家計にやさしくて住宅のプロがうなる家づくり
今まで家が不当に高かったカラクリ教えます
あきらめないで!!
平さんの原点に位置づけられる本。
家を建てる前に読んでおきたい一冊。
●住宅会社の比較
ハウスメーカー : 粗利益40%
工務店 : 粗利益20%
大工さん : 粗利益15%
・見学会を頻繁に行っている会社は大丈夫、信用できます。見せられるということは、自分の仕事に自信を持っているということだからです。顔を見せないで契約しようとしている会社は要注意です。
・ハウスメーカーのデメリット
営業マンが短期間でいなくなる。欠陥住宅という言葉を出すとすぐに裁判にする。契約すると営業マンの態度が豹変する。設計変更が難しい。手付金が高い。解約金はさらに高い。できていないのにお金を要求する。建築中の家をセールスマン同伴でなければ見せない。職人と口をきけない。引渡し時にどんな理由があろうと100%入金しないと住めない。自由設計と言っていたのに、自由度が少ない。特殊な工法なのでトラブルが発生した時に、素人にはどこがトラブルなのか原因がわからない。モデルハウスのような家が建つことはまずない。実際に完成した時にモデルハウスとのギャップに泣く。工事をそっくり外注に丸投げするメーカーが多い。購入者に設計図面を見せないケースがある。
・設計士のマッチポンプ商法に注意。(欠陥を大げさに指摘→修繕で金をとる)
・設計士は、間違っても、ハウスメーカーを攻撃はしません。なぜなら、ハウスメーカーは自社の住宅情報を公開していないので、何がどうなっているのか、どこがどう悪いのか外部からは一切わからず、攻撃しようがないのです。
悪い噂が立つと食っていけない工務店、逃げられない場所にいる地元密着の工務店に、
腕のいい職人がいるかどうかを実際に調べて、木造軸組工法でつくってもらう。
というのがよいかもしれない。
デザイナーズ住宅でも、売却時は大幅に価値は下落する。
●坪単価のマジック
・良い会社は、契約前に引渡し価格の話をします。そこで、家本体以外にかかる費用を文章で説明してくれます。
悪い会社は、契約前にはチラシにある本体価格のみで話を進め、契約後にその他にかかる費用を提示するのです。
・良心的な住宅会社は「あったほうが便利。だけど、なくても問題なし」というものをオプションにしています。
悪徳住宅会社は「ないと困る。なければ住めない」というものを理屈を付けてオプションにしています。
・面積はメーターモジュールの方が尺モジュールに比べ約20%大きくなります。
・延床面積と施工床面積 施工床面積で計算した方が、坪単価は安くなるのです。
・わけのわからない現場経費や運搬費、営業経費などの言葉が計画書に書いてあるのを見つけたら、「これはどういう金額ですか? なぜこの値段になるんですか? 一つずつちゃんと説明してください」と聞いてください。
結婚式会場などの高額商品はみんなこれと同じだ。
弱みをも持っていると、付け込まれるのも同じ。
この辺は慎重にいかなくては。
●注意すべきこと。騙されないように。
・普通の人が家庭を崩壊させてしまう原因は、無理して家を建てた時か、脱サラした時
・無理して家を建てたばかりに、子供を遊びにも連れていけない。ローン返済のために、奥さまが夜のアルバイトに出なければならなくなった。そんなつらい思いを味わってほしくないと思っているだけなのです。
・家づくりでババを引くのは
1)ブランドが好きな家族
2)スーツ姿の青年が好きな奥様
人に対して見栄えの良さを求める人は、家づくりでも見栄の良さを求めるからです
3)「任せるよ」が口癖の夫
・その業界だけの常識 = 私たちから見るとおかしなこと
例えばアパートを借りる時、貸す側は敷金・礼金・前家賃を請求できることが業界の常識なっています。敷金はいいとしても、礼金とは何なのか?なぜ家賃は前払いなのか?貸主がお金を徴収するための口実としか思えません。そもそもこちらがお客なのになぜ大家にペコペコしなくてはならないのか?
病院も同じです。患者はお客のはずです。しかし医者は診察の予約時間を入れておきながら患者を何時間待たせようが、まったく平気な顔をしています。自分は先生、患者は患者。これが病院側の常識なのです。
・誰も自分に都合の悪いことは言いません。都合の悪いことは秘密にしていたほうが後がラクだからです。「これが業界では当然なんですよ」と言われれば、納得できなくても「そうですか」と返事するしかないわけです。
・悪質な住宅会社になると「当社指定の金融機関」などというあいまいな表示をすることで、手付金を返さない場合があります。
・重要なのは、住宅会社がこの瑕疵に関する保険に加入しているかということです。保険に加入していないと、小さな会社は何かの欠陥が見つかったとき、それを修理してきちんとやり直すお金がありません。
自分が直感的におかしいと思うことはおかしいのだ。
「仕方ない」とか「この業界ではこれが常識だから..」などと
相手側の立場で知ったかぶりをするのは、洗脳されている証拠。
諦めるという感覚が、そもそも、大きな間違いだったんだ。
売り手とケンカするぐらいでちょうどいい。
●モデルハウス
・モデルハウスは別名「悪魔の住む館」と呼ばれています。
・モデルハウスは、それぞれの会社が自社PRのために建てたものなので、叶姉妹か美輪明宏あたりがでてきそうな、ゴージャスな家がほとんどです。テレビや雑誌に登場するような家は、プロのコーディネーターが少しでもセンス良く、イメージ良く残るように、こだわったインテリアにしています。生活する上で必要な備品がないのですから、広く見えて当然です。
確かに。
幻想でセールスされないようにしないと。
●工法はツーバイフォーより木造軸組
・ロサンゼルス地震で倒壊したのは、みなツーバイフォーの家でした。それはそうです。木造軸組工法の家など建っていなかったのですから。
・シックハウス症候群。そもそもの原因は、ベニヤの接着剤から放出される化学物質(ホルムアルデヒド)と考えられています。ベニヤ板を使用するのは、主にツーバイフォー工法やパネル工法の家です。カラッと爽やかな気候が特徴のアメリカやカナダなら文句は言いません。でも、ここは日本です。気候がまったく違う、自然環境も違う、ジメジメとした高温多湿の日が続く日本で、外国で生まれたこの工法をそっくりそのまま取り入れるなんて、おかしいと思いませんか?
・技術が低かったり、腕のいい職人のいない住宅会社にとっては、ツーバイフォーやパネル工法は「のどから手が出るほど」手がけたい工法なのです。
・安心して暮らすことができるのは、木造軸組工法の家です。
・ベタ基礎をお薦めします。
確かに自分が見てきた「いい家」と感じるところは
みんなこれだった。
●その他
・アパートになくて一戸建てにあるものがあります。なにかわかりますか?それは、庭です。家庭という字を思い出してください。家と庭と書きます。
・プロとは、心の中に世界で一番きびしい自分という顧客をもつこと
田坂広志さんの言葉が引用されていたり、
巻末のリストでは藤沢久美さんや加藤諦三さんの本も参考文献にあがっていた。
紹介されたわけじゃないのに、自然と、読んでいるものが近づいていたんだな。