MBA恋愛戦略

最強のマーケティング理論で説く彼女獲得のしくみと方法

著者を知ったのは、”異性の心理マーケティング” で。
異性の心理マーケティングは、私が読んでいる数少ないメルマガ。


この本、とてもおもしろい。
自分がつくろうとしていたコンテンツ、
やろうとしていることと少し重なるので、
とても興味深く読ませてもらった。
彼女ができない男性の場合、
この本のとおり実践して、失敗する(=彼女獲得できない)理由がみつからない。
そういう意味では、彼女いない暦の長いオクテな男性は必読。
とくに、ライバルがいるときのチャレンジャーの「差別化戦略」のところは、とても興味深い。
リーダーの資産を無力化させる戦略とか、
リーダーが真似できないところに資源を集中させる戦略とか、
ほんとに怖いぐらい。
そして、MBAの勉強をしたい入門者にも、
恋愛を事例にして各種フレームワークや戦略思考の基礎が学べるので、
非常に楽しみながら理解できるのではないかと思う。
恋愛に興味のない人でも、楽しめる一冊。
以下メモしたところ
●学ぶ姿勢

・よくある恋愛心理本に書かれているノウハウ = 戦術
 その前に戦略が必要。ノウハウやテクニックは必要だけれど、それだけではダメ。
・OJT/OFFJT/自己啓発のそれぞれの重要性
 OJTやOFF-JTでは知識に偏りができたり、知識が足りなくなってしまう。しかも、OJTやOFF-JTは相手があるために学べる期間やタイミングが限られる。自己啓発の時間を作ることで、さらに能力を上げていくのである。
 全てを実行すれば効果的かつ短期的にノウハウの習得ができる。なぜなら、せっかく知識を仕入れても活用しなければ忘れたり、知識が整理されていない状態で納得したりするからである。逆に、実地で体当たりで学んでも、知識が体系立てられていなかったら、何が一番重要かわからなくなる。「何となく正しい行動をとっている」と思うだけで、本当に正しいのか確認がないまま、間違った行動を取り続けることもあるからである。
・ナレッジマネジメント
 1. 共同化 : 誰かから感覚的に情報を受け取り、暗黙知を高める
 2. 表出化 : 暗黙知を形式知に変換する
 3. 連結化 : 形式知同士を組み合わせて、新たな形式知を想像する
 4. 内面化 : 形式知を暗黙知に変換する。行動によって体で覚える

世の中、本を読むことを否定する人が多いのにびっくりする。確かに、知識を入れすぎて実践をしない「知識偏重」「頭でっかち」になるのはいけない。しかし反対に、体系的に全体像を把握するプロセスを全く無視して、普遍化できない誰か一人の経験だけに従うような、「行動偏重」「宗教的妄信」に陥っている人が多いのが現実だ。
●恋愛におけるKSFとCCP

・成功要因(Key Success Factor) : 動機付け要因, 伸ばすポイント
 重要管理点(Critical Control Point) : 衛生要因, 修正すべきポイント
・CCPをいきなりKSFにまでもっていこうとすると失敗してしまう。
 CCPは、最低限のレベルさえクリアしていればいい。それ以下にならないように注意しておくのがい、いい管理法。
・ほとんどの女性に共通する衛生要因
 1. 会話ができない人はNG(ウンチク話、自慢話、批評、など)
 2. 清潔感のない人はNG(つい時間のあるときに耳をほじってしまう、など)
 3. マナーをわきまえていない人はNG(人目をはばからずに悪口を言う、など)

ああ。確かにCCPをKSPにしようとしてしまう間違いをおかしているかも。最低限の衛生要因レベルをクリアすればよいのか…。そしてそれよりKSFを伸ばす方がいいのか…。コンプレックスや怒りがあると、このことがなかなか理解できないかもしれない。
●女性が「彼氏」に求める条件

 1. 中核ベネフィット : 彼氏に求める基本的な機能(付き合っているという認識)
 2. 一般彼氏価値 : 彼氏として昨日するために絶対必要なこと(連絡可能/デート可能)
 3. 期待された彼氏価値 : 彼氏にしようと決めるときの期待(リードしてくれる/助けてくれる)
 4. 拡大された彼氏価値 : 競合(他の男性)よりいいと感じたこと(私だけに優しいなど)
 5. 潜在的彼氏価値 : その男性に将来備わるであろうこと(将来の成功, 安定など)
・中学生や高校生の恋愛では、1. 中核ベネフィットと2. 一般彼氏価値を満たしているだけで彼氏として認定するかも知れない。しかし20代に入ると3. 期待された彼氏価値や4. 拡大された彼氏価値も彼氏にするかどうかの判定ポイントとなる。さらに、20代中盤になると、5. 潜在的彼氏価値も求めてくるようになる。女性の成熟度によって、求めるものが増えることに注意し、女性にどういうベネフィットを提供できるかを考えていただきたい。

結局のところマーケティングでも恋愛でも重要なマインドセットは一つ。「お客さんは何を求めているのかな」ということに尽きる。そしてそれをわかりやすく形式知にしたこの「製品の5次元」の応用はとてもわかりやすい!
●心のシェア(携帯電話のメール数で判断)

<クープマンの目標値より>
73.9% : 独占的シェア
41.7% : 相対的安定シェア
26.1% : 差別的優位シェア
19.3% : 並列的上位シェア
10.9% : 認知シェア
6.8% : 存在シェア

自分は、相手の心にとってどれぐらいのシェアを得ているのか。もちろんこれは相手に強要するものではなく、自分が努力して勝ち取るものではあるのだけれど。
●アプローチ~クロージングまでの戦術

・男性にとって女性の7割から8割は「付き合ってみてもいいな」と思うのに対して、女性は2割から3割の男性に対してしか「付き合ってもいいな」と思わない。
 しかしながら、女性は2割から3割の「NGの男性」除き、アプローチさせたらその男性のことが気になりはじめるという性質がある。
・アプローチ : とにかく警戒心の壁を下げさせて信頼関係をつくること
「せっかくだからセミナーの内容を喫茶店で復習でもしていきませんか?18時から別の予定があるので1時間くらいお話できると嬉しいです」
・誘い方
アポをとる際には「この日、食事にいってください」とお願いをするといい。
 お願いという形をとれば相手は断りにくくなる。さらに、誘われた女性は「デートに真剣に誘ってもらえる」と嬉しく感じるものである。「この日、一緒に食事にいくことって可能ですか?」という疑問形は×。
・待ち合わせ
女性はデートの際、ヒールの高い靴を履いてくる可能性が高い。ヒールのある靴で立って待つことは男性が考えている以上に疲労をともなう行為であることを忘れてはいけない。
→ 駅前やわかりやすい場所のカフェ
  座って待てるビルや公園のベンチ周辺
  時間のつぶせる本屋や雑貨屋(ショッピング中の女性は元気。足の疲れが気にならない)
・デートで
歩いているときには、視界にいろいろな情報が入ってくるので、景色やそこでおこなわれているイベントなどの話などで盛り上がることになる。
 一方、休憩場所では周りの景色は動かないので、話す内容もお互いのことが多くなる。この「お互いについて話す」ことが、親密さUPにつながるのだ。
・殺し文句
人は人に認められたいものであるがゆえに、どんな人も「承認欲求」なるものをもっている。特に自分の弱い部分も含めて認めてもらいたいものである。ホストが口説き文句として「君って本当は寂しがり屋でしょ」と女性にいうのも、相手の女性の弱い部分まで理解しているし、そのうえで受け止めるよ、と暗に伝えているのである。
 人を好きになった瞬間は、相手のいい面にだけ目が向くようになっている。しかし、相手は、理想化されている自分に対して少なからず不満をもつことになる。その不満を解消するためにも、相手の弱い部分まで含めて受け止めると伝えることで印象がよくなるのである。

 
このほかにもたくさんある戦術のうち、いくつかは自然に身についていたこと。でもいくつかは足りていないことだった。今、認識できてよかった。もちろん自分の場合、今さら女性を口説くつもりはない。でも、女友達との接するときや、商談、妻とデートする時にだって、このあたりの心配りは重要なことだと思うのだ。

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