時間に対する考え方を改め個人と企業の競争力を高める
意味も無く多忙なマネジャーにどう対処するか
時間を浪費する社員をいかにマネジメントするか
タイムベース競争をどのように収益に結実させるか
●この本への問い
時間という相対的なものをどう扱うべきか
「時間がない」「忙しい」と言わないためにはどうすればいいか
●得たこと
(p8)フォーカスとエネルギーのマトリックス
エネルギーが高くフォーカスも高い目的指向型
エネルギーが高くフォーカスのない散漫型
エネルギーが低くフォーカスが高い逃避型
エネルギーが低くフォーカスも低い先送り型
(p18)目的指向型マネジャーが効率的な理由
エネルギーの節約術に長けていることが挙げられる。彼らは、時間の価値をよく承知しており、時間を入念に管理する。ある人は、一定の時間以外は、eメールや電話、訪問客への応対を拒否する。また、自分のスケジュールに「考える時間」(think time)を組み込む人もいる。
(p19)目的指向型とその他のタイプのマネジャーとの最大の違い=仕事のアプローチの仕方
他のタイプのマネジャーは、上司や同僚、給料、職務など、さまざまな外圧を感じている。彼らは、適切な行動指針を決めるに当たって、これらの要因すべてを考慮にいれる。つまり外から内へと決定過程を進める。
目的指向型のマネジャーの場合はその正反対である。まず自分が何を達成しなければならないかを決め、それに基づいて、さまざまなリソースを活用したり、人脈を築いたり、スキルを磨いたり、自分の影響力を拡大したりすることで、外部環境の整備に努め、最終的に目標を達成する。このタイプのマネジャーと他のマネジャーの最も微妙かつ重要な違いは、ほかの人や組織的な制約に自分のやるべきことを決めさせないという意志力であろう。事実、目的指向型マネジャーは、この意志力のおかげで、外部の環境に対して主導権を持つことができる。
ほとんどのマネジャーにとって、エネルギーを消耗する主な要因の一つは、自分の影響力が限られているという意識である。対照的に、目的指向型マネジャーは自分に選択の余地があることを強く意識しており、自分の行動の自由を意識的に系統立てて広げていく。彼らは、上司の期待を先取りし、必要なリソースを独自に利用する方法を探り、有力者とのコネをつくる。そして、自分の選択の幅を広げ行動力を増すのに必要なコンピタンスを開発するのである。
(2章全体)時間を浪費する4つのタイプ
・完璧主義者
→幼少時代が不可能な要求に満ちていたことからトラウマを追っている
→子供の頃に得られなかった承認を求める
→自己イメージが形成される子供の頃に、達成の難しい基準を満たせずに恥をかかされた劣等感・屈辱感
・先行タイプ
→両親がたえずルールを変えていたこと・混乱した環境の中で育ったことが問題
→自分以外の何者かが自分の運命を左右する可能性を極力減らそうと先に先にと行動する
・お人好しタイプ
→子供の頃に自分の気持ちが十分に尊重されなかった
→両親の幸せのために自分の望みを犠牲にする。
→管理されることへの恨みと強い怒りの感情がある
・先送りタイプ
→幼児期において必要以上にほめそやされ、自分自身を過大評価。自己評価が傷つけられることに恐怖する
→両親のほめ言葉に偽りを嗅ぎ取り、だれかの賞賛にも無意識に疑いを抱く
(p73)時間的プレッシャーは創造性の発現を妨げるか
・時間的プレッシャーが高く創造的思考が起こる可能性が高いのは
→従業員が使命感を帯びているで、仕事の途中で邪魔が入らないこと。集中できること
・時間的プレッシャーが高く創造的思考が起こる可能性が低いのは
→数多くの仕事に携わり労働時間が細かく分断され、重要感が感じられないとき
グループミーティングが多かったりプランや日程がギリギリで変更されるとき
・時間的プレッシャーが低く創造的思考が起こる可能性が高いのは
→従業員が探求的である時。
・時間的プレッシャーが低く創造的思考が起こる可能性が低いのは
→従業員が自動運転モードに入るとき
(p148)医療ミスのレポート
1999年/米医学研究所のリポート To Err Is Humanによると、
・医療ミスによる被害は毎年100万件超
・98000人もの患者が死亡
1995年/パートナーズ独自調査によると
・入院患者の5%以上が投薬によって副作用を経験
・そのうち43%は重症あるいは生命に関わるような深刻かつ致命的なもの
・予防可能なはずの副作用の半数以上が不適切な投薬により引き起こされていた
・わずかに異常がみられた子宮頸がん検査と乳房X線撮影結果の1/3は経過観察なし
ブリガムアンドウィメンズ病院の調査では
・医師が頻繁に指示する6種類の臨床検査の半数近くは臨床的に不要なものと判明
・ある心臓病薬の諸法令の半数以上が不適切だったことが明らかになった
(p183)
日本企業は驚くほどマーケティングが下手