レバレッジ・シンキング

無限大の成果を生み出す4つの自己投資術
労力・時間・知識・人脈にレバレッジをかけろ!
少ない労力で大きな成果を生み出す最強・最速の仕事術

●成功哲学オタク

・ただ一つ注意してほしいのは、パーソナルキャピタルには目もくれず、マインドだけ高めてしまう人がたくさんいるということです。そいう人は、自己啓発をテーマにしたビジネス書を多読していることが多いようです。マインドが高まってもパーソナルキャピタルを増やす努力をしないから、思うような成果が上がらないのです。マインドは資産ではありませんので、残念ながら空回りだけしてしまうのです。思いきり車のアクセルを踏んでいるのに、「労力」「時間」「知識」「人脈」というタイヤが四つとも外れているために、前に進んでいないのです。成果が上がらないとわかると、がっかりしてマインドは下がります。そして、またしばらく経つと別の自己啓発書を読んでマインドが上がります。成果を上げるための自己啓発が、自己啓発のための自己啓発になってしまっているともいえるでしょう。再び思いきりアクセルを踏むのですが、タイヤはついていないので結果は同じです。これの繰り返しなので、マインドは上がったり下がったりしているのです。まるで依存症のように自己啓発書を読みあさっているのですが、次第にその効果は薄れていきます。ですから、パーソナルキャピタルとマインドは兼ね備える必要があるのです。

この説明・喩えはとてもわかりやすい。
マインドがあがると、実行・実現していないのにそれだけで満足してしまいやすいから、
これは本当に気をつけなくてはならない。
実践・行動がなくては、全く意味がないのだ。

●ゴールを明確にすることの意味

・成功者の書いた本を読んでいると、「目標を紙に書いておいたら、新たな仕事が舞い込んできた」とか、「偶然にも必要な人に出会うことができました。それから仕事が生まれ、現在の自分があるのです」といった記述に出会います。しかし、これは偶然ではありません。実はこれはカラーバス効果であり、成功者がライフデザインや仕事の課題を描いていたことを示しています。目標、課題、自分のやりたいことが明確だったといってもよいでしょう。ゴールを描いていると、与えられたチャンスを敏感にキャッチできます。仕事や出会いのチャンスに気づけたのです。チャンスは誰にでも均等にあり、それに気づけるか、気づけないかは、どれだけ明確にゴールを描けたかにかかわってきます。
・あなたは、初めての目的地に出かけることになりました。さて、どのように車を運転するでしょうか。以下の3つから選んでください。①とりあえず車を走らせながら、標識を見て進む。 ②地図で近道を調べてから進む。 ③カーナビで最短時間で行ける道を検索していく。ほとんどの人が地図やカーナビを使う②か③を選ぶのではないでしょうか。そのうちより効率的なのは③です。カーナビというテクノロジーに投資をすることで、目的地まで最も効率的に到着できるでしょう。ところが、人生やビジネスにおいては、③を選ばない人が多いのではないでしょうか。むしろ①を選んでいる人が多いように思います。アナログであろうとデジタルであろうと、地図は最大の前例です。さらにレベルアップした知識を入れて効率化する人も多いのでしょう。こうしたことは誰でもやっていることではないでしょうか。しかし、仕事や人生となると、近道である前例を学ぶために事前調査をしない人が多いのです。

意識が自動的に必要な情報を拾うというのは、この後に読んだ、苫米地氏のスコトーマの話にも通じる。
また、カーナビの喩えもとてもわかりやすい。
確かに、人生を行き当たりばったりで生きている人、とても多い。
力を入れて最善の計画をするからこそ、予期せぬ出来事が、予期せぬ出来事としての意味を持つ。
でも、何も計画のない生き方をしていたら、それは「予期せぬ出来事」にはならない
ただ知らないうちに通り過ぎていく出来事、として意識に何も残らない。
どんなに計画をしても必ず予期せぬできごとは起こるのだから、
計画をしてもつまらない なんてことには絶対にならない。
むしろそうするからこそ、どんな計画外・想定外の事件が起こるのかを、楽しみにできる。

●ビジネスパーソンにとってのトレーニング(自己投資)

・学習・研究はビジネスパーソンにとってのトレーニングといえるでしょう。プロスポーツ選手の場合、トレーニングと試合に費やす時間の割合は「四対一」程度といわれています。ところが、ビジネスパーソンは、「学習・研究」の時間が一日10分であるにもかかわらず、毎日10時間程度は仕事をしているのですから、学習・研究(トレーニング)と仕事(試合)に費やす時間の割合は、「一対六〇」程度になります。これは、明らかに練習が足りない状況で試合に臨んでいることになります。逆にいうと、競争が激しいスポーツでトップクラス入りするのは、とても大変ですが、多くのビジネスパーソンが練習不足なのですから、少しでも練習すれば頭一つどころか、かなり抜け出すことが可能になるのです。ビジネスでうまくいっている人は、スポーツ選手のように絶えずトレーニング=自己投資をしているのです。
・貯蓄をする場合、貯蓄目標を先に決め、給与天引きで別口座に自動振込として、残りを使うようにするとお金は貯まっていきます。時間もそれと同じです。時間割をつくってブロックして、自己投資の時間を決めてしまえば、残った時間で仕事をしようという発想になります。わたしの場合、朝の二時間は本を読むという自己投資の時間にあてているので、確実に本を読めます。
・グーグルの使い方などは一定の時間をかけて学ぶ必要があります。これは投資です。

時間をお金と同じように扱うというこの考え方、私もずっと思ってたこと。
とてもしっくりくる。先に投資時間を天引きするという考え方、大切。

●習慣の力

・意識的な行動は続かないことが多いのです。意識的に行動しようとすると、「やる、やらない」で悩んだり、続かなくなることもあります。しかも、やらなかったときには大きなストレスを感じます。ですから、仕事でも役に立つことは習慣にしてしまい、何も考えずに続けられるようにします。やり始めるまではおっくうでも、いざやり始めてしまえばできたという経験があなたにもあるのではないでしょうか。何も考えずに続けられるということは、非常に便利です。さらに、習慣として継続することで、さらにレバレッジがかかってきます。これは銀行預金の長期積立の複利効果のようなものです。
・人間が変わる方法は3つしかない。1つは時間配分を変える。2番目は住む場所を変える。3番目はつきあう人を変える。この3つの要素でしか人間は変わらない。最も無意味なのは「決意を新たにする」ことだ。(by大前研一『時間とムダの科学』)

チェックリスト化して自動化するとか
私ももう少し工夫が必要だ。

●ToDoとTaskの違い

・わたしはやるべき仕事を、他動詞的に「やらされる」という語感の「ToDo」ではなく、「自発的に請け負った仕事」という意味のある「タスク」という言葉を用いています。
・ToDoは「やらなくてはいけないこと」ですが、タスクは辞書によると、「自発的に請け負った仕事」なのです。アクティブとパッシブの違いです。さらにいえば、浮かんだ優先順位はつけません。人生を通してやりたいことが決まっていれば、余計なタスクは思い浮かばなくなってきます。それができない、あるいは優先順位の低いタスクが思い浮かぶのは、目標が明確になっていないということなのでしょう。
・締切がなければ、やることに際限がなくなり、永遠に続けることになってしまいます。残それた時間が一時間と五時間であっても、単純に成果が五倍になるというわけでもないのです。

私もこの本を読んで知った瞬間から、
日頃読んでいた「ToDo」を全部やめて、「Task」にした。

●パーソナルトレーナー

・ゴールドマン・サックスのリーダー養成担当のスティーブ・カーは、仕事に対するフィードバックがないのは、「ピンの見えないレーンでボウリングをやるようなものだ」「結果を把握しないで仕事をしていると、2つのことが起こる。一つには上達しない。もう一つに、どうでもよくなる」と、話しています。わたしにとってもパーソナルトレーナーの存在はとても大きいものです。
・アドバイザーに完全に依存してはいけないのですが、意思決定は自分に留保しておき、定期的に見てもらうことで、自分の方向が間違っていないかを確認します。パーソナルトレーナーという発想で、フィードバックをしてくれるアドバイザーをつくることはとても有益なのです。
・パーソナルトレーナーは身近にいることがベストですが、そうでない場合は、セミナーや通信教育でもよいでしょう。自分が理想とするセミナー講師に定期的に会い、質問をすることによって、同じ効果を得られます。また、通信教育では課題を提出すると必ずレスポンスがあります。それはフィードバックなのです。ただし、アドバイザーの人達には気をつける必要があります。アドバイザー選びの基準は実践の経験を持っているかどうかです。
・経験に基づいた意見は大いに参考になるはずですが、逆に、実践したことのない人が言う評論家的な意見はあなたの進路を間違って誘導してしまうおそれもあるのです。ですから、アドバイザー選びには労力をかける必要があります。友人や身近にいる詳しそうな人にアドバイスを求めるケースは多いのですが、その人が意見として言っているのか、実践した知恵として言っているのかは見極める必要があるでしょう。

親戚のおじさんや、サラリーマンの同僚のアドバイスを受けてはいけないというのは基本中の基本だけど、
セミナーや通信教育をアドバイザーにするというのは、なるほどと思った。

●肉体のトレーニングの価値

・土日はゴロゴロと寝て過ごすという人がいます。ですが、それでは疲れは抜けません。リズムが崩れてしまいますし、月曜日にエンジンがかかりにくくなります。トレーニングに行ってみると、疲れがとれるということに気づきました。身体を動かすことによって疲れは抜け、月曜日のしごとへの良い影響を、身をもって感じたことがありました。

確かに。

●その他

・本と一緒にわたしが『V字回復の経営』を読んで作成したレバレッジ・メモも渡しました。メモの一部には、こんなことを書きました …これによって私が本の内容の、どの部分を重要と考えているかを伝えることができました。ただ、「この本はいいから読んでおいて」と手渡すよりも、焦点を絞ることができます。
・ウィンストン・チャーチルの言葉として、「昼食と夕食の間に、必ず仮眠をとるべきである。これは欠かせない。日が高いうちに寝てしまっては時間の無駄? そんなことを考えるのは、想像力の乏しい馬鹿者だ。寝ることによって、失った時間以上のものを得ることができるのだから。一日で、二日分を生きることになるのだから。二日は大げさだとしても、少なくとも一日半は確実だ」

この本の渡し方・推薦の仕方は、とてもいいなと思った。
今の私なら、溜め込んだレバレッジメモがたくさんある。
だから、人に進めるときに、この方法ができそう。
今までそうしてこなかったことが悔やまれる。
これからは、必ずそうしよう。