チベット医学

身体のとらえ方と診断・治療
人はなぜ病気になり、どのようにして治るのか
ダライ・ラマ法王の元侍医が語るチベット医学の「基本書」

チベットの医学がどのようなものか、俯瞰することができた。
色々な学びがあった。


とりわけ、以下がとても興味深かった。
・食養、食餌とでもいうべき各食物と三体質への影響に対する分析、
・脈診とはどういうものかの説明
・尿診とはどういうものかの説明
・季節と発病などの三体質の関係
・仏教における臓器移植と献血のとらえ方
・チベット式の断食行の具体的なやり方(p255)
・回春(アンチエイジング)に有効なチューレン薬についての記述
・仏教における外科手術に対する考え方
脈診は、生半可な知識でできるものではなく、相当な訓練がいるだろう。
自分で実践するという意味ではなくて、それを「受けてみたい」と思った。
尿診は、もちろん細かいところの判断はできないが、
スキルというよりは知識の世界なので、概要ならみてみるのもおもしろいかも。
また、本筋とはそれるが、
「身体の根の樹」「診断の根の樹」「治療の根の樹」であらわされた図は、
さながら、マインドマップにおける記憶の仕方に通じるものがある。
まったく、あれの原点なのではないかとすら感じる。とても理解しやすい。
■全般

そもそも医学は仏教を学ぶものが習得すべき五つの学問(五明)のひとつです。

また他のところで、医師はその職業の実践だけで、
同時に六波羅蜜の実践が可能となるという記述があった。
なるほど。

三番目のテキスト『秘訣タントラ』は15の編、92の章から構成されています。
ここではルン、ティーパ、ペーケンの乱れによって生じる101の病と、これらの病の主因、補助因、症候、治療法 — 患者にはまず食事療法と正しい生活態度が処方され、それが効き目を現さなかった場合には、投薬する — を扱います。

まずは食事療法と正しい生活態度。
そう、いきなり投薬をするわけではないのです。
●脈新

女性の腎臓脈を調べることによって、妊娠しているかどうかを判定することができます。女性が妊娠しているなら、その脈は「突き上げ」「うねる」感じになります。
右の腎臓脈が強いならば息子が生まれ、左の腎臓脈が強いならば娘が生まれます。

規則正しく、なんら病のない命脈が連続して100回うつなら、百歳の寿命を、50回うつなら五十歳の寿命わ意味します。つまり命脈一回につき一年の寿命を意味するのです。

とても興味深い。
実際に自分で多くの人をヒアリングして確認できたら..
とてもおもしろいなと思った。
■普段の生活スタイル

寿命を延ばし、病から身を守るためには、体のさまざまな場所に宝石をつけるとよいでしょう。

この記述は以外だった!!

日中入浴をしすぎると、水そのものがルンの乱れを促進します。
性的な活動が少なすぎても、別に問題は起こらないと思います。
ただし結石ができる可能性はありますが。

この考え方の意味は、体の滋養分の分解のフローをみるとわかる。
ということは、修行者は結石ができないような食事の工夫をする必要があるわけだ。
●美容につながること

そして母親が乳を与える前に、少量の蜂蜜か糖蜜を加えた溶かしバターを、ティースプーン約一杯、新生児に与えます。このような習慣のために、チベット人はこれほど脂ぎっており、皮膚も輝くばかりの色艶を保っているのです。

女の子の場合には、ちょっとこのチベットの文化を真似てもよいかも?
●食事

数日を経た残り物は、胃の消化の火を消してしまいます。一般的に、24時間を経た食物はみな「気が抜けた」と考えられています。たとえ冷蔵庫の中にしまっておいても、冷えたために食物の気が抜けてしまうのです。

痩せたい人は、食事の前に水物をとり、食後に水分をとらないのがいいのです。
逆に太りたいなら、最初に食事を食べ、その後に水物をとります。

概念を理解できたら、
とくにp255の表は必見だ。

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