これから働き方はどう変わるのか

すべての人々が「社会起業家」となる時代
「働く喜び」を得るためにいま、何をすべきか
「ゼロサムの報酬」ではなく、
「プラスサムの報酬」を求めよ。

ここに書かれていたようなことが、
その約10年後の今、現実的になってきた。
震災の影響で加速したこの動きは、
さらにもう10年ぐらいすると、
「あたりまえ」になるのだろう。
起業家の必読書、だと思う。

●ネットワーク社会

・「ネットワーク社会」とは、いかなる企業や組織に所属する、どのような立場の個人でも、いかなる企業や組織にも所属しない、たった一人の個人でも、新しい事業を計画し、ネットを使って仲間を集め、ネットを通じて多くの人々の共感を得ることができるならば、その新しい事業に取り組むことができる社会なのです。すなわち、これからやってくるのは、いかなる企業や組織に所属しているかが問われない「個人」が活躍する時代なのです。

この部分、鳥肌が立った。
武者震いがした。

●ムーブメント

・それは、「孤独な歩み」ではない。もし、あなたが、そうした「社会貢献」の志や使命感を抱き、思いを定め、小さな一歩を踏み出すならば、まず、家族や友人が、そして、職場で共に働く仲間や、仕事で縁を得た人々が、かならず、あなたを応援してくれるでしょう。なぜなら、社会のためになる仕事をしたい、その願いは、誰の心の中にも、あるからです。
・「資金」も「組織」もない社会起業家の周りに、なぜ、人々が集まり、支えてくれるのか。それは、多くの人々が「灯火」を求めているからです。いま、明かりも光も見えない時代のなかで、多くの人々が、「我々は、なぜ働くのか」「我々は、何のために働くのか」という疑問を心に抱き、日々の仕事に追われるように働いています。そして、心の奥深くで、その暗躍を照らす「灯火」を求めています。だから、社会起業家は、「志」と「使命感」を持ち、それを生きた言葉で語らなければなりません。
・企業における「協働」が、「職務規程」(ルール)や「業務命令」(オーダー)によって行われるのに対して、社会企業課の間の「協働」は、「共鳴性」(コヒーレンス)と「自発性」(ボランティア)によって生まれてくるのです。
・社会起業家…「社会貢献の志を持って新しい事業を起こす人」という意味ではなく、「社会変革の運動の創出によって新しい社会を起こす人」という意味なのです。
・多くの起業家の方々が志や使命感を熱く語るその姿を見るたびに、そもそも「起業家」という言葉そのものが、「社会貢献の志や使命感を持って新しい事業を起こす人」を意味している言葉であり、本来、「起業家」という言葉と「社会起業家」という言葉は同義語なのではないかと感じてきました。

志と使命感によってビジョンを語り、
共鳴が起こる。創発が起こる。
私も、何かの小さな明かり灯す一人なのだろうと思う。

●使命感と志

・力強い言葉で、生きた言葉で、そして、自分自身の言葉で、語らなければならない。
・いま、世の中に「ビジョン」という言葉は溢れています。それにもかかわらず、なぜ、それらの「ビジョン」が力を持たないのか。それらの「ビジョン」に、人々を動かす力がないのか。その理由は、明らかです。その「ビジョン」の背後に、「志」と「使命感」が無いからです。…その経営者やマネジャーが、自分自身の「志」や「使命感」を持ってその「ビジョン」を語っていないからです。単に「経営手法」や「マネジメント技術」として「ビジョン」を語っているからです。
・なぜ、経営者やマネジャーは、「志」や「使命感」を失ってしまったのか。それは、企業社会では、「予算」や「権限」で、社員や部下が動くからです。
・これまでの「ヒエラルキー社会」においては、「資金」や「予算」、「組織」や「権限」というものが、経営者やマネジャーの「力の源泉」であり、「リーダーシップ」の根拠でした。しかし、そうした時代は、まもなく古くなっていきます。これからやってくるのは、「志」と「使命感」を語ることが、「力の源泉」となり、「リーダーシップ」の新しいスタイルとなる、「ネットワーク社会」なのです。

会社という形態の終焉にきているというのは、
このあたりが原因なのだ。
内部統制やマネジメントシステムという考え方が出てきたあたりが
成熟期だとすると、もう、企業というあり方は、衰退期にきている。
新しい導入期のSカーブをつくる企業は、
管理やヒエラルキーとはまったく別の概念、
フロー状態が自然におこる社会企業(の発展した形)のはずだ。

●報酬

・「職業人としての能力」は、時が経つにつれ、力が衰えることもあれば、その能力そのものが陳腐化し、不要になってしまうこともあります。また、「働き甲斐ある仕事」も、時が経ち、仲間の心や顧客の心から、その仕事が忘れ去られるとともに、消えていく報酬です。しかし、この「人間としての成長」は、我々の人生が終わるまで、決して失われることのない、素晴らしい報酬なのです。
・本当にプロフェッショナルの道を歩みたいと考えるならば、「仕事の報酬」というものを考えるとき、「自ら求めて得るべき報酬」と「結果として得られる報酬」を決して、混同してはならないのです。
・(「能力」「仕事」「成長」)これら「三つの報酬」を得るためには、「順序」があるということです。(働き甲斐のある仕事→職業人としての能力→人間的成長)
・本来、すべての仕事が、「働き甲斐ある仕事」なのです。では、何が問題か。そのことに気がついているか、否かです。
・臨床心理学の世界で、一つの警句が語られています。「人間は、自分を癒すことができないと、目の前の世界を癒したくなる」

そしてそこで支払われる報酬は、金銭に限定されない。
また、そこで使われる指標は、P/LやB/S,C/Fだけはなく、
ブランド資本とか、マネタリー以外の心に関わる重要なものが、計算に入れられる。
そのような新しい会計基準(?)が整備されていくはず。

●社会起業家に求められる資質

・事業計画や事業戦略そのものは、失敗から学びながら修正していけばよい。しかし失敗したとき、再挑戦を諦めてしまうならば、そこで、すべてが終わる。だからこそ、求められるのは、「失敗しても、かならず再挑戦する」という精神。しかし、それは決して、「やる気」の問題でも、「根性」の問題でもありません。その不屈の精神を支えるのは、最後は、「志」と「使命感」なのです。そして、それこそが、社会起業家に求められる第一の資質なのです。
・我々に、本当に問われているものは、「いかにして勝つか」や「いかにして成功するか」ではありません。本当に問われているのは、その逆の問いなのです。それは、何か。全力を尽くしてなお、敗北や失敗に直面したとき、そのとき、自分を支え得る思想を持っているか。その問いなのです。
・社会起業家にとっての「強さ」とは何か。者うがいにわたって社会変革の歩みを続ける「志」です。
・社会起業家には、事業や商品やサービスなどの「作品」以外に、もう一つ大切な「作品」があるのです。それは、何か。その社会起業家の「歩み」です。

思想

使命感
歩み
これが、キーワードだ。

●その他

・企業にとって最も大切な「社会貢献」
 →社員の「社会貢献」の活動を支援すること。

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