常識の壁をこえて

こころのフレームを変えるマーケティング哲学
No Rules
21 Giant Lies About Success and How to Make It Happen Now

ダン・ケネディの監訳
ジェイ、シュガーマン、ダンケネディ、ブランアントレーシーと、
私にとって重要な本の多くは、金森さんの手によって監訳されている。
感謝。


それにしても、2005年に出版された本に、
すでにドライテストのことが書かれていたのが、驚きだ。
これの本当の価値を理解しているのはごく一部の人。
●金森さんの前書きより

・これまで社会の暗黙のルールとされてきたものは、実は先にやってきて良い席にぬくぬくと腰を掛けたエスタブリッシュメントが、あとから来た連中に席を横取りされないために作ったルールであったり、自分達の保身のために彼らに有利に作られた不平等なルールであったなどという虚構性が明らかになってきています。僕らがエスタブリッシュメントに特攻をかけて、彼らを良い席から叩き出して、僕らが本来居るべき場所に座るためには、まず彼らのウソのルールを熟知したうえで、そのルールに乗らないということが大切なんじゃないかと思います。
・「謙譲の美徳」とか、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」とか言うことわざは、あくまでもサラリーマン社会の内部において妥当する内容であって、外の競争の世界では必ずしも妥当しない場面が多いということです。つまり、何をいいたいかと言うと、「ことわざというものは過度の一般化をして使ってはならない」と考えます。あることわざは、安易に一般化して使うべきものではなく(そもそも、そのようなことわざがどのような社会環境の下でつくられたのかを吟味して考える必要があり)、ことわざに反する行動に対して罪悪感を抱く必要はないと考えます。

よく、本当のことを言ってくれました。ありがとう という感じ。
エスタブリッシュメントに特攻をかけて、叩き出す
金森さんの、こういう姿勢・こういう表現がとても好きだ。
●金銭を要求しろ – ただで与えるな

・ビジネスの世界では、自分のアイデアや情報や利益を守るために、そして自分の知識と専門技能に対して少しでも高い料金を得るために最大限の努力をしなければならない。たしかに、顧客の期待している以上のサービスを提供しようと考えたり、従業員に可能なかぎり昇進の機会を与えて給料を上げようとするのは自然なことだ。しかしそれはあくまでも賢い投資であって、ただで「与える」こととイコールではない。そこを取り違えてはいけない。自分の知識や専門技能や時間をただでくれてやろうなどと、決して考えてはいけない。
・他人のために時間を割いてやったら、金を請求しろ 私は現在、コンサルタント行の顧客に一日4700ドル、一時間700ドルの報酬を請求している。顧客になりそうな人と事前に電話で簡単に話をすることはあるが、それ以上はサービスしない。ただで話を聞こうとする人とはランチにもつきあわない。時間を割いた以上は、金を請求する。この姿勢を貫けば貫くほど、商売は繁盛するようになった。
・ピカソ「一万ドルです」「だって、ものの30秒とかかってないじゃありませんか」「いや。40年と30秒だよ」
・慈善事業に寄付をするのはけっこうだが、ビジネスの世界でたたで「与える」のは禁物だ。自分の技能に少しでも高い値段をつけ、それを堂々と主張したほうがいい。ビジネスの世界で成功するには、傲慢さや強引な売り込みも必要なのだ。

ついこの前、私も大きな間違いを犯しつつあった。
自分の価値を安売りしてはいけないのだ。
それは、相手がどうというより、自分のセルフイメージに悪影響を与える。
自分の潜在意識に、自分の低い自信を植え付けてしまう。
気をつけよう。
●傲慢さと自信の意味

・自分の「ショー」に気圧されずに堂々と立ち向かってきた数少ない人は、すぐに尊敬し信用した。しかし尻尾をまいて逃げ出したその他大勢のことは、あっさり忘れてしまった。
・遠慮は無用。自分のPRマンになりきること。「間違っても、運がよかっただけですなんて言ってはだめ。自分をいわば伝説上の人物にしてしまうこと。あなたの人間像やキャリアにまつわる神話をつくり上げる。噂がひとり歩きしはじめて、あなたの名前があがるたびにそれが話題にのぼるようになればしめたもの」
・現在にいたるまで、私はありとあらゆるビジネスの定石を破ってきた。たとえば、確信犯的に連絡を取りにくくしている。オフィスでは、毎週火曜と木曜の決まった時間にしか電話に出ない。それ以外は、留守番電話をセットしてある。名刺をばらまくこともしない。
・反感を買うことを恐れてはいけない。どの程度有意義なことを成し遂げられるかは、どの程度他人を怒らせる勇気があるかに比例する。はた目には傲慢な態度に見えても、それは成功を収めるために不可欠な自信や自己アピールや押し出しの強さのあらわれなのかもしれない。それに、傲慢な態度は人を遠ざけるどころかむしろ人をひきつける。誰だって、自信にあふれた人とビジネスをしたい。
・携帯電話でいつでも連絡が取れるようにし、連絡が入れば電子メールですぐに返事をしなければならないという強迫観念にとらわれている人は多い。こういう人たちは、自分のスケジュールを決める自由を放棄し、じっくり考えずに決定を下すことを余儀なくされている。

三年前に知り合った、ビジネスパートナーは、
まさに「偉そう」「自信に満ちた」人だった。
彼から学んだことは、とても大きい。
確かに敵も多く作ったけれど、大きな仕事もいくつもこなしていた。
平さんだってそうだ。
見習おう。
●お客様は神様ではない – 顧客はクビにしていい

・上司は部下を守ってやらなくてはいけない。そういう顧客の要求を受け入れる必要はない。手紙を書いて、「よその航空会社をご利用ください。わが社の社員を困らせないでください」と言ってやるべきだ。
・私はそうしたほうがいいと思えば、顧客を「クビ」にする。
・どんなビジネスに携わる人も、自分のビジネスに最も適した顧客を選び、そうでない顧客を避けたほうがいい。

このことは、神田さんの殿様セールス法でも触れられている。
けど、まだまだわかっていなかった。
自分は、クビにする以前に、まずは自分の顧客を選ぶ必要がある。
リスト収集後の段階で、もっとスクリーニングをすべきなのだ。
●マーケティングの定義と具体的な技術

・アメリカの当局は禁止しているものの、私の知る限り大小問わずほぼすべての通信販売業者がドライテストを行っている。
・際限なく商品をいじり回すのはやめて、いますぐ売り出せるようにしろ。価格を下げる方法やサイズを小さくする方法は、あとで考えればいい。
・ジーン・ランドラムの著書「成功者のプロフィール」によると、大きな成功を収める人は、例外なくある種の「スピード狂」だという。食べるのも、話すのも、車を運転するのも、眠りにつくのも速い。
・重要なのは商品ではない。商品にまつわる「物語」なのだ。ほんとうに驚かされるのは化粧品業界だ。あるブランドの商品と別のブランドの商品との間に違いはほとんどない。実質的な成分にほとんど変わりがなくても、こうした魅力的な「物語」をつくり出した商品と、消費者にアピールできなかった商品の間には、天と地ほどの違いがある。
・マーケティングとは、顧客との結びつきを強めるための優れた方法を新たに考案することだ。この定義に照らすと、大半の企業ではマーケティングなどあってなきがごとしだ。
・売り上げ、市場シェア、収益などでわかるのは現在のことだ。未来のことはわからない。しかし、顧客ロイヤルティを基準に考えれば未来が予測できる。投資する場合、チェックすべきなのはどの数字だろう。
・「パーソナル広告」では、商品そのものの宣伝は少ししかしない。それよりも、広告主が商品を売りたいと思う対象に向けた宣伝という側面を重んじる。伝統的な広告のつくり方とは正反対だ。商品を売り込むのではなく、その商品にとって理想的な顧客にぴたりと照準をあてて広告を打つのである。
・私達は銀行に預金するとき、クリエーティブでオリジナルな方法で儲けた金かどうか聞かれることはない。独創的なやり方で儲けた金でも、ご褒美に利息を10%上乗せしてもらえるわけではない。逆に、人のまねをして儲けた金だからと言って、罰として利息を減らされることもないのだ。

さらっと言っているけれど、
実はこの部分だけで三冊ぐらいの本がかけてしまうほど、深い内容。
ダン・ケネディ、やっぱりすごい。
●仕事と学歴 – サラリーマンのルール

・驚かされるのは、その職業がほんとうに好きかどうかろくに考えもせずに、そしてその分野で成功するために必要な能力を磨く意欲がもてるかどうかろくに考えずに、見ず知らずの異業種に転身したがる人があまりに多いことだ。そういう人は「いま注目はどのビジネスですか」「始めやすいのはどういう仕事ですか」などと聞いてくる。本来は、「私にとって始めやすいのはどういう仕事ですか」と聞くべきなのだ。
・大学に行けば、企業に就職した場合に高卒より給料を六割多くもらえるかもしれないが、起業家の資質が育まれるわけではない。大学は、資産家を養成する場所では決してないのだ。
・一般に、大学教育は、他人の下で働く、つまり他人に依存して生きるための準備にしかならない。大学卒でなくてもビジネスで成功するために必要な知識を身につける方法を三つ紹介しよう。誰でも実践できるものばかりだ。第一に、近くの大きな図書館に通おう 第二に、ねらいを定めた分野で最も成功を収めている人物を50人選んで直接会いに行って、食事をごちそうさせてほしいと申し出よう。第三に、志望の分野で実際に働いてみること。場合によっては、無給で働く覚悟も必要だ。
・ある分野でトップに立てなければ、新しい分野を打ち立ててそこでトップになればいい。

よくきく「大卒の給料が高卒の給料の何倍..」の本質を斬った。
就職率の話に置き換えても同じだ。
私のようなタイプの人間にとっては、
他人に遣われることに関するスペシャリストになるのは、無意味だ。
ワクワクしない。

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