ジャック・ウェルチ わが経営(下)

伝統ある大企業。
スケールのめちゃくちゃ大きい企業では、どのようなことが行われているのか。
ベンチャーの成功物語を読むのとは違った、また違った視点が得られた。


●リーダーシップ

自分がなりたいと思う、どんな人間にもなれる。すべては自分次第だ。母にそう言われ、私もそう信じていた。がんばって努力さえすれば」。母はよくそう言っていた。

他のところで、リーダーシップは自信をつけさせることだと書かれていた。
●変革のための具体的な行動

悪いニュースを伝えるのはいいが、解決策を示していないじゃないか

GEほど大きくない企業ですら、官僚的な体質に陥っている人が多い。
GEでこの正論をぶつけたジャックは、すごい。

ワークアウト 文字どおり、不必要な仕事を取り除くこと

中小企業でも、そしてプライベートにおいてすらも、
ワークアウトはもっともっとやらなきゃいけない。
きっと、もっとできる。

組織内の変化の速度が外部の速度よりも遅くなったとき、そのときは終わりが近い

組織ではなく、個人の思考にもあてはまる。
私自身の変化のスピードは、世の中に遅れていないだろうか?
これは、知識や流行の話ではない。
もっと本質的なトレンドの話だ。
●レイオフの考え方

経営者にとって人を切ることほどつらい決断はない。「人を切るのを楽しむ」人間や、「人を切れない」人間は、会社を経営すべきではない。私はこうしたレイオフのコストや、それによって社員や地域社会が被る痛手を過小評価したことはない。
私の場合は、つぎのような単純な基準を満たさない限り行動には移さない。すなわち「自分も同じように扱われたいか。公正で平等か。毎朝、鏡のなかの自分を見て、これらの質問にイエスと答えられるか
舞台裏の仕事に対して「最高の人材」がけっして魅力を感じてくれないのは明らかだ。われわれは最高の人材を他の企業にとって表舞台となる職場に転出させ、「そこでの最高の人材」にしてくれるよう強く要求している。これがアウトソースの本来の考え方だ。

どのようなマインドでレイオフを行うのか。
どのようなマインドでアウトソーシングを行うのか。
これは、言い訳ではなくて、
すべての人がHappyになる合理化なのだという気づきを得られた。
●マネジメント

A、B、Cのプレーヤーについて話をする。それぞれの特徴の違いを聞きたい
いちばんの不満のタネはなにか…私に手助けできることがあるか
GEでのキャリアについて不満な点、変えてほしい点は何か

ジャックが、人材をとても重要視していたという話があちこちにかかれているが、大企業では、そのような管理をしていたというわけだ。マーケターの「お客さんは何を考えてるのか」にフォーカスするのと同じ話。GEの場合、このお客さんが「社員」におきかえられている。やはり、本質的に重要なことは、かわらない。
●Eビジネスへの考え方

上位のリーダー500人にインターネットのメンターを付けるように指示した。
年齢は30才以下が望ましい。メンターの多くわれわれの歳の半分以下で、
毎週三時間から四時間以上、ネアンデルタール人に接するような調子でわれわれに協力した。
2000年のはじめ、このプログラムを会社の上位3000人のマネジャーに拡大した。
これは組織を「ひっくり返す」すばらしい方法だった。
聡明で活力に満ち満ちた若いマネジャーをトップの経営陣に会わせる機会ができたのだ。
われわれはさらに取締役会専用の「メンター」を一人採用した。

こういう柔軟な対応がとれるところが、すごい。
人材活用への努力の仕方が、本格的。

タイトルとURLをコピーしました