スローセックス実践入門

真実の愛を育むために

ずっとこの人に興味があった。
ようやく手にした一冊。
山田鷹夫の超愛にも通じるものがある。


●Mindset

・「ペニスさえ大きければ女性を満足させられる」というペニス至上主義は、「お金さえあれば何でも手に入る」と思い込んでいる拝金主義と等しく愚かなことです。
・モデルのような美貌の女性とセックスをしたのだけれど、ちっとも楽しくなかった、というのはよく耳にする話です。見た目の美しい女性は、何の努力をしなくとも男性が次から次に寄ってきます。そのため、セックスがマグロ化してしまう傾向が強いのです。これはイケメンも同じ。そして、私が調べたかぎり、巨根男性は、著しく ”何の努力もしない” 傾向が強いのです。
・男性と女性は、まさに火と水の性質そのものです。ヤカンに入った水をガスバーナーで一気にあぶっても、ミスはなかなか沸騰しませんね。火の性である男性が、じぶんの性質のみに従い ”強い火力”=”男らしさ” だと勘違いし、一気に燃え上がろうとするから、女性の性を沸騰させることができないでいるのです。
・同じ射精でも、すごく気持ちよかった ”満足のいく射精” もあれば、あまり気持ちよくなかった ”虚しい射精” もありませんか?この違いが起きる原因が、”イク” という爆発現象の直前までに溜まっている性エネルギー量の違いにあるのです。”イク” は「目的」ではなく、セックスの醍醐味である ”感じる” を楽しんだ二人へのご褒美という「結果」なのです。
・たとえば女性とキスをする時、あなたは女性の唇をどれほど注意深く観察していますか?
・女性の性感は味覚とまったく同じ理屈が当てはまるのです。濃い味付け=強い刺激は、女性の性感脳を鈍化させていくだけのとても愚かな行為だということです。普通に味付けされた料理に砂糖や辛子をドバドバかけて食べていたら、本当に豊かな食生活が送れないように、豊かなセックスライフも送れません。
・キスという行為を、「唇(舌)による、唇(舌)の愛撫」と捉えるということです。「強い刺激ほど感じる」というのが男性の誤解であると書きましたが、これと似たような理屈で、とにかく激しいディープキスをすれば女性も興奮するというのも、男性の勝手な思い込みです。女性が、特にセックスの導入部では、恋愛映画のワンシーンのような情緒的な美しさを求める生き物だからなのです。あなたとのキスが、たとえ100回目でも、女性は、初恋の相手とはじめて交わしたキスのような新鮮さを求めているのです。

ペニス至上主義と拝金主義の喩え、
水と火の喩え、性感と味覚の喩え、
どれもとてもわかりやすい。
そしてまた、女性がキスに求めるものが、
恋愛映画のワンシーンのような情緒的な美しさであるという話、
それから目的と結果を取り違えるなという話が、とても印象的だった。
●テクニック

・日本人の女性にアンケートをとると、八割以上が、”クリトリス派” と答えます。このあまりにも高い数字は、さらには、セックスで本当の快感を与えてもらえない女性たちが、悶々と自分の指で自分を慰めている逆説的な証明です。私の場合、クリトリスを愛撫するのは、セックスが始まってから最低でも30分以上後です。全身の性感帯を隅々まで愛撫し、その総仕上げとして、最後の最後にクリトリスを愛撫するのです。すると、女性はどういう反応を示すと思いますか? クリトリス以外の性感帯を十分に愛撫される前と後では、同じクリトリスでも、その感度は数十倍、数百倍も違うのです。
・「最初はソフトに、徐々にハードに」という言葉が、あたかも原理原則のように思われていますが、これは間違いです。正しい愛撫法は、”最初から最後まで超ソフトに” です。指や舌のピッチを上げるのは、女性がオーガズムを迎えるその直前だけだと心得てください。超ソフトタッチの継続は、場合によっては、女性がイクまでの時間を遅らせますが、それでいいのです。
・よく、「『濡れ』が挿入OKのサイン」などといわれますが、これも間違っています。これはもう、女性が今どれくらいの官能レベルにあるのかを、確認するしかありません。
・膣はペニスを受け入れると、そのペニスの大きさや形が立体的にフィットするように、形状を変化させ、そのペニスの大きさや形を形状記憶させるのです。膣が感じるための準備なのですが、この作業は、ペニスが静止した状態のほうがスムーズに行えます。それが、入れた途端にピストン運動が始まると、膣の中が掻き回されたような感覚になり、膣も女性の心理状態も安定しないのです。
・ローションは使用しません。マッサージ用オイルのほうが、はるかに亀頭の性感にマッチした摩擦係数を得ることができるからです。
・唾液を潤滑油代わりに使う男性が多いのですが、これも今日からやめましょう。唾液はすぐに乾きますし、乾いてくると不快なにおいを発し、きれい好きな女性の気分を減退させます。
・背面の愛撫が腰からスタートするのは、腰には ”仙骨” という性エネルギーを造成し、蓄積するツボがあるため。足の愛撫をつま先、ふくらはぎ、太腿の順に行うのは、性エネルギーを下から上、子宮方向に流すことで、より女性の感度をアップさせるためです。
・パームタッチ愛撫法 基本は、手のひらの窪みの部分を女性の肌にピタッと密着させることです。手のひら全体が ”吸盤” になったようなイメージを持つといいでしょう。
・二点同時愛撫法 / 陣取りゲーム式愛撫法
・指と口のどちらが有利でしょうか? 器用さと性エネルギーの放出量の二点において、女性の性感帯を愛撫するのにもっとも適しているのは、指先だということになるのです。オーラルの場合、どうしても顔が相手のカラダに接近してしまうために、愛撫の時に大切な、「女性の反応を目で確かめながら行う」という、”反応目視” が中途半端になってしまうということです。
・アダムタッチ 楕円運動の理由 一つは、女性は「規則正しい動きに安心する」生き物だということ。二つ目は、女性が、次に指がどこを触るかを予測できるということ。等間隔に並んでいる五本の指先を動かさない / 右回り / 秒速3センチ
・振動による四つの愛撫

口より指先だという話、
唾液よりローションだという話、
濡れはサインではないという話、
振動の話、
どれも今まで正反対に理解していたことに驚く。

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