ダライ・ラマ 日々の瞑想

ダライラマが自ら著した 初心者のための 密教瞑想法テキスト!

そういえば最近、瞑想をしてないなと思って、
思い出したようにページをめくってみた。


●気付き
一定の期間、完全に俗世から離れて心の内なる力を養う方がよいのです。その後、用心深く社会に戻っていき、困難に満ちた環境で衆生の救済にあたるのです。
釈迦牟尼仏のマントラ
観音のマントラ
文殊のマントラ
金剛手のマントラ
ターラーのマントラ
商売人が1日の終わりに締めを行い、損益計算をするように、修行者も自分の心がなした善悪の収支決算を出すのです。
私はしばしば仏教は人間の宗教であり、造物主、絶対神と関わる宗教ではないと説いています。仏教とはいかに自分を信頼するか、いかに自らの心を訓練するかを説く宗教なのです。
またある種のヨーガを行うさいには、高度も考慮する必要があります。この場合、瞑想する場所が高ければ高いほどよいのです。
目を閉じたまま観想する癖をつけてしまうと、目を開けた瞬間に観想していたものを失ってしまいます。
たとえば中国がチベットを侵略したさい、私たちチベット人は中国人と闘おうとしました。中国人がチベット人と同じく幸福を望み、不幸を厭う存在であると認めながら、その誤った行為を押し止め、自衛するために反撃に出たのです。
そのさいチベット人は中国人に対する敬意の念とあわれみの心を忘れることはありませんでした。どんな行為であれ、真摯で誠実な心がまえで行った行為はよき行為といえるのです。
金剛手のマントラは目に見えない妨害を退治するのに役立ちます。
マントラmantraの語幹nanaは心、traは守護を意味します。
●思ったこと
この本は、すごい。とくに初心者のための瞑想法としておきながら、とても高度で効果の高い瞑想法について、事細かに、説明が加えられつつ書かれている。この最後の数ページだけをとっても、かなり価値が高い。よく本にしてもらうことを許可されたなと、そんな気さえする。