で透明な喜びに満ちた瞑想によい。
山の頂上は、心を大きく広げ、透明にし、怠け心をとりのぞいてくれるから、光に満ちた本尊のイメージを観想し、マントラを唱える修行には、最高だ。
雪山は、瞑想を明晰にしてくれるから、直観的洞察を得る瞑想にむいている。
裸の岩山は、無常と慙愧を思い起こさせ、心をはっきりさせるから、静寂と直観的洞察が一つになっている瞑想をするのにふさわしい。
人骨の散乱する墓場は、強烈なパワーに満ちているから、密教の修行に最適だ。
—十四世紀チベットに出現した天才的思想家ロンチェン・ラプジャム

そうだった。タントリストは墓場をの修行の場にするんだった。

サルの大半は平和な菜食主義者

集団内の相互暴力のポテンシャルが限界点に達しようとするときに、その暴力を「外」の対象、あるいは、群れのメンバーシップを完全に獲得していないために「外」であると認知されやすい幼い固体 — とくに血統的に他の集団の遺伝子を受け継いでいる個体が対象になりやすいことをサル学者たちは指摘している — に向けて放流する。それによって緊張を解除し、同時に集団内の力関係を確認しながら統合を保っていくという「スケープゴート」の残酷なメカニズムが、どうやら類人猿においても、すでにはたらいているらしいのである。

これは、企業などにおける人間関係でも同じことが行われている。ベンダーや外注、新入りはスケープゴートにされやすい。残酷な一面がある。これは人間の本能だったんだ。

科学は、受精にはじまる生命のプロセスの物質的な背景については、ある程度解明してきたものの、かんじんの意識そのものの生成については、まったく無知にとどまっているようにみえます。

ただ彼(ユング)も、明晰に分離すべきさまざまな次元をごっちゃにしたまま、「集合的無意識」について語ったという点では、やはり批判をまぬかれないでしょう。

確かに。やっぱりそはじめからゾクチェンを学んだ方が早そう。

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