赤ちゃんの気持ちがわかる「語りかけ育児」
ベビーサインとはまた別の話です。
うまれたばかりのうちの子も、
たまに アー なんていいます。
これがとってもかわいくてキュンてしちゃいます。
●生後の接し方の重要性 愛情不足になると
・愛情不足が遅らせるは、脳の発達だけではありません。体の成長も遅れるという報告があります。親の無関心や虐待など、心理的な問題で、体の発育に影響が起きることを愛情遮断症候群といいます。一般に多く見られる症状は低身長で、例として、阪神淡路大震災で母親を亡くした子どもたちの中には、同年齢の子どもたちの平均身長よりも低い子どもが多くなったとの報告があります。
・赤ちゃんのころ泣いているままに放っておいて、大きくなってから「人にはやさしくしなさい」とか、「お友だちと仲良く遊びなさい」などと言っても無理な注文です。このように、赤ちゃんのサインにお母さんがすぐにこたえてくれるということは、人間が生きていくうえで、とても大切な「人とのかかわり」の基礎をつくるということになります。他人への愛情を持てる心やさしい子に育てるためにも、「甘えているんだから」と放っておかずに、赤ちゃん時代は徹底的に甘えさせてあげて、やさしく語りかけてあげましょう。
身長が低い 学習進度が思わしくない などの場合にはこのあたりのこと、要注意。
結局のところ、もっとも大事なのは徹底的に甘えさせてあげること。
●心得と要点
・ゼロ歳児を育てるキーワードとして、私は三つの”ゆ”を提唱しています。”ゆったり””ゆっくり””ゆかい”の三つです。0歳児はもちろん、すこし大きくなってもそんな気持ちで子育てをしてほしいものです。
・親が、いつもビクビクしていては、赤ちゃんだって不安になりますよね。楽しい気持ちになれば、自然に赤ちゃんも楽しい気持ちになってくるものです。
・三ヶ月くらいまでの月齢の赤ちゃんはまだ眠っている時間のほうが長く、目ざめている時間はわずかですが、そのかわり目がさめている時間というのはとても敏感。とくに朝は、機嫌もよく、いろんな情報を積極的に取り込もうとします。こんなときはいっしょに遊ぶ最高のチャンス!ですから、もし赤ちゃんが起きていて機嫌がよかったら、ほかのことをおいても赤ちゃんと過ごすようにしてみましょう。
・語りかけ育児のいちばんのポイントは、赤ちゃんを一人のままで放っておかないことです。赤ちゃんというのは、いつでも誰かがそばにいてくれるとか、呼べばいつでも誰かが来てくれるとか、そういった環境の中から、人を愛し、信頼できるという気持ちを持つようになるのです。だから、どうしても手が離せないときは、少なくとも、声だけはかけてあげるようにしましょう。甘え泣きをしたときも、「ママはここにいるから心配しなくていいのよ。いま行くからちょっと待っててね」のひと言で、赤ちゃんは安心します。泣けば助けてくれるという信頼関係、これだけは裏切らないようにしてください。
「泣くのが仕事」という言葉がひとり歩きして、どうも誤解されている気がする。
この「泣くのが仕事」には二つの意味があると思う。
一つは、よしよしとあやしてあげている限りにおいては、
気が済むまで泣いていい。とくに何も問題がなくても泣くことがあるという意味。
決して、泣いてもほうっておいていいという意味でない。
もう一つは、泣くからといってママが責められる必要はないという意味。
泣いた赤ちゃんを放置していたら、それは責められることもある。
でも、泣いている赤ちゃんをあやしているなら、それは微笑ましいこと。
●誤解 自立を急ぎすぎるケース
・語りかけをしたのに泣きやまないときもあるかもしれませんが、いなくなるときにはかならず赤ちゃんに声をかけてあげ、戻ってきたときには「よく待ってたね、えらいね」とほめてあげましょう。これをくり返すことでいい方向へ向かってきます。とにかく、赤ちゃんの前からは突然消えないことが肝心。いつも黙ってお母さんがいなくなっていた赤ちゃんは、たとえば三歳くらいになって保育園や幼稚園にはいるときに、お母さんからなかなか離れようとしません。「自分が捨てられるんじゃないか」とか「このまま放っておかれるかもしれない」と感じて、不安になります。赤ちゃんは、保護者からじゃけんにされたり捨てられてはいやだ、保護してほしいと、いつも思っているのです。ですから、そういうことは絶対にないという安心感を、早いうちから与えておくことがだいじなのです。保育園や幼稚園で、お母さんのそばからなかなか離れない子どもの中には、お母さんが早くから自立させようとあせって、「ここで待ってなさい」「一人でできるでしょ」と厳しく育てた場合が多いようです。
自立は、依存のあとでやってくる。
この発達心理の基本を理解していない親は、多い。
とくに、自分が厳しく育てられた人、注意。
●忙しい? やってしまいがちなNGな対応
・朝、お父さんが出かけたあとなどは、台所の後片づけもしなければならないし、洗濯もしなければならないしと、お母さんにとってはとても忙しい時間。赤ちゃんが起きていたりすると、「寝ていてくれればいいのに」と思いがちです。でも赤ちゃんが生まれたら生活のペースを変え、しばらくのあいだはそれをあとまわしにして、赤ちゃんと楽しくお話をし、ふれあう時間のほうを多くしましょう。
・赤ちゃんにとってはいちばん生き生きとしている時間なのですから、あわただしい気持ちが先に立たないように注意して。お母さんのイライラした姿ばかり見せないで、ゆったりした語りかけができるようなペースを心がけたいものです。
・朝夕など忙しい時間に赤ちゃんがグズグズ泣いていると、お母さんは、やらなければならないことがいっぱいあるので、「しばらくすればそのうちに泣きやむのでは」と思って放っておくことがあります。たしかに赤ちゃんはそのうちに泣きやみます。初めは力のかぎり泣き叫びますが、そのうちにだんだんエネルギーがなくなり、しまいにはあきらめて泣きやむわけです。でも、これを毎日くり返していたらどうなるでしょう。たとえば、あなたが夫にいくら話しかけても夫が知らん顔をして、たまにしか返事をしなかったら、どんな気持ちになるでしょうか。赤ちゃんだって同じことです。そこからは、相手を信頼するという関係は生まれにくいものです。やはり、相手が自分の呼びかけにこたえてくれて初めて、そういった関係が生まれてくるのです。ちゃんとこたえてくれなければ、「やっぱり自分は愛されていないんだな」という気持ちが定着してしまうでしょう。専門家によっては、いつもベタベタしていると親離れが遅くなるとか、自立心が生まれないとか言う人もいます。でも、それは大人の一方的な考え方。
諦めさせる という対応をとる親が多いかも知れない。
疲れて力尽きてしまうことがたまにあるのは仕方ないと思うけど、
それを定番の対応にするのは、子どもの心を深く傷つける。
世界に対して信頼できない、寂しい子を作ってしまうから、
絶対にやってはいけないこと。
●禁止語
・「ダメッ!」とか「いけませんッ!」という注意の言葉を発し、イライラした感情を出して声を荒げてしまうお母さんが多いのですが、そのような突然の強い言葉は赤ちゃんをびっくりさせ、余計に刺激しパニックにしてしまうのです。
・一日のうちどの時間でも結構ですから、テープレコーダーをどこかにセットしておいて、お母さん自身の声をちょっと録音してみましょう。たぶん自分でも思いもよらない冷たい声で、「いけません!」「ダメよ!」と同じ言葉をくり返し怒鳴っていることを、知ることができます。
ボイスレコーダーにとって自分自身にフィードバックするというのは、
とてもいい方法かも知れない。ますは自分がやってみようかな。
●レジャーにでかければよいのではない
・ついやってしまいがちなのは、平日の分を取り返そうとあちこちに出かけてしまうケース。人ごみの遊園地や、思い切ってハワイまで行っても、親の自己満足は満たされるでしょうけれど、赤ちゃんにとっては負担なだけです。もちろん、お父さん、お母さんも疲れます。それで結局、皆で不機嫌になるぐらいなら、家の中で、赤ちゃんを真ん中にして、家族でゴロゴロしているだけという楽しみ方もあるのです。絵に描いたような思い出づくりだけが、すばらしい時間の過ごし方ではありません。家族のつながりやきずなをつくるには、まず同じ時間をいっしょに過ごすことから始まるのだということを認識してください。
ここ、自分が前に間違えそうになったところ。
子どもは、移動時間が長いのは、そもそも楽しくないはず。
家の中や近所の公園に楽しみを見いだせないのは、
オトナの側に想像力・創造力がないからであって、
子どもにとってみれば、場所がどこかなんて、実はほとんど関係のない話。
このことに気づいてないイクメンパパ、多そう。
●語りかけのポイント
・とくに大事なのは一歳ごろ、初喃語が出るまでの間、お母さんから赤ちゃんへの語りかけ、いわゆる「マザーリーズ」です。生まれて一歳までのコミュニケーションには大切です。語りかけの基本は、ゆっくり話すこと。声のトーンを高めにすること。同じ言葉を何度も繰り返すこと。抑揚を大きくすることなどがあります。これは赤ちゃんの心にスーッとはいっていける「音」の要素なのです。
・このような語りかけの仕方は、言葉だけですべてのことがやりとりできる幼稚園の年長ぐらいになっても、ときには必要です。赤ちゃんのころのような優しい声にメッセージをのせて送ってあげると、久しぶりのお母さんの口調に「あぁ、小さいころ、こういうふうに優しく話してもらってたなぁ」と安心感を覚え、嬉しくなるのです。
私は早口なので、もう少しゆっくり、そして抑揚をつけて話すようにしなきゃ。
・語りかけでだいじなことの一つは、簡単な言葉をくり返すことです。「ごはん」「自動車」と赤ちゃんに言わせようとしても、かなり時間がかかってしまい、思うようにいきません。「マ」や「ブ」という発音は、赤ちゃんが初期に発する喃語の基本的な音です。それを二つ並べれば「ごはん」や「自動車」になるのですから、赤ちゃんにとってはとても発音しやすい音になります。
・ただ「ブーブー」と赤ちゃんに言うだけではなく、オモチャの自動車を動かしながら「これはブーブーよ、ブーブーがやってきたねえ」「ブーブーになにかのせようかな」「はい、ブーブーがあっちへ走っていっちゃいました」というふうに、ブウブウのバリエーションをたくさんつくってあげましょう。すると赤ちゃんの中で、自動車というものは走るものだとか、何かをのせて動くものだというイメージが定着ししてきます。じつは、これが赤ちゃんにとってはひじょうにだいじなこと。…ものの大きな概念をつかむことができます。
・赤ちゃんに語りかけるときには、できるだけ言葉をくり返すようにしてください。公園に犬がいたら、「あら、ワンワンがいる。ほら、大きいワンワン、大きいワンワンだね」というように、赤ちゃんの反応を見ながら、「ワンワン」を何度もくり返します。それによって赤ちゃんは、「ワンワン」というものに対して、いろいろなイメージを持つことができるようになるのです。
幼児語を使わない方がいいという理論もあるけれど、
幼児語にも意味と価値があるんだということ、理解しておく必要がある。
子どもが話しにくい言葉を教えようとして、
話すのをめんどうくさがってしまったら、本末転倒。
親も子も楽しく話せるのが、もっとも重要なのだから。
・ただ一つ気をつけてほしいのは、お母さんが一人で話しかけつづける、ということがないようにしなくてはなりません。「あっ、おしゃべりできたのね、上手、上手、もう一度言ってみてね、ほらほら…」と、お母さんが一方的につづけてしゃべってしまうと、赤ちゃんはしゃべりたくてもしゃべれません。赤ちゃんの声にタイミングをあわせて語りかける。あくまでも受けとめて、投げ返すキャッチボールが基本です。
・ひとこと言ったら、お母さんはすこし待ってあげましょう。赤ちゃんがどう反応するか、ようすを見るのです。何度も言いますが、ゆったりとくり返し語りかけるのが、語りかけの基本パターン。赤ちゃんがしゃべったからといって、うれしさのあまりお母さんだけが一人でしゃべりつづけたりしないようにしましょう。
もう少ししてきたら、話すのを待つようにしよう。
喃語だからといって言葉をかぶせるように話すのはダメ。
子どもは、子どもなりに懸命に言おうとしているのだから、
それを汲み取ってあげなくちゃ。
●喃語 赤ちゃんが出すサインに対して
・赤ちゃんが、「アグー」「ウッグー」と声を発したら、くれぐれもなおざりにしたりせず、やさしい気持ちで受けとめ、それに対して返事を忘れないこと。返事の言葉は、別にどんな言葉でもかまいません。「そうなの」「あれ、お話できるの?」「お話ししてるのね」「お話し上手ね」といった言葉を、ゆっくりした口調で、大きな抑揚をつけ、そしてすこし高めの声で語りかけます。
・また、語りかける言葉につまったら、赤ちゃんが発したのと同じ声を、そっくりそのまま真似をして返してあげてもいいでしょう。そうすれば、二人の会話も、どんどん発展していきます。
・偶然できた「マンマ」という発音を大切にして、「マンマがどうしたの?」「マンマを食べたいの?」「マンマは大好きでしょ?」といろいろに変化させて、どうしてほしいのかを聞いてあげましょう。また、もし「マンマが食べたい」とわかったとしても、「はい、マンマ」と単純にこたえるのではなく、もうすこし長い語りかけにして、赤ちゃんに返してあげて。
・不快のサインである泣き声に対して、「アグー」とか「ウッグー」といったサインは「快のサイン」、つまり「プレジャー・サイン」なのです。楽しくて気分がいいから声を出すと考えられています。プレジャー・サインが出てきたら、どんどん返事をしてあげ、声をかけてあげてください。赤ちゃんは、うれしいとかご機嫌だよといったことを、一生懸命表現しているのですから、それを受けとめ、投げ返してあげましょう。赤ちゃんが何かを訴えようとしているにもかかわらず、それを受けとめてあげないと、そのうちにあきらめ、やがては積極的に表現しようとしなくなってしまうこともあります。ひいては、人を信頼する気持ちや愛する気持ちなども希薄になってしまいかねません。ちょうど私たち大人でも、友だちに何かを話したりして無視されたときのような、イヤな気分になってしまうのです。ところが、お母さんの中には、「まだ何もわかるはずないし、『アグー』とか『ウッグー』とか言ったからってそれは言葉ではない」と考えるお母さんもいます。これは大きなまちがいです。この「アグー」「ウッグー」こそが、赤ちゃんがしゃべれるようになる基礎である「喃語」の出発点なのです。赤ちゃんがこれから言葉をおぼえて、いろいろなお話をする原点になるのです。それを返事しようとしまいと、わかるわけではないといって無視したり、生返事で相手をすれば、せっかく生えた言葉の芽を、踏みにじる結果となってしまいかねません。
・喃語にはいくつかの段階があって、最初のころの「アー」や「ウー」は、お母さんの言っていることがわかっているのではなく、どちらかといえば生理的に機嫌がよくて出てくる快のサイン、プレジャー・サインです。次の段階としては、かなり意図的に、お母さんの注意をひこうとか、あるいは「ほら、こんなにうまくしゃべれるようになったよ」というのを訴えたくて発する喃語ごあります。これは同じ「アー」や「ウー」でも、コミュニケーションをとろうという意図がはっきりとあらわれている「アー」や「ウー」なのです。およそ四ヶ月から五ヶ月あたりがこの段階です。
・喃語が出始める三~四ヶ月くらいになると、赤ちゃんが目覚まし時計の代わりになって、朝は四時ごろから、「アグウ、クックウ、アグー」などとベッドの中で一人でおしゃべりしていることに気がつきます。このころの赤ちゃんは、ご機嫌に目がさめ、自分の手やオモチャを見つめながら声を出して遊んだりしています。こんなときは、「あらっ、一人でおっきしてえらいね。楽しいの? 一人でお話していて」などと声をかけてあげましょう。声をかけると赤ちゃんも喜んで、またいっぱい声を出し始めますよ。これは「ボーカルプレイ」と言って、人間の赤ちゃんだけがするひじょうに特徴的な音声行動です。言葉を発するトレーニングをしているのです。またすごく気分のいいときに、まわりの人に自分の気持ちを伝えていると解釈されています。こんなときは、「また一人で何か言っているわ。ちょうどいいから放っておいて、もうすこし寝かせてもらおう」などと思わずに、「一人でお話しできてえらいわねー」と、ひと声かけてあげましょう。こうした語りかけが、赤ちゃんが言葉を発することの楽しさを感じ、言葉を積極的におぼえる気持ちにさせるものなのです。
喃語の価値をわかっている人って、ほんとにいないんじゃないだろうか。
どうせまだ喋れないんだと決めつけてしまう人がほとんど。
てきとうでも、相手をする人はまだましだけど、
さらに一歩すすんで、喃語を、一生懸命聞きとろうと積極的なるのが本当の愛情。
自分もここは、ちょっと反省した。
●授乳時に
・赤ちゃんは、乳首をふくんだら最後まではなさず、鼻で呼吸をしながら同時にゴックンゴックン飲んでいきます。こうするとで赤ちゃんは、お乳を飲むと同時に、お母さんのにおいもかぐことができるのです。お乳のにおいはもちろん、お母さんの体から発するにおいなどをすべてかいでいるのです。
・ミルクで育てているお母さんは、どうしても飲む量に目がいってしまって、語りかける気持ちがおろそかになりがちです。語りかけ育児の点からも、少なくとも三ヶ月くらいまではぜひとも母乳だけで育てることをおすすめしたいのです。
・赤ちゃんは、時間がきたら食欲のあるなしに関係なく、無理やりエサをつめこまされるブロイラーとはちがいます。お父さんやお母さんといっしょに、楽しく食事をしましょう。まずお父さんとお母さんが、赤ちゃんとの食事を楽しむことが必要なのは、言うまでもありません。
・「オッパイ、おいしかったでしょ」と語りかけてあげれば、満足感は何倍にもなるのです。反対に、お母さんが忙しいからといって、飲み終わるのももどかしく赤ちゃんのそばを離れてしまったりすれば、満足感は半減。小さな赤ちゃんを持つお母さんは、慢性的な睡眠不足ですから、それをとりもどすためにも、眠れるチャンスがあったらすこしの時間でも眠るようにしましょう。お乳を飲ませたあと、そばで寝てあげれば、赤ちゃんも安心してゆっくりと眠れます。
三時間おきの授乳やミルクがいかに大変かということは、
女性でなければ理解できないことなのかも知れない。
でも、それでもやはり、ブロイラーのように詰め込むことのないように。
今は、ミルクを飲んでいる間に携帯をいじるママが多い。
でも、それでほんとうにいいんだろうか。
授乳は、「ながら作業」でいいものなんだろうか。
もう一度、考えなおしてみるべき。
●オムツ替え
・いちばんだいじなのは、ここで声をかけてあげること。オムツを替えるときに、「オムツぬれたのかな?」「気持ち悪いの? すぐにきれいきれいしてあげるからね」と声をかけてあげしまょう。ぬれたオムツをはずしたときも同じです。「あら、こんなにいいウンチが出たのね」「たくさんオシッコ出したね、いい子ねー」などとほめるような声をかけてあげるのです。オムツを替えてもらうというのは、赤ちゃんにとっては大きな意味を持っています。オムツがぬれたときは気持ちが悪く、早くその不快感から解放してほしくて泣くのです。ところが泣いて不快を訴えても、そのままにして放っておくと、赤ちゃんはそのうちに「どうせ泣いたってとりかえてくれないんだから」と、だんだんあきらめるようになってしまいます。そうなると、お母さんへの信頼感も薄れていってしまいます。泣いたらすぐにオムツを替えてあげてお尻を気持ちよくしてあげることは、赤ちゃんがお母さんを信頼することにつながるのです。
・それともう一つ、オムツを替えてあげるときにイヤな顔をしないこと。ときには、「いま替えたばかりなのに、もうぬらしてしまったの」とか、「いま忙しいんだから、ちょっとがまんしてね」と言いたくなるときもあるでしょう。あるいは紙オムツだと、「紙オムツ一枚だって高いんだから」と、お母さんがこんなふうに思いながらオムツを替えたりしていると、赤ちゃんはそれを敏感に感じとり、「やっぱり自分は愛されていないのかなあ」と思ってしまいます。お母さんは気づかないかもしれませんが、赤ちゃんはそれほどまでに敏感なのです。こんなときにも、「あら、こんなにぬれていたの、気持ち悪かったでしょ、ごめんね。すぐに気持ちよくしてあげるからね」と言葉をかけながら取り替えてあげると、赤ちゃんは、「ああ、やっぱりこの人は自分のことを愛してくれているんだなあ」ということを本能的に感じるのです。赤ちゃんの感性というのは、このような日常の行動の中でのやりとりの影響を受けながら、できあがっていくものなのです。
・お母さんはこのようなサインが出たら、「オシッコがしたいんだな」「ウンチをしそうだわ」と見極めて、すぐにトイレへ連れていき、オムツをはずしてあげればいいのです。連れていってオムツをはずしたとたんに、タイミングよくウンチをしてくれれば、「うまくいった」ということになります。気づいたら連れていく、ということをこまめにしていると、赤ちゃんも「ウンチはトイレでするもの」という意識が自然に身につけていきます。もちろん初めは失敗するときも多くありますが…。
自分の子であれば、それがくさいウンチであっても、
いやな顔をする人ってのはあまりいないと思う。
・・・でも、中にはそういう人もいるのかな。
言葉にしなくても、表情は伝わるから要注意。
無言になる、機械的に対応するのがいかに冷たい仕打ちかというのも、授乳と同じ。
●夜泣き
・赤ちゃんは、六ヶ月をすぎたあたりから一歳にかけてのある時期になると、さかんに夜泣きをするようになります。夜泣きをしない、手間いらずの赤ちゃんはごくわずかです。昼間、新しい経験をしてビックリしたり、運動不足だったり、急な環境の変化が引き金になって、夜泣きは起こります。
・夜泣きをしたときに、落ち着かせることが上手にできないお母さんには、二つのタイプがあります。一つは、私は眠たくてしようがないのに、この子のせいで眠れないという気持ちが先立つ被害妄想タイプです。お母さんが慢性睡眠不足だと思いこんでイライラしていると、それが赤ちゃんにうつってしまい、赤ちゃんがますます夜泣きをする、という悪循環に陥ります。もう一つは、夜泣きがよその家に迷惑をかけているのではないかと、他人を気にしすぎる気苦労タイプです。日本では、赤ちゃんが泣くとお母さんが悪いという意識がまだまだあるために、「あの家ではまた赤ちゃんを泣かせている」と思われるのをとても嫌うのです。でも、しかりつけたところで、赤ちゃんが泣きやむはずはありません。よく言うように、「赤ちゃんは泣くことが仕事なのよ」とわりきって、まずお母さん自身気を楽に持ち、あまり他人に神経を使いすぎないようにしましょう。赤ちゃんが夜泣きする期間は、長くてもせいぜい一ヶ月くらい。「そのうち夜泣きもしなくなるわ」と気持ちのゆとりを持ったほうが赤ちゃんも安心することでしょう。
気持ちのゆとりのないお母さんが増えている。
世の中、うつ病患者と自殺者が増えているという統計をみると、
子どもの精神的な病も、それに比例して増えていきそうな気がする。
そしてその子が親になったとき、また心の余裕がない親として子に接する。
この悪循環を断ち切る鍵は、どこにあるんだろうか。
●寝る時に
・赤ちゃんにも個性があって、寝ついたらぐっすり眠る子もいれば、うとうとしながら目を開けて、またうとうとすることをくり返しながら寝入っていく子もいます。赤ちゃんの個性に合わせて、赤ちゃんがぐっすり眠るまでそばで見守ってあげることがだいじなのです。「眠るときにそばに人がいて見守ってくれている」という安心感は、大きくなってからでも心の中に残ります。
・歌をうたうのが苦手ならば、子守歌にこだわらず、「○○ちゃん、いい子ね、よくねんねしようね、○○ちゃん、いい子ね、よくねんねしようね」と、同じ言葉をくり返してもいいのです。「ねんねんねん、ねんねんねん…」でも効果あり。単調な言葉がリズムになると、赤ちゃんはとても気持ちよく感じます。
うちでは、見守れているだろうか。
子どもが二人いて、上の子も添い寝を希望している場合、どうしたらいいのか。
やっぱり川の字が一番いいんだろうなぁ。
部屋の改造、しようかな。
●お父さん
・お父さんの声とお母さんの声とでは、お父さんの声のほうが低く、赤ちゃんは、低い声やあまり抑揚のない話し方が好きではありません。だから、声のトーンをやや高めにするとか、あるいは、ふだん話しているときよりも大きめの抑揚をつけるなどの工夫が必要。
・スウェーデンの例では、産前産後一年間は育児休暇がとれるだけでなく、父親にも育児休暇が存在します。うらやましいことに、父親にも育児休暇を取らせないと会社が罰せられる法律があるそうです。また親保険という制度があり、休暇中も給料の六割ほどを受け取れる制度まであります。このことは、親と赤ちゃんがいっしょにいることが、いかに大切だと考えられているかを示しています。
さすがはスウェーデン。
移住先の一つとして候補に入れる…ことはないけど、
でも、旅行に行ってみたいなと思う。
●絵本
・赤ちゃん用の絵本として、角が丸くなっていて、ビニールコーティングが施され、しかもホチキスを使わないでとじているので、バラバラにこわしてもケガをしないものもあります。そういう絵本はときどきお母さんが読んであげて、ふだんはその絵本を身近においておき、赤ちゃんがかじろうが、投げようが、好きなようにさせてみましょう。絵本をオモチャの一つにしてしまうわけです。
本を大切に、とかいって、
投げたり踏んだりするのを赤ちゃんにまで厳しく禁止する親もいそう。
そんなことより、まず触れ合うことの方が大切なのだ。
●歌
・赤ちゃんの耳に聞きやすい、そして乗りやすい範囲というものがありますから、あまり速いテンポの曲や暗い感じの曲をうたっても、赤ちゃんは楽しくないかもしれません。
・子ども用のCDや赤ちゃん向けのカセットなどがたくさん出ていますから、それを買ってきて赤ちゃんに聞かせることも悪いことではありません。ただしそれをそのまま聞かせているだけにしないで、お母さんもその歌をおぼえていっしょにうたうようにすると、赤ちゃんはいっそう興味を示します。
・たまには赤ちゃんでも静かなときがほしいと思うのではないでしょうか。止めたくても自分では止められないオルゴールの音が、イライラした気分をつくることもあるかもしれません。お母さんは、「いま鳴らしているけど、もうすこしたったら止めてあげよう」という音に対する配慮もしてほしいのです。「お話テープ」や「お話CD」というものが多く売られているので、赤ちゃんの枕元にカセットデッキを置いて、エンドレスでかけっぱなしにしているお母さんも見かけます。これもメリーゴーランドと同じで、時間がたったらスイッチを消す配慮が必要です。単なる無機的な刺激だけでは、赤ちゃんの心を育てることにはつながらないのです。
とくに七田や久保田を読んでいる人に、ココ勘違いしている人、とても多そう。
無機的なデータの詰め込みをヨシと考えている人は、
実は子どもを虐待している可能性がある。
静かな時間を与えられずに、ADHDなんかになる子もいそうだ。
●公園で
・公園にはくり返しの言葉がいっぱい「チャプチャプ」「バシャバシャ」「ジャージャー」「サヤサヤ」「カアカア」「ジャブジャブ」「チャプンチャプン」「ジョワジョワ」「ザクザク」
・最近では、砂が犬や猫の排泄物で汚れているので、砂場で遊ばせるのは危険だと言われています。たしかに赤ちゃんは、一歳ぐらいまでは抵抗力がありませんから、あまりきたない砂場で遊ばせるのは考え物です。ただきれいな砂場でなら、六ヶ月くらいになったら砂と遊ばせて大丈夫。
いまは、排泄物云々よりも、放射能汚染とPM2.5が気になる。
はぁ。ため息。
●その他
・小学生や中学生のお子さんを持つお母さんが、「うちの子はあいさつもしなくて…」と嘆いているのを耳にします。こうした家庭の場合よく聞いてみると、両親が家庭内であいさつを交わしていないというところが多いのです。子どもは親の姿を見て育つのですから、親がそうしていなければ、子どもだってあいさつをしないのは当たり前です。