小さく始めてデッカク儲ける秘密
サラリーマンから億万長者が続出した伝説の書。
神田メソッドを凝縮した処女作 小予算で優良顧客をつかむ方法 が待望の文庫化!
最近、どうも仕事のモチベーションがあがらない。
なので、原点に返ろうと基本を振り返るための一冊。
この本は、神田先生の原点でもある。
●原則と前提
・小予算獲得法は、お客を獲得するために、「こうしなさい」「ああしなさい」とノウハウを押しつけるものではない。「こうすると、お客をつかまえる独自のノウハウができますよ」「という学習法なのである。つまり「うまくいくかもしれない方法」を押しつけるのではなく、「確かにうまくいく方法」が何かということを、学習していくためのシステムなのである。
・決して、お客の声をでっちあげないこと。お客には、第六感があって、ウソをつくと必ず伝わるのである。
・「今すぐ、足で稼いでこい」という会社は、正直なところ、この方法の導入には向かない。システムが安定してくるには、最短でも五から六ヶ月の期間はかかる。その間、トップのサポートなくしては、頓挫する。
テクニックを知ると、お客様の声をでっち上げたりする人が出てくる。
この本が書かれた当時ならともかく、顧客も進化してるいるから、
かつてより今はさらに、そのような「操作主義」は効かない。
本質的なところをおさえることが大事。
●行動すること
・ポジティブ思考で瞑想しているだけでは、何にも起こらない。私が保証する。行動してはじめて、ポジティブ思考は現実化する。
・アメリカでは、結果を出さずに見込客と商談を続けることを、「ダンスを踊っている」と揶揄される。
・今は、どんなに成功する人でも、10のうち、7つまでは失敗するのである。成功する確率が少ない状況では、どうすれば成功できるのか。できるだけ早く7つの失敗をした方がいい。失敗するならば、今失敗する。そしてその失敗を、軽いものにすればいいのだ。
・見込客のフォローを一回でやめてしまうことは、小切手を換金せずに捨てるようなものだ。営業マンからの電話を含め、少なくとも三回は見込客との接触を持つべきである。
●根性論と幻想を捨てる
・ポジティブ思考が現実化するためには、もうひとつのキーポイントがある。それはポジティブ行動である。成功している会社の多くは、いろいろな仕掛けをしている。マスコミに報道されるように仕掛けをしたり、ダイレクトメールに反応しやすくなるようにしたり、人が考えつかないようなところで広告したりである。要するに、ゲリラ的な行動が多いのである。
・うまくいくところは別にプレゼンをしなくてもうまくいく うまくいかないところは、徹夜をして頑張ったところで、はじめからダメだ
・「興味あるね」→「どうしてですか」
・「俺の話を聞けば、十人中九人は買うね」≒「俺は、魚がいるところへ行けば、絶対に釣れるね」(見込客がいなければ無意味)
・売る側が設定した顧客ターゲットというのは、まずあてにならないと考えた方がいい。特に、頭のなかだけで考えているものはダメだ。「こういうお客であれば、きっとこの商品を必要としているに違いない」と机に向かって考えることは、「彼女には、僕が必要だ」「彼には、私が必要だわ」と言っているに等しい。売り込みをかけられる方は、ピンとこないのである。
・事前に想定するよりは、実際に販売テストを行い、結果を判断する方が効率的なのである。
・よく勘違いするのは、「顧客サービス」「商品品質」を向上させると、新規顧客が集まると思うことである。これは論理的にありえない。なぜなら品質は、購入後、使ってみないと実感できないからである。顧客サービスは、新規顧客の獲得よりも、むしろ既存客の流出を防ぐことに効果がある。
白兵戦の戦闘力を鍛えてばかりいても仕方ないのだ。
ゲリラ線の強さというのは、そういうことも大事だけど、
決してそれだけではない。もっと戦略的なところ。
●広告と言葉
・広告に反応するかしないか、購買するかしないかは、微妙な言葉使いで、大きく変わる
×「オイルの点検をしていいですか」→○「エンジンオイルが安全なレベルにあるか、チェックしてもよろしいですか」
△「お似合いです」→○「とても上品ですね」
・赤ちゃんや動物の写真を使えば、広告を見る率が高まることは実証されている。またビキニを着た女性の写真があれば、商品に興味がなくても、広告には目がいく。しかし問題は、広告を見た後に、資料請求や来店という行動を起こすかどうかである。
・メインのメッセージがしっかりしていないのに、その埋め合わせに写真やイラストを使っても、ムダなのである。大企業の広告やカタログに慣れていると、小さな会社のように思われることを恐れて、きれいなチラシ、きれいなカタログを作りたくなってしまう。しかし本当のことを言うと、きれいに印刷すると、売上げは下がる可能性が高い。
・演説には二種類ある。尊敬を勝ち得る演説と、行動を起こす演説である。同様に、ダイレクトメールの文章にも二種類のタイプがある。
●広告の場所と時間
・お客はリラックスしている時に、広告を眺める。だから広告で反応を得るためには、お客がホッとして、広告を眺める時間を狙わなければならない。…午後八時以降の資料請求者が、極めて多くなっていることである。しかしほとんどの会社は、午後八時には、営業時間は終了している。
・あなたが仕事を探しているとする。その場合、人材募集の広告はどんなに小さくても、自然に目が行くのではないか。つまり興味を持っている場合は、小さい広告でも必ず見るのである。モノを販売する場合でも同じである。
・土台、小さなスペースで商品が売れるはずはない。とすれば、この小さな広告を出す理由は何なのだろうか。広告の唯一の目的は、次のステップの情報にアクセスさせることを聞かせること。
確かに、自分が何かを探している時には、目を皿にして探す。
どんな小さい広告や情報源でも逃さない。
そのあたりのところ、もっと理解しておきたい。
大切なのは、無理に説得することではなくて、
そういう、「求めている人」「渇望している人」がどこにいるのかを、探すこと。
そしてコンタクトをとること。なのだ。
●広告と心理
・頭のなかで考えている言葉が、記事の見出し等で、改めて外部よりインプットされると、消費者は敏感に反応する。そして記事を読みたくなるという欲求が生まれ、「読む」という行動に至る。つまり消費者の心理状態にぴったりマッチした言葉は、行動を誘発しやすくなるのである。マスコミは不況になると、顧客心理の変化に応じて、記事内容を変える。そして常に読者が読みたくなるように、見出しを変更する。このようにしてマスコミは、不況にもかかわらず、読者の関心を維持するように努力している。マスコミ業界でうまくいっているのだから、通常の事業でも、顧客心理を理解した上でマーケティングを行えば、集客を景気に左右されにくくすることができるはずである。
・お客は、理屈で購入するわけではない。「欲しい」から購入するのである。まず「欲しい」という感情がある。そして、その欲求を、理屈で正当化するのである。つまり理屈というのは、お金を使った後ろめたさを正当化する言い訳として使われる。しかし「欲しい」と思っていない人に対して、商品説明をすることは、逆効果である。
・お客が資料請求の封筒を開けた時に、自問することが二つある。この二つの根本的な質問に答えられない会社が非常に多い。
1) 今この商品がなくて済んでいるのに、どうして汗水ながして稼いだお金を使う必要があるのか
2) どうして他社製品があるなかで、この会社の商品を買わなくてはならないのか。
→「気絶するほど魅力的な提案」と「圧倒的な差別化」を
結局のところ、これを理解するための最も早道は、
自分の欲望やエゴ、不安や恐れといった赤裸々な感情と対峙することなのかも知れない。
まずそれを認められないと、人の欲求も、見えない。
●ゲリラ的な戦い方 弱みを強みに変える
・住宅販売を手伝うために『住宅で失敗しないための自己防衛策』という小冊子を作った。広告で混乱する情報をお客の視点で整理してあげることが目的だった。その小冊子を配って、見込客を集めた。しかもその見込客は、浮気をしない。良い住宅を見分けるための判断基準を与えられたから、他社で住宅を建てる気が失せるのだ。
・「私達の欠点は、正直なところ、小さな会社だということでするこれは、今まで規模を追わない、無借金の堅実経営をしてきた結果です。でも小さいからこそ、お客様ひとりひとりに、ご期待以上のサービスを提供することができます」
・お客は安易にカタログを請求したら、営業マンからのいろいろな質問に答えなくてはならなかったり、うるさい売り込みをされたりすることを恐れている。しかしインターネットや消費者金融の無人貸出機のように無人で対応すれば、お客の警戒心を弱めることができる。無尽で対応するものは、何でも成長している。
・売り込みがあるたびに、営業マンを追い返す代わりに、「どうして私のことを見つけられたのか」「どのような営業システムになっているのか」「営業マニュアルはあるのか」「コミッション体系はどのようになっているのか」等、あらゆることを営業マンに聞いた。
営業マンと話すというこれは、ちょっとやってみてもいいかも知れない。
どうせもう来ないでほしい人たち、が相手なんだし。
相手も自分の時間を奪っているという意味では、対等な取引だ。