U理論

過去や偏見にとらわれず、本当に必要な「変化」を生み出す技術
未来から現実を創造せよ。
人・組織・社会の「在り方」(プレゼンス)を鋭く問う
現代マネジメント最先鋭の「変革と学習の理論」、待望の邦訳!

U理論って、ひとことでいうと、
サマディの入り方 あるいは 集団でサマディに入る方法
という感じがします。
そして、U理論の意味を感じることができる人がいたら、
たぶん同じ夢を共有できる人なんだと思います。
今、プレゼンスのサークル 自分にも自然と経ち現れてくるかな
ということを、考えています。
『出現する未来』の方がやや読みやすい感じではありますが、
あれをさらに本格的に深めたい人や、神田さんの『全脳思考』の原点を知りたい人には、
この一冊は、必読書だと思います。

●U理論と、新時代のリーダーシップの意味

・U理論とその方法論は、大きな根本的な変化を迎えつつあるこの現代にあっては特に、リーダーシップの本質に深く関わっていることに触れておこう。このリーダーシップを発揮するのは「上層部」にとどまらず、あらゆる人々である。なぜなら真のイノベーションは新しい考えをただ悟ることではなく、これまでとは違った方法で行動することから生まれるからだ。従来の考え方、習慣、そしてアイデンティティさえも手放すことのできる人々が、リーダーとなることができる。このリーダーシップが生まれるのは、人々が本来の自分を見出し深く結びつき、自分たちが最も大切に思うものを実現する未来を生み出そうとする変革に、自分が果たす役割を自覚したときであることを、強調しておきたい。
・「リーダー」とは、組織化された構造内での肩書きにかかわらず、変化を起こし未来を創り出そうとするすべての人々を指している。
・私は世の中の考えとは異なり、リーダーの第一の仕事が、ビジョン、目標、方向を示すことだとは思っていない。リーダーシップの第一の仕事は、個人と組織の「観る」能力を高めること、つまり人々が直面し、自ら役割を演じて創り出している現実を、深く注意を向ける能力を高めることだ。すなわち、リーダーのほんとうの仕事は、人々が「観る」ことの力を発見することを助け、ともに「観る」ことである。

三つの原理ともつながる内容だけれど、
そもそも、陽(男性性)の時代、青年期はまもなく終わる。
これに符合するかたちで、リーダーシップの在り方も変わる。

●進化の夜明けを表す、この時代の特徴

・人と世間や組織機構との絆は弱まりつつあるが、これは絆の数が増えたからだ。我々が一日に会う人の数は、両親や祖父母たちが一ヶ月に会っていた人の数より多い。その結果、アイデンティティを次々に形成し直さなければならない。我々は、自己を絶えず創造し、再創造しながら存在している。
・精神性を取り上げることなどあまりない『ビジネスウィーク』誌によると、精神性の復活がアメリカ実業界を席巻しているという。「あらゆるタイプの経営者が神秘主義を経営に組み入れ、ふつうは教会や寺院、モスクなどで授かる教えを、事務所の廊下に持ち込んでいる」という。

●U理論の適用 モデル

・患者と医師の関係性の氷山モデル
  患者 → 事象Level ← 医師
  —————————
  修理 → 欠陥Level ← 修理工
  治療 → 行為Level ← 指導者
  内省 → 思考Level ← コーチ
自己変革 → 自己Level ← 助産師

私がとくに西洋医学の医者が嫌いなのは、まさにこのあたりの話。
ダウンロードモードに固定されている、浅い人が多すぎるからだ。
修理工レベル、つまり単なる医療技術者。

・組織化された領域構造の進化
  1.中央集権型
  2.分権型
  3.ネットワーク型
  4.生態系

前の職場で自分がやろうとしていたことは、Level3だった。
しかし、それですらあの組織には早すぎたのか、受け入れられなかったのかも知れない。
でも、時代の方はもっと先。
生態系型を必要としている。

・会話の四つの領域(フィールド)
  1.私の中の私 : ダウンローディング/あたりさわりのない発言
  2.それのなかの私 : 討論/意見を主張する
  3.あなたの中の私 : 対話/内省的な探求
  4.今の中の私 : プレゼンシング/生成的な流れ
・会話の領域構造の進化(深化)
Level1 ダウンローディング : 聞き方=過去の習慣的なパターン
Level2 討論        : 聞き方=事実のつながり→討論(相違点の表明)
Level3 対話        : 聞き方=個人的なつながり→お互いを聴き、分かち合う→対話(探求、共に考える)
Level4 プレゼンシング   : 聞き方=源(ソース)につながる→お互いを真に聴き、分かち合う→対話(より深い空間に注意を向ける)→集合的なプレゼンス(源に繋がる集合的流れ)

一般的に、男性はLevel2に入りやすく、女性はLevel3に入りやすい。
この共感能力の違いは、現実に対する理解と覚醒の度合いの差なのかも知れない。
このあたりは、結婚して、深く学んだ。

●Uを降りる

・習慣的な判断を保留(サスペンド)
・我々が好奇心に対して心を開くのは、判断を保留するときだけだ。好奇心とは、ダウンローディングのパターンを超えた世界があることに気づくことだ。好奇心はUプロセスに成長する種だと考えてよい。好奇心を感じる能力がなければ、我々はおそらく自分の思考パターンの牢獄から永久に抜け出せないだろう。好奇心は子供が我々の人生にもたらす最大の贈り物だ。子供が抱く好奇心は、最も純粋な感覚だ。しかし、子供がこの能力を伸び伸びと発達させるには、取り巻く環境の中でこの能力を鍛えることが必要である。私は、深い知(ノウイング)を持っている人ほど、好奇心を求める能力を育ててきた人である場合が多いことに気づいた。
・組織学習と変化を阻む四つの障壁(ダウンローディングモードに固定)
  1.見たことを認めない(認知と思考の分離)
  2.思ったことを言わない(思考と発言の分離)
  3.言ったことを実行しない(発言と行動の分離)
  4.したことを見ない(行動と認知の分離)
・ダウンローディングから実際に「観る」ことへ移動するには、三つの明確な原則が役に立つ。
  1.問いと意図を明確にする
  2.問題の状況(コンテクスト)に入り込む
  3.判断を一時停止し、好奇心の感覚を目覚めさせる
・状況の複雑さが増せば増すほど、外部に委託しないことが重要になってくる。問題との接触を保ち、状況の展開から離れないことだ。状況の文脈に直接触れていないと、上に乗った子猫と動揺、我々には観る能力が身につかない。
・深いレベルに心を開くためには、次の三つの障壁を乗り越えなければならない。
  評価・判断の声(VOJ : Voice of Judgment)
  皮肉・諦めの声(VOC : Voice of Cynicism)
  恐れの声(VOF : Voice of Fear)
・Uのより深いレベルから作用する能力は、システムが抵抗からくる力は挑戦に対峙できる度合いによって決まる。至高体験は誰にでも起こり得る。しかし、この抵抗の力を退ける修練をした人々だけが、社会的な出現のより深いレベルと領域から確かな行動がとれるだろう。
・より深いレベルから行動している人と共にいることは、自分がそのレベルに到達する上で大いに助けになる。それは三歳の子供の場合もある。この叡智の意識は、ほかの誰かを通して別の形で起こることもある。人はときにそれをリーダーシップと呼ぶ。
・責任者の立場になると、ある一つのことに繰り返し直面させられる。「耳を傾けること。耳を傾け、その上でさらに耳を傾けることを学ぶ」ということだ。それがルールの第一。管理職というのは部下の話が聞けない。深く聞き入っていると、内的な場所に導かれ、そこで私は話をしている相手に対する感謝の気持ちでいっぱいになる。進歩や変化のための西条のアイデアは、人々の中にある。私はただ「そのアイデアが現れるのを聞く」だけでいいのだ。そして、そうなると不思議なことが起こる。
・朝の静寂の中での習慣は、交響曲の最後の音と、拍手が始まるまでの瞬間にたとえることができる。その瞬間聞き手の存在のすべては音楽と共鳴している。同じように、目覚めのときは、一夜の深い眠りの無音の音楽と自分の存在のすべてがまだ共鳴を続けている。目覚まし時計はこの貴重な時間と空間を破壊(もしくは邪魔)する。肝心なのは、その瞬間をすぐに手放さないようにすることだ。「その瞬間の音楽」に耳を傾け、注意を払うことによってその能力を育み、そのうち一日中その音楽と共鳴していられるようになる。
・目覚めるとすぐにラジオやコンピューターやテレビのスイッチを入れるのとはまったく逆区の習慣だということだ。目覚めてすぐ外部の刺激をオンにすることは、ここで述べた習慣が育む内面の静寂を死なせてしまう。
・訪れた組織が仮に生き物だとしたら、どんな風にみえて、どんな感じがするか。その生き物が話すことができるとしたら、我々に対して何と言うと思うか。
★共プレゼンシング★
  1.自分の人生や仕事の中で、最高のエネルギーとインスピレーションの源に自分自身を最も強くつなげる状況、実践、活動は何か。
  2.これらの活動や状態を、未来を創るための小さな種と組み立てるための素材として考えてみよう。その小さな種と素材が相互につながり、インスピレーションに満ちた、自分の最高のエネルギーと共振する全体へと育つ、その未来はどんな姿をしているか。
  3.そのような未来を世界にもたらそうと決意したら、手放す必要があるのは何か。死ぬべき古い「モノ」は何なのか。
  4.リスクを取り、そしてその計画が失敗したとしたら、起こりうる最悪の事態は何か。それに直面する覚悟はあるか。
・自分の行っていることが何の変化ももたらさないとしたら、あるいは自分にとって重要でないことを行っているとしたら、それは問題だ。その場合は、エネルギーを消耗させていることになる。その仕事自体が自分にエネルギーを充電してくれるということがないからだ。しかし、自分にとって真に重要なことをすることでほんとうの変化を生み出している場合は、限りなく増幅していくエネルギーの循環に乗ることになる。つまり与えれば与えるほど、多くのものを受け取るのである。どのみち仕事に多くの時間とエネルギーを注ぐのなら、重要なことに集中した方がいい、ということになる。
・望む未来と現実との違いに注目するだけでなく、今の現実のどこに望む未来の種になる要素があるかを見出す。
・朝起きたらまず自分に問いかける。「今日やるべきことで最も重要な一、二のことは何か。一日で最も質の高い時間をどう使うか」。
・もし誰かが、これからの人生につながる重要な教訓を自分に教えるためにいまの問題をデザインしたのだとしたら、その教訓とは何か。もし誰かが、未来の仕事と人生にあなたを備えさせようとしして過去の旅と現在の問題を意図的にデザインしたのだとしたら、未来のたびの中心的なテーマは何なのかを考えてみる。

朝の貴重な時間を問いに使うこと。
そして、仕事の中に望むべき未来の種を見つけ、大切に育てること。
三つの不適切な声に惑わされないこと。
これが、今の自分にもっとも必要なことだ。

●Uの底

・「我々こそがシステムだ」
・我々はある物を知るのと同じ方法で全体を知ることはできない。なぜなら全体は物ではないからだ。課題は、部分の中に立ち現れてくる全体に出会うことである。
・知識の3つの形態 形式知→暗黙知(すでに実体化されている)→自己を超越した知(まだ実体化されていない)
・チベット仏教は空、光明、知る能力を分けられないものとしてとらえています。ある意味で、知る能力とは、実際に場自体が自らを知っていることなのです。
・Uの底で役立つのはアイデアではなく実践である。私が最も感銘を受けた人々の多くは能力を磨くための独自の方法を持っている。ほとんどの人は、朝、何かをやっている。たとえば、早く起きて早朝の静けさを利用してコミットメントや創造性の源(ソース)とつながったりするのだ。瞑想やその他の観想的な方法を実践している人もいる。標準的なやり方はない。

やはり、ゾクチェンは、この時代のカギになる。
U理論を学べば、リクパに関して避けて通ることはできない。

●Uを昇る

・まず、世界に出て行くことだ。自分の道をたどって行くうちに、宇宙が何をすべきかを教えてくれる。次に、それに深く耳を傾ける。そして、内面から出現するものに注意を払う。ほんとうに深くこれをするには、手放すことと現れるものを迎え入れることを学ばなければならない。
・シモーヌ・アンバー(企業の社会的責任の分野の革新者)「私の場合、アイデアから行動に移るまで何年もかかりました。大事なことは、だからといって自分を責めないことです。大事なことは自分の意思に忠実であり続けることです。でも、最初の一歩を踏み出したら、ドアが開き、援助の手がさしのべられてきました。まるでレールの上に載せられたようでした。」
・新しいことはまず感情として現れ、次に、どこかに引き寄せられる漠然とした感覚として現れる。それはなぜというよりは何という感覚だ。何かをすることに引かれる感じがするが、なぜかははっきりとはわからない。そのあと、実際に手と心の知性を働かせて、やっと頭はなぜかを理解し始める。「未来から」行動するには、つまり、感情を感じ取り、何かに引かれるように感じ、その空間に入っていき、今という所から行動し、そこから出現することを結晶化(クリスタライズ)し、新しいもののプロトタイプを造り、それを現実に送り出すには、何年もかかることがある。社会の革新者(イノベーター)やシモーヌ・アンバーのようなビジネスの革新者(イノベーター)は、何かを感じたとき、つまり何かをすることに引き付けられる感覚を得たときから、敷居を越え、発見や創造の旅を始めるまでには、五年、六年、あるいは七年かかったと言っている。もっと長くかかるとしても、重要な点は、もう何年もアイデアにとどまっていたからといって、自分を厳しく裁かないことだ。実際に重要なのは、まさに次の瞬間に行動すること、つまり「今」何をするかだけなのだ。
・子供の誕生が真の親業の始まりであるのと同様に、プロトタイピングは真の共創造(コークリエイト)の始まりとなる。
・為すべきことへの召命(コーリング)を感じ取ったら、つまり、それをしないわけにはいかない何かへの招待状を携えた「メッセンジャー」が現れたら、まずやりますと言い、それをどのようにやるかは後で考える(理性に従うのではなく、自分の気持ちに従う)ということだ。
・もしあなたが自分の持っているもの、自分の全存在を、自分にとってきわめて重要な意味を持つプロジェクトに捧げるならば、あらゆるものはあなたに与えられる…だが、順序に注意してほしい。まずあなたがすべてを与えなければいけない。そうして初めて自分に必要なすべてのものが与えられるのだ
・プロトタイピングの原理は「早く成功するために何度も失敗する」、あるいは「速く学ぶために早い時期に失敗する」である。プロトタイピングは試行(パイロット)プロジェクトではない。パイロットプロジェクトは成功でなければならないが、プロトタイプの狙いは学習の最大化だ。
・Uを降りるときの内側にある敵がVOJ、VOC、VOFだったように、Uを昇るときにも妨げになる三つの古い行動の仕方がある。この三つの敵には共通の構造的な特徴がある。頭と心と手の知性がバランスよく機能するかわりに、三つのうちの一つが支配的になる。
  1.即興と意図なく実行する(盲目的行動主義)
  2.行動する意志がないまま延々とただ考える(分析麻痺)
  3.ソースにも行動にもつながらないことを延々と話し合う(単なるおしゃべり)

自分には何度かコールがあったような気もする。しかし踏み切れていない。
まだ、確信とか「やらずにいられない」レベルになっていないからだろうか。
でも、時間がかかっても、責めなくていいのだ。
今やっている大量のインプットそのものが、「やらずにはいられないこと」なのかも知れない。
望む未来において、すべて、必ず、意味を持つという直感があるのだから、これでいい。

●共始動

・共始動の反対がマーケティングだ。つまり、自分のアイデアに対して人々の支持を「取り付け」ようとすることだ。これがうまくいくことはほとんどない。なぜなら、それは自分だけのアイデアだからだ。したがって、正しい人々を集めるためには、自分のアイデアにあまり強く執着しないことである。これは必ずしも諦めるという意味ではない。意図的に未完成の絵を描くことでリードするのだ。少し筆を入れただけの絵を描く。空白部分を広く残し、他の人々が描き加えて参加できるようにするのである。このようにすることで所有者意識から帰属意識へ、自分の役割をより大きな社会的な場や全体の一部と見なすことへ力学をシフトするのだ。
・共始動を阻むものは、力(支配)、所有者意識、そしてお金への要求(または執着)だ。プロジェクトの多くが初期の段階で失敗する理由はまさにここにある。我々の多くはおそらく、力や所有権やお金を手放さないようにと教えられ、それが社会的常識になっている。だが、これら三つのものを手放す力と、自分のアイデアが及ぼす影響力との間には明確な正の相関があることに気づいている。手放した結果、私は最初の段階で諦めたもの以上に多くのものを取り戻した。とはいえ、このような動き方が裏目に出て、他の人々が自分を搾取することがあることも知っている(経験もした)。その場合は、当然その問題に対処しなければならない。
・既存のシステムの中では発言権がほとんどない、あるいはまったくない人々を含める。医療の場合は患者、学校の場合は生徒、ビジネス組織の場合は顧客やNGO、リーダーシップ開発プロジェクトの場合は将来参加者となる人々だ。
・創造のプロセスはその集団を守ってくれる隔離された内側の場所、繭(コクーン)を必要とする。そこから新たな何かが出現できる空間だ。種が育ち大きくなるために場所と時間が必要なように、また子供が発達する場所と時間が必要なように、イノベーションにも自らのペースで進化し、形として現れるための場所と時間が必要なのである。

フリーの理論は、これにつながる。
自分の「アイデア」はもっとオープンにして与えるべきものなもかも知れないと思った。
そして特許という制度は、独占という意味では、少しだけ改められるべきなのかも知れない。
自動車産業における技術開発のシェアのような意味で。

●コアグループ

・自問してみよう。今の生活と仕事のなかにいる四~五人と適切につながることで世界を変えられるとしたら、それは誰か。その人たちと真につながるためには何をする必要があるか。そのコアグループがより効果的に機能するためには、どんな障害や壁を取り除くべきか。こう考えていくと、ほとんどの瑣末なことが消えていくのがわかるだろう。
・メンバーに含まないほうがいい人々…メンバーの多くを「専門家」(ダウンロードのワールド・チャンピオン的な人が多い)で占める必要はない。現状の体制維持にしか関心のない人々も必要ない。要するに、「変化」という言葉ほ使うときに、変わらなければならないのは自分以外の人々だと考えるような人はいらないということだ。必要なのはネットワークや知識やパワーを持つ人々、全体のために境界を超えて変化の共創造を志す人々だ。そういう人たちを集め、つなぐ。グループは仕事がやりやすいように小規模にしておく。
・経験則として、あらゆる利害関係者の代表を含むほど、プロセスの進行は遅くなる。

このエクササイズは、重要。
今の私には、その四~五人が、近くにいない。
思い浮かんだのは…

●覚醒した人たちの具体的な実践

・共始動→共感知→共プレゼンシング→共創造→共進化
・強い決意を持った市民の小さなグループが世界を変えられるということを絶対に疑ってはならない。実際に変えてきたのはそれしかない
・ベルリンの数千ものユダヤ人が家畜運搬車に詰め込まれアウシュビッツに運ばれていったが、ローゼンシュトラッセに拘束されていた1700人のユダヤ人は釈放されたのだ。(ヒトラーに対する抵抗が可能だったことを証明)
・ルネサンス約200人のコアグループによって生み出されたのだとよく言われる。今世紀の初めに、もう一度、深いグローバルな転換をともに引き起こすのに、どの位の人数が必要なのかはわからない。しかし、その人たちのコミットメントが本物であり、適切なインフラの支援があれば、おそらく、50人か100人程度で十分だろう。
・ドイツの企業家ゲッツ・ベルナーは最近、社会福祉と税改革をリンクさせる提案を行った。それはすべての国民に一律の基本所得を(基本的人権として)交付し、一方直接税(所得税)を廃止しようというものである。これによって全システムはシンプルな間接税(消費税)へ移行することになる。(政府の大部分の福祉、徴税面でのお役所仕事も一切不要となる)
・経済インフラのもう一つのイノベーションはベーシック・インカム(基本所得)を保証する制度だろう。最低限の経済的保障があれば、起業もしやすくなり、急速に変化するグローバル経済の荒波の影響も受けにくくなる。そうなれば人々は自分がほんとうにしたい仕事、人生をもっと追求できるようになるだろう。
・子供を「教育する」この方法は、我々の時代の最大の不合理、皮肉なことにまさに合理性と良識の名のもとに犯されている不合理である。おそらく、教育資源の90%は講義形式の教育に費やされている。内省もなく古い知識をダウンロードさせることしかしていない。そして残りの10%の大半は練習問題を解くタイプの訓練に当てている。世界的規模で、現行の教育誌棄てにおける7つの盲点を照らす小さな文化革命が必要だ。

この後に読んだ、小飼弾さんのベーシックインカムの話、ここに出ていた。
すごい。これはほんとにそうなっていくだろうなという予感がする。

●反空間 – 落とし穴と注意

・我々はつねに二つの大きな危険と落とし穴の間のプロセスを通り抜けなければならない。思慮のない行動と、行動の伴わない思慮が、それだ。
・過去から行動するとき、なぜかを、物事が起こる前にすでに知っている。つまり、我々は頭で活動を始める。頭は、我々に確立された手順に従うよう命じる。
・Uの空間と反空間
ダウンローディング
 →(保留)観る   →(視座の転換)感じ取る →(手放す)プレゼンシング →(迎え入れる)結晶化→(具現化)プロトタイピング→(実体化)実践
 →(盲目状態)観ない→(立てこもり)感知しない→(しがみつく)不在化・傲慢→(操る)自己欺瞞  →(力の乱用)棄てる    →(殲滅)破壊
・反出現の社会的空間は、原理主義という硬直した反応の中に根付いている。今日の世界を特徴づけているのは宗教的、経済的、政治的な三種類の大きな原理主義だ。
・システムの機能不全は汚染された病理的な会話スペースから生じているのに、人々は通常、サイクルの右側だけに注意を向けてこれに対処しようとする。しかし、その機能不全的行為は、そもそも破壊のサイクルの左側(と一番上)が元となっている。それらの行為は外側そして内面の世界とつながる命綱を切り離しているのである。
・彼女の言葉は部屋の中のエネルギーを転換した。彼女は何かを掴みつつあった。私が強い印象を受けたのは、彼女が「私」という所から話したというとだった。それ前は、参加者は三人称の視点から言葉を発していた。彼女の話をこんなにも強く響くものにしたのは、「私」という言葉の両義性だった。それは彼女個人としての「私」だったのか。それともその会社の集合的な「私」としての視点から組織の経験を語っていたのか。要約すると、U空間と破壊的な反空間(アンチ・スペース)のダイナミクスは、非直線的であり相容れないものだ。こちらのスペースから一瞬のうちに反対側のスペースに移っていることもある。そのプロセスが線的ではないこと、まさにそれが、闇の空間、あるいは反空間と呼ぶ由縁だ。
・影のスペースを作り出す最も微妙な源は、自己破壊的な行動、つまり不在化(アブセンシング)だろう。
・悲しいことに、知の深い源(ソース)に子供たちがつながるのを妨げている今の現実なのだ。
  ×1 テレビ(人間同士が触れ合う機会を奪う)
  ×2 長時間のビデオゲームと素早い反応
  ×3 ダウンローディングを基盤にした教え方の学校で開かれた思考/心/意志を発達させることを妨げる
  ×4 注意欠陥障害が現れたら薬物療法で症状レベルで抑え込まれ、根本原因゛か放置される
  ×5 すべてを数値化するテストと教育方法で、気づきや創造性、知の深いレベルを経験し探求するような環境

私はかなり前に、反空間に行ってしまった。
しかし幸か不幸か、確かに、不連続、非線形だから、、
ある瞬間に、一気に正反対の深いところに戻ってこれたような気もする。

●その他

・私はの両親は子供たちに仕事の報酬としてお金を与えるということは決してしなかった。いつも子供たちを外にある見返りではなく、自分の内面の動機にしたがって行動するように仕向けた。我々は何がしたいのかを自分で見つけなければならなかったし、両親はそれをやりぬくよう励ましてくれた。これとは対照的に、今日の子供を取り巻く環境は、子供たちを一つの活動から次の活動(それも誰かが計画した活動)へと引っ張りまわし、「よい振る舞い」に対して褒美が与えられるシステムに鳴らしている。これは内面の源(ソース)から行動する能力、内面の動機や愛から行動するという子供たちの能力を毒している。
・同じことは企業についても言える。企業内の動機づけや報酬システムの多くはおそらく役立っているよりもむしろ機能不全に陥っていると言ったほうがいい。なぜならそれは、報酬に行動を誘発させる文化を押し付け、そうすることが正しいから行うという文化を育てないからだ。
・瞬時の返信が可能なテクノロジー時代にいる我々にとって大事なのは、真に時間を管理するとは、すべての人にすぐに返答することではないということだ。

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