堀江貴文のカンタン! 儲かる会社のつくり方

すごいスピード感で生きている人。
この人は生まれてくるのが早すぎたのかな。
社会の方が彼に追いついていないような気がする。
出所して、今度はどんなことをしてくれるのか。

●起業せよ! 革命の呼びかけ

・私が何を嫌いかといえば、よく日本人が使いたがる、「それは○○ということになっておりまして…」という言い回し。何でそうなっているわけ? いつ誰がそれを決めたわけ? どうして現状追認じゃなくて「あるべき姿」を追求したらいけないの? そんな風に思う。そうした既定路線みたいなものを、全部見直したい。そういう考え方に、堀江社長の考え方もすごく近いんだ。
・なぜ一生懸命働いている若い人たちの給料が、年老いて労働効率も落ちていて感覚も古くなっている人たちの数分の一であることが当たり前の世の中なのか。
・現在の年金制度は明らかにねずみ講であり、既得権益を握る者たちが必死に詭弁を弄して、情報操作を行なっているだけである。明らかに若い世代は搾取されているのである。
・若者は今すぐこの既得権益構造から抜け出し、起業するか、あるいは起業する者についていくべきなのだ。

堀江の逮捕は、革命に対する老人たちからの反撃なのだと思う。
このことで起業熱が少し冷めてしまったところがあるけれど、負けてはいけない。

●起業適性

・もしあなたが会社員で、どこかの組織に属しているのであれば、周りの同僚や上司、部下たちを見渡してみてほしい。もし自分よりも優秀な人が、全体の半分以上もいるように思えるのだったら、起業はあきらめた方がいい。でも逆に、「オレよりも優秀なヤツは半分もいないなあ」と思ったら、大丈夫。あなたには起業の適性が十分にあると思う。

この条件だけで見れば、
私は20代のときからずっと、起業家向き(笑)

●起業準備

・学生時代、私の周囲にはアルバイトを束ねる「プロ学生」のような者がいて、企業を回って仕事を集め、その一方で大学ネットワークを使って学生たちを集め、仕事をあっせんしていた。例えば3万円で取ってきた仕事を1万円で学生に回すなど、粗利率は相当に高かったようだ。このビジネスも元手はほとんどいらない。設備投資も不要だ。元手のかからないビジネスはたくさんある。マッサージ業だってそうだ。出張マッサージなら、治療を施す場所さえいらない。資格と電話と体一つさえあれば、どこででも始められる。あるいはコンサルタント業、英会話教室などもそうだろう。英会話教室は場所が必要なように見えるかもしれないが、出張して生徒の家で教室を開いたり、中には駅前の喫茶店でレッスンを行なっている英語講師もたくさんいる。
・アルバイトの経験は、起業のためのテストマーケティングの第一段階だったといえる。仕事をしながら市場がどうなっているかを知り、業界内に人脈も培われ、そして営業のやり方をじっくりと覚えることができた。
・「今までのように会社の後ろ盾がなくなっても、こんな小僧に顧客は本当に仕事を回してくれるのだろうか?」そんな不安が私にはあった。そこで私は、本当にささやかな第二段階のテストマーケティングを行なってみることにした。つまり、仕事上で知り合った人に、フリーランスの立場で仕事をもらえないか頼んでみたのである。結果は上々だった。たったの二週間で、80万円もの仕事が入ってきたのである。これなら独立してもとりあえずは大丈夫だ。そんな自信ができた。よし、独立して起業しよう。私は決意した。
・一つだけ言っておくと、銀行やベンチャーキャピタル、公的機関などから融資や出資を受けようなどという考えは、最初から持たない方がいい。
・とにかく日銭を稼ぐことを第一目標にして、ウェブ制作やホスティングなどの事業に精を出したのである。流行の最新ビジネスモデルが一銭のカネも生み出さず、コストをどんどん吸収してベンチャー企業の経営を悪化させていくのを横目で見ながら、ウェブ制作やホスティングはきちんと毎日毎日、安定した収入を上げ続けてくれたのである。おかげでオン・ザ・エッヂの経営状態は、きわめて安定していた。
・本当は自分で複式簿記を覚え、会計全体が分かるのに越したことはないと思う。だが会計に対して知識も経験もない人間が、そこまで覚えるのはなかなか大変である。基本的には、カネの「入」と「出」さえ見ておけば大丈夫だと思う。
・どの税理士にも得手不得手がある。できる限り自分たちの事業に詳しい税理士を探そう。会社の業務内容が分かっていない税理士に、適切なアドバイスができるはずがない。
・バリュークリックはネット広告の世界で頭角を現しつつあり、そして当時はまだ設立されたばかりだった同社が近く日本での事業を計画しているという。私はその話を聞いてすぐに渡米シ、バリュークリック社を訪れて直談判してライセンス契約を結んだ。そして三週間後には日本でサービスを開始し、その年の11月にはバリュークリックジャパンを設立した。

結局、必要なのはテストマーケティングと人と少しのお金だけ。
あとは行動あるのみ、というところだろう。
そして、一度起業したら、あとは夢をおうばかりではなく、
泥臭い作業=日銭を稼ぐ努力も確実に。

●かけるべきコスト

・当時わが社では、ある人に非常勤の技術顧問をお願いしていた。月額15万円というけっこうな金額の顧問料だったが、この技術顧問は草創期のオン・ザ・エッヂにとっては、大変な強みとなった。
・それまて私が知らなかったような技術を使った発注も少なくなかった。そんなとき、とりあえず私は、「大丈夫です、できると思います」と受けてしまうのである。そして帰社してからあわてて技術顧問に連絡し、「すみません、こんな依頼が来たんですけれど、どうすればいいでしょう?」と、どう対応すればいいのかを事細かに教えてもらうのだ。そんな方法で、ほかのベンチャーが受けられなかったような仕事も含めてさまざまな仕事を受注し、次々の守備範囲を広げていった。
・技術的に難しい仕事であっても、いったん受けてしまって必死で頑張れば、知識や経験はどんどん追加されていく。

メンターとかアドバイザー、
ホリエモンのような人にもいたんだなと思うと、ちょっと安心できる。
全部自分一人でやる必要はないのだ。

●創業メンバー

・そもそも、本当に将来性があるのかどうか分からないような会社に、驚くほど優秀な人が来てくれるわけがない。もしあなたが仕事の能力が高くて周囲から一定の評価もされていて、それなりの高収入を得ていたとしよう。仕事で付き合いのある知人から、「今度社員3人ぐらいを集めて起業しようと思うのだけど、来てくれないだろうか」と誘われて、ほいほいとついていく気になるだろうか?普通はならないだろう。
・創業時に集めるスタッフとは、できる限りドライでビジネスライクな関係を保っておいた方がいい。会社が軌道に乗って成長してくると、創業時のメンバーの能力は、徐々に会社の間尺に合わなくなってくるからだ。
・創業メンバーを「仲間」として扱ってしまうと、後々になって手が切れなくなってしまう。
・以前、ある経済誌で読んだのだが、企業で創業時のメンバーが後に全員退職してしまうケースは全体の半分以上に達しているのだという。その理由は、明快だ。社長は営業を担当していることが多く、取引先やパートナーなど社外の人と会う機会が相対的に多くなる。一方で創業メンバーは、社長を補完する形で開発系や管理系の統括になることが多い。そうなると現場の社員と接する時間は社長よりもずっと多くなり、社長に対する不満を聞かされる機会が増えていく。だんだんと人間が中間管理職的に変化していき、社長と社員の板挟みになっていく。会社が成長すればするほど、社内の管理職に専念する傾向が強くなっていくから、視点はさらに内向きになっていく。最後は社員の側に立ち、社長と対立する一方の軸の中心人物になってしまう。一方で社長は外部にどんどん出て行くから、ますます社内を見ている創業メンバーとのビジョンの差異は広がっていく。対立は決定的になっていくー。

ジャスダック→二部→一部と、目の前でその成長をみてきたとある企業も同じだった。
だこらこの話、とてもよくわかる。
企業だけではなく、あらゆる組織に当てはまることなのかも知れない。

●お金の管理

・キャッシュインについて言えば、ストック収入(固定収入) とフロー収入(一時収入) のバランスを保つことが大切だ。もしストックに頼ってしまうと、今度は経営者や社員のモチベーションがどんどん下がっていく可能性がある。固定収入に安住してしまうのだ。「もっと頑張って会社を大きくするぞ!」というモチベーションを高めていくためには、ストックは半分程度にしておいた方がいい。
・取引先はできるだけ分散させることだ。自分の力で仕事を切り拓いていくのではなく、元請けの大企業の動向ばかりを気にして生きていくというのは、あまりにも情けないし、精神衛生上もよくないだろう。基本的に私の考え方は、一社あたりの売り上げが全体の20%を超えないようにするということだ。20%を超えてしまったら、他の取引先を開拓するなどして、分散させた方がいい。これはリスクヘッジの基本である。
・売り上げに対して健全な資本金の割合は40%以上
・デットエクイティスワップ 会社がスタートしたばかりで厳しい時代には、社長や役員に対して給料が全額払えないということが頻繁に起きる。そうなると、帳簿上は、会社が社長からカネを借りている「借入金」として処理されることになる。BS上は負債として計上されるのである。もしこの借入金を会社が社長に返済し、社長がそのカネで株を増資したとするとどうなるだろう。借入金はなくなり、代わりに資本が増えることになる。一石二鳥ではないか。

そういう意味では、自分の今の状態は、とても危険な状態だ。
投資をしていない多くのサラリーマンも同じ。
少なくとも一時収入と、別の固定収入を得る手段を早くつくらなければ。
また、デットエクイティスワップは、自分のところでも、やれそう。
おちついたら考えてみよう。

●社名と買収

・起業時の社名なんて、もっともらしい理由は付けていても、しょせんはハッタリである。そもそもその芸能人が子供のころから慣れ親しんでいる本名を捨てて仕事をしているわけである。だったらなぜ、芸能人に対して、「子供のころから慣れ親しんだ本名を変えて、抵抗はなかったんですか?」と誰も聞かないのだろうか。理由は簡単だ。芸名の方が、「売れる」からである。創業者だからといって、いろいろなことにこだわってばかりの経営をしていると、こんな単純な発想さえ浮かんでこない。

確かに。
こういうところをみると、ホリエモンというのは、
本当にとらわれがない自由な人だなぁと思う。
そしてそれが、頭がいいということ。

●その他マネジメント

・プレイングマネージャーとマネージャーというのは、執行役員と取締役の違いにもつながってくる。目の前に横たわっている仕事を遂行する能力が高いということと、経営全体を総合的に判断する能力というのは、イコールではない。自分の事業範囲しか見られない人間は、取締役には決してなれない。わが社では、執行役員と取締役を明確に分けている。執行役員には経験や実力に優れている人物を配置し、取締役には参謀的な人間を入れている。しかも取締役は経験ではなく、ビジネスセンスや発想が重視されるポジションだから、年齢もできれば若い方がいい。
・経営者にとって見れば、人件費はコストにほかならないから、一般的な物品調達と同じように、できる限り安く仕入れたいと思うのは当然だ。
・ところが上司は、私の質問にこう答えたんです。「自分で考えて」私は「えっ?」と聞き返しました。上司は再度、言いました。「広報なんていろんなやり方があるんだから、あなたが自分できちんと考えてやってくれればそれでいいんだよ」
・伝統的な大企業のように稟議や決済などの手続きは、キャッシュアウトの処理以外ではほとんど必要ない。必要なのは「ノリ」なのである。

大企業の文化は、自分には合わない。
本当に合わない。
かといって家族を犠牲にして働きたくもない。
ワーカホリックではないベンチャー というものを、
実現できないか、真剣に考えている。

●会社の意義

・これだけインターネットが普及し、ネットを介在したコミュニケーションが爆発的に増加している時代に、わざわざ人と人のつながりを会社の中だけに求める必要があるのだろうか。会社はあくまで仕事をする場所だと割り切って、自分が思い切り働いて能力を発揮し、その対価としてストックオプションも含めた高い収入を得る。それで十分ではないか。そして会社で得た収入を使って、自分の本来の居場所は別のところに作ればいい。それは幸せな家庭かもしれないし、趣味のサークルや、あるいはもっと規模の大きなコミュニケーションの輪のようなものもあるかもしれない。それは自分で考え、自分で選択していくものだ。
・上場して株式を発行することは、この複雑な利害関係をシンプルにする第一歩である。会社の周りにはお客様、株主、取引先、従業員、経営者などの利害の一致しにくい多数のステークホルダーが存在する。…解決するのは簡単だ。みんな株主になってもらえばいいのだ。成長企業であるうちは、中長期的な株式の値上がり益を享受してもらう。成長が一段落し、安定企業になれば配当金という形で株主還元すればよい。そうすればお客様は、その会社の起業の一口オーナーのようなものであり、商品に関して興味もわくだろうし、ライバル会社の商品に引けを取らないデキで価格も変わらないのであれば、株主である会社の商品を選ぶだろう。取引先もある程度の値引き要求に応じてくれるかもしれないし、従業員は株価の上昇、あるいは配当を期待して、無理な給料の値上げ交渉をしてこない可能性も高まるかもしれない。もちろん、100%解決はできないかもしれないが、かなり有効な解決方法であることは間違いないだろう。特に起業して間もないベンチャー企業にとっては、株式を利用して、キャッシュアウトを抑え、優秀な人材を獲得して、急成長するためのドライバーであるに違いない。私はこの、みんなが容易に株主になれる仕組みを普及させるために、東京証券取引所マザーズに上場している株式会社ライブドアの株式を、あえて100分割なとの大幅な分割に踏み切った。少しでも多くの人たちに、株主になってもらいたいからである。

会社を一つの手段として割り切るところ、気持ちいい。
私もこの部分、全面的に同感だ。
また、彼が株式分割を繰り返してきたことを悪く言う人もいるけれど、
本当に彼がやりたかったことについて、もう少し考えてみるべきだ。
その根底にある目的とか思想は、ほんとうに真っ当なものだ。

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