こころを射るキャッチフレーズの秘密

コピーの虎!
唸らせる一行!!

シュガーマンに学ぶところは多い。
でも、日本語を使いこなす日本人ならではの感覚 というものも、ある。
というわけで、日本人に学んでみようと思って手した一冊。


●コピー

・提案型「恋を何年、休んでいますか」(伊勢丹)
・意表をつく「史上最低の遊園地」(豊島園)
・主客転倒「男も妊娠すればいいんだ。」(オカモト)「女だって、女房が欲しい」(NTT)
・文法崩し「あなたなんか大好きです。」(西武百貨店)
・文字は楽譜と同じ 文章は声を出して読んで心地よいものでなくてはいけないし、文章は、美しい音から生まれたものでなければいけない。だから文章は、しゃべるように書かなければいけないのです。

今でも耳に残るコピー、コピーライターの仕事。
●ネーミング

・private ryan こういう言葉の使い方を、ダブルミーニングと呼びます。どちらも重要な二つの意味に掛けている、掛け言葉。
・昔の人は偉かった。文明開化で外来語がどっさり入ってきたとき、明治の人たちは 
  rocking chair を 揺り椅子
  lion を 獅子
  tabacco を 煙草
  fountain pen を 万年筆
 と訳しました。なんと魅力的な翻訳なんでしょう。
・朝ドラつながりでついでに言えば、三文字のタイトルがヒットするんですって。そういえば「おしん」「あぐり」「さくら」「ひらり」「きらり」…みんな三文字です。
・強力なインパクトを持ち / 記憶されやすく / 人々の口から出やすい ことが要求されます。そして「口に出しやすい」ということが、実はネーミングの重要なポイントで、その指標としてネーミングは、しばしばこんな言われ方をします。「お店の人が呼びやすい名前にしてよ」つまり、流通の段階で、その名前が使い勝手がいいこと。
・話しかけ言葉ネーミング どうして声に出して呼ぶのが照れくさいネーミングが氾濫するのか。口はききたくないのだけれど、温かく呼びかけて欲しいという矛盾した心理が、ネーミングの温暖化を促がしてきた。
・掛け算ネーミング 複数の言葉を掛け合わせて作る方法です。言葉の一部が重なっていることが多い。SONY × Network で so-net
・略字ネーミング 母音が入って呼べる形で作るほうがいいでしょう。
・記号ネーミング XY(ゼクシィ) AQドーナツ(タイヤ) QT(cutie)
・会話体ネーミング 「ごはんですよ」「写ルンです」「おーい お茶」

商品名、サービス名のネタとして。
明治時代の外来語の翻訳については、兄からも同じ話をきいた。
昭和以降の翻訳やカタカナ語は、語学力の低下なのかも、と。
●新聞と雑誌と広告

・普通、文章は「起承転結」で書け、と教わります。元はと言えば、漢詩の絶句の構成ですね。しかし、新聞も広告もその手法では書かない。この手法では読んでもらえない。伝えられないんですね。広告はどちらかと言えば「転起承結」でしょうか。つまり広告は、意外性のあることから書いて、まず、読者の心を掴む。もしかしたら、かったるい「起」は飛ばしてしまうことさえあって、「転承結」と一気にたたみかけなければ、読んでもらえない。一方、新聞記事は、「結起承結」です。こっちは読まれる前提で書かれている。
・1)記事は、まず「結」論から書く 2)その結論を引き出した一番の理由を書き「起」こす 3)その内容をさらに詳しく「承」わる 4)その話の展開、「転」回を書き連ねる
・ジョーンズは、東京の郊外の文化度の高い町、吉祥寺の女性たちのこと。
・雑誌 読者は、こんな楽しいユーモラスなキャッチフレーズに導かれて、本誌を買い、その内容とその意味ほ知り、共感してそのキャッチフレーズ自体を、ファッション財産として身に付けるのです。ああ、得をした。私は新しい行動指針を買ったのだ。と支払った定価以上に、彼女たちは満足するのです。
・NIKITA とにかく、キーワードがすごい。キャッチフレーズがはげしい。
・新聞はニュース=記事のために生まれ、附録として広告が入った。ところが雑誌は、商品情報が主役で記事がオマケ、という事情から誕生した。ここが根本的に違うところなんですね。

NIKITA 読んでみたいと思った。
さっそく今度買ってみようと思う。
黒川伊保子さんの「怪獣の名は…」を
座右の書にしているらしい。びっくりした。
つながってるところではつながっているものなんだな
と思った。

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