商売の原点 – 鈴木敏文

販売の技術

私は、数年前まで、流通業界で働いていた。
でも当時は、その会社の本業であるビジネスそのものに興味がなかった。
ネットで商売をするようになって、
とくに、小売業のMindSetが結構役に立つことを感じ、手にとって見た。


あの時、なんとなく感じていた文化と雰囲気は、私の根底に自然に浸み込んでいたようで、今とても役立っている。
本として言語化して理解すると、直感としての理解が、頭での理解で補強される感じだ。
ただし、人々の欲望に訴求するビジネスは、そろそろ終焉を迎えるような気がする。もちろん、Needsにフォーカスすることは大事。でもWantsを「かきたてる」系のビジネスの結果、世界は壊れつつある。このことを考えるとき、
・データと分析
・販売心理学
に加えてもうひとつ、重要で大切にしなければならない顧客心理があると思える。
この本の中でも

政府の政策や行政のやっていることがうまくいかないのは、
消費が心理学の分野だということがわかっておらず、
いまだに経済学の分野だけで考えているからでしょう。

とある。
ここでいう心理学が、操作主義の心理学であれば、もううまくいかない。
ここでいう心理学が、価値観への共感に基づくものであると捉えられれば、
これからもうまくいくだろう。
このことに気づいて変化できない流通は、終わってしまう。
自分は、新しい時代の販売をしたいと思った。
そして、もうひとつ。
やはり私は、規模のビジネスや大きな組織は、持ちたくない。
その思いをこの本を読んで、再確認した。

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