自分と子どもを放射能から守るには

今日からできる!キッチンでできる!
チェルノブイリからのアドバイス
放射能が心配な食品ばかり。どうやって食べよう?
「ベラルーシの部屋ブログ」で注目の原書、ついに完訳!

東北地方に住む人はもちろん、中部地方より東側に住む全ての人の必読書だと思う。
95ページ、絵入りでとても平易に書かれていてわかりやすい。
チェルノブイリ経験者のナレッジ。

●信頼できる基準値

・チェルノブイリゾーン
1.避難(特別避難)ゾーン : 原発周辺30km立入禁止区域
2.移住義務ゾーン : セシウム137 555000Bq/m2, 5msm/年以上
3.移住権利ゾーン : セシウム137 185000~555000Bq/m2, 1msv/年以上
4.放射能管理強化ゾーン : セシウム137 37000~185000Bq/m2, 0.5msv/年以上
・子どもの注意レベルは、体重1kgあたり20Bq 体内の放射能を測定するには、全身測定装置であるホールボディカウンタという特別な機会を使う。レントゲンやX線の測定器と違って測定による危険がない。
・ベラルーシ保健省「年間1msvの許容レベルでセシウムの値は、体重1kgあたり361Bq~433Bq。結果に差があるのは年齢層によって許容範囲が違うから。」
・ベラルド研究所「大人は体重1kgあたり200Bqが危険レベル。体重1kgあたり70Bqが要監視レベル。子どもは70Bqが危険レベル。20Bqが要監視レベル。0以外はどんな値も異常。」
・ICRPは、年間1msvの被曝によるリスクの大きさは、公共交通機関を利用することにともなうリスクと同程度であろうと見積もっている。自然放射線にともなう被曝も日本人の平均で年間約1msv。現在、日本政府が決めている食品暫定規制値の根拠は、食べ物を通じての年間5msvの内部被曝。
・ベラルド研究所「未成年が口にするものは1kg(1L)あたり37Bqを超えてはいけない

日本では、一括して200Bq/kgと500Bq/kgにざっくり定めてしまっているけど、
チェルノブイリでは、日常的に食べるかどうかなどの食習慣なども考慮して、
ものによっては20Bq/kgなどのものもある。
つまり、日本のザックリ基準はぜんぜん当てにならないゆるゆる。
これを信じていては、危ない。

●放射能時代のマインドセット

・被曝の原因において食品が占める割合は、算定方法によって差がありますが、70%~90%といわれています。
・自己から17年経った現在、子どもが被曝する原因の90%は食品から。
・1986年以降は身に染み付いた食習慣を変えなければならなくなったのです。あなたが自分の子どものお皿に温かいきのこ料理を盛りつけるとき、手を止めて考えてください。もしかするとこの一皿が子どもの寿命を縮めるかもしれないということを。あるいは子どもを病気にするかもしれないということを。のちに、わが子を目にしてくり返しため息をつき、何のせいでこんなことにと憤懣し、助けを求めて駆けずり回る…などということがあなたの身の上に起こらぬよう神に祈ります。

これがもっとも大事。
面倒がらないこと。

●掃除

・靴底の水ぶきをする。チェルノブイリの原発事故の際は、避難先で靴に測定器をあてると、高い値が出て靴を没収されることが多かった。
・庭の土も測定する。
・家そうじはマスク(妊婦はゴーグル。傷はふさいで)水ぶき掃除する。

今年の大掃除は除染を意識しよう。

●食事の注意1 放射能の排出

・放射能汚染地域産の食品でも、企業や食品加工工場が生産している食品は、個人が菜園で育てた作物や自然の中で育った天然物(野生動物の肉、河川や湖で釣った魚、ベリー類、きのこ)より放射能が少ない。その理由は、企業や加工工場では原材料の入荷時と食品の出荷時の2回、放射能の検査をしているが、自家菜園ではそういった検査がほとんど行われていないから。
・腸に食物繊維が多い状態だと、セシウムがより吸着され便とともに排出しやすくなる。ペクチンやセルロースやアルギン酸、リグニンなどいろいろな種類がある。アルギン酸は海藻類に、ペクチンはくだものの皮、リグニンはココアに多く含まれる。
・ピタペクト

●食事の注意2 乳製品の注意

・乳清とそれ以外の乳成分が分離されると、牛乳に含まれる多くの放射性物質が乳清のほうにいく。
・もっとも危険な食材は、牛乳と、森で採取した天然食材
・乳清(ホエー)は絶対に摂取しないこと。ヨーグルトの上部に浮いている上澄み液。
・牛乳
→ヨーグルト(乳清に放射能が移行)
→生クリーム(1/6~1/4に減)
→カッテージチーズ(1/6~1/4に減)
→バター(1/10~1/8に減)
→ハードタイプのチーズ(1/10~1/8に減)

●食事の注意3 野菜の注意

・放射性セシウムは「水に溶けやすく、油脂類とは結合しない」特徴がある。
・キャベツは表面の葉を3、4枚取って捨てるだけで検出されていた放射能を1/40にまで減らす
・にんじん、かぶは地上部分に出ている茎や葉を取り除くと1/20~1/15までに減らせる
・ねぎ、玉ねぎは根の部分も大きめに切り落とす
・じゃがいも、トマト、きゅうりの放射能は流水でよく洗うだけで1/7~1/5までに減る
・さらに、きれいに洗ったじゃがいもの皮をむくと、放射能が1/2に減る
・野菜は塩水漬けや酢水漬け(マリネ)にするとさらに放射能が流れていく。その漬け汁は必ず捨てる
・むかずに調理したり食べたりできる野菜やくだものでも皮をむく
・野菜はゆでこぼす。塩水でゆでることで放射性物質がゆで汁に出て除去しやすい野菜もある。ゆで汁は必ず捨てて流水で洗う。切り口が多いほうが効果大

●食事の注意4 肉と魚

・豚肉のほうが牛肉や鶏肉に比べて少ない。野生動物の肉がもっとも危険で暫定基準値の10~100倍の放射能が検出されることがある。
・肉をゆでて放射能を減らす場合は、8~10分沸騰した状態でゆでると半分の放射能が肉から出ていく。ゆで汁は捨てる。
・魚もセシウムが蓄積されやすい内臓部分や頭部、えら、皮は取り除く。皮がむきにくい魚でも皮をむく。
・カキとメキシコエビによる日本の研究では、ストロンチウム90は、水洗いで10~30%、3%の食塩水で30~70%が除去される。
・魚は2%の塩水に一晩さらすか、短時間の場合は数分間ゆでこぼす。
・安全な小魚はどんどん食べて骨にカルシウムを蓄えておく。カルシウム不足でスカスカの骨には、ストロンチウムが入り込みやすくなる。

●食事の注意5 穀類の注意

・穀類は、もみ殻を脱穀して取り除くと1/15~1/10までに減らせる
・放射性物質は胚芽に集まる。玄米→白米でストロンチウム90は80~90%除去。セシウム137は65%除去される。

胚芽米の方がいいなんて、
いってられなくなった。

●食事の注意6 その他

・積極的に放射能を取り込もうとする植物は、苔、豆類、穀類、また菌類ではきのこや地衣類、藻類など
・中国茶に今も伝わる、一煎目を捨てる「洗茶」捨てる一煎目にお茶のセシウムが溶け出して放射能ダウンが期待できる。
・汚染されたきのこの場合、軸より笠の部分に放射性物質を多く含んでいることが多い。

食事の方針については、
別表にして妻ともシェアしよう。

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