10歳からの親業

親と子の問題を解決する「聞き方」「話し方」

数年前に一般講座、自己実現の講座を受講し
今また、上級講座を受講しているところ。
ちょうど娘ももうすぐ10歳なので、手にとってみた。

いつ読んでも、何度読み返しても発見がある。
親業とは子どもを操作するための方法ではなく、
自分をより深く知る、自分と自分の親との関係を見直すことにもなる
人生発見のメソッド。

●原則・マインドセット

・かつては家庭料理も親から子へ、子から孫へと家庭内で教え継がれるものでしたが、いまは料理教室へ行って習うようになりました。子育ても同じです。「親」になること、「親」であることを学ぶ時代となったのです。
・価値観まで親業は教えてくれません。それぞれの親が自分が大切と思う価値観をもち、「自分の子ども」を育てていくのが親業のあり方だと想うからです。大切なのは、親としての自分の価値観を明確に子どもに伝えることです。
・「わたしメッセージ」の目的は親の思いを子どもに伝えることです。それを子どもがどう受け止めるかは子どもしだいですから、かならずしも親が期待した結果を導き出せるとはかぎりません。「わたしメッセージ」は、親の思うように子どもを操作するためのプログラムでもありません。

親業は操作主義ではない。そして親業はイデオロギーではない。
そして、だからこそ、専門家から、安全に学ぶことができる。

●能動的な聞き方

・「能動的な聞き方」は親業独自の言葉ですが、広く精神科や心療内科でカウンセリングに用いられているActive Listeningという方法が基本となっています。Active Listening
ビジネスの世界でも会議や商談、部下の指導などに応用され、一般には「積極的傾聴法」と訳されています。親業の創始者であり、臨床心理学者でもあったゴードン博士は、この手法が少年たちのカウンセリングにおいても有効だったため、親業に取り入れることにしました。
・「うん」とか「違う」と言ったあとで、子どもはそのことについてさらに考えます。自分の気持ちと向き合い、なぜ「うん」なのか、なぜ「違う」のかを説明しようとします。
・そもそも「質問」は、ほんとうに相手の話を聞こうとする行為なのでしょうか。子どもが何か話しはじめたとき、途中で親が質問するのは積極的な態度に思えます。しかし親が質問する内容はあくまで親自身が「知りたいこと」です。子どもが「話したいこと」とは違うかもしれません。親の価値観や先入観に基づいた誘導尋問になっていく可能性もあります。子どもがほんとうに伝えたかった問題からどんどん逸れていってしまう恐れがあるのです。
・「行け」というのでもなく「行かなくてもいい」というのでもなく、「行きたくない」という子どもの気持ちを確認することが「聞く」ということです。
・要求は受け入れられなくても、「理解されている」「守られている」「信頼されている」と実感できたとき、子どもにも親の気持ちを受け入れる余裕が生まれます。子どもの要求を拒絶することが「愛していない」ことと同義でないことがわかってくるのです。だから、ホンネで語ればいいのです。

お決まりの12の方法のうち「質問」がなぜいけないのか。
そのことについて、とてもわかりやすい説明。
通信の3wayのプロトコルを考えるとよくわかる。
Syn – Ack 応答メッセージをせずにいきなり喋り出したら、通信は成立しない。
それと同じ。

●わたしメッセージ

・「お金がもったいない」というのが親の正直な気持ちであるなら、そう言ってもいいのではないでしょうか。「あなたの・・・」「あなたが・・・」ではなく、「わたしメッセージ」で語るのです。

●勝負なしの解決法

・価値観の対立と欲求の対立を区別する方法があります。それは、子どもの行動が親に具体的な影響を与えているか否かです。三部構成の「わたしメッセージ」にしてみるとわかりやすいでしょう。
・大切なのは、親子の「対立」が生じたときに、親の側が一方的に解決策を決めたり、指示したり、命令したりするのではなく、子どもと一緒に考えること。そして子どもの意見を尊重することです。親が「あなたの意見も聞きたい」という姿勢を示せば、子どもは案外、喜んで話にのってくるものです。親には想像もつかないような、すばらしいアイディアを出してくれることもあります。
・「模範を示す」とは、文字どおり親自身が子どもの見習うべき手本となることです。子どもが毎日、家にこもって本ばかり読んでいるのがイヤだと思うなら、まずは自分が外に出て何かやってみるのです。子どもに向かって「もっと外に出て身体を動かしなさい」と言いながら、親自身が家でテレビばかり観ているようでは子どもも反発します。しかし、親が積極的に外に出て楽しんだり、身体を鍛える姿を見せれば、親の言葉がより説得力を持ちます。

ここはよく言われることでもあるけれど、
本当にそのとおり。

タイトルとURLをコピーしました